
M1 Macで、Chromeのタブを開きまくったら激重? そのChrome、間違ってます!

村上 タクタ
- 2020年12月04日
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あまりに速いM1チップ搭載Macと、それに対する批判
M1チップ搭載のMacが非常に高速で動作するという記事が、フリック!をはじめ、多くのメディアから出ている。
しかし、時を追うにつれ、「そうでもないぞ!」とか、「ある処理では激重だ!」という批判的な投稿も見られるようになってきた。
中には、明らかに嫉妬交じりで、「あのブドウは酸っぱい」的な批判もあったりする(笑)
もちろん、M1 Macにも得意、不得意がある。また、2020年6月のWWDCの発表を受けて、ちゃんとユニバーサル・バイナリーに書き換えられたアプリは速く動作するが、古いままのアプリはRosetta 2上で動作するから、Apple Siliconのメリットは少ないということもある。
しかしながら、中には「ブラウザーのChromeが重い! タブをたくさん開くと激重だ!」という批判があったりする。しかし、この批判はお門違いというものだ。
すでに、Chromeにはユニバーサル・バイナリー対応版が出ており、M1搭載Macでも快適に動くようになっている。
しかし、以前自分が使っていたMacのデータを移行して使っている場合、自動で新しいバージョンに切り替わらないので(2020年12月3日現在)、注意が必要だ。
M1 Macで動作するアプリには2種類がある
まずは、アクティビティモニターを見てみて欲しい。動作しているプロセスのアーキテクチャが『Intel』の場合はRosetta 2上で翻訳経由で動いている。つまり、ちょっと動作速度には制限がかかっている。『Apple』の場合はユニバーサル・バイナリーで書かれており、高速に動作しているはずだ。
これは『⌘+I』で、アプリの情報を見てもわかる。『アプリケーション』の項目に(Universal) もしくは(Intel)と書かれている。また、ユニバーサル・バイナリーの場合はインテル用のコードと、Apple Silicon用のコード、両方で記述されているから、情報の中に『Rosettaを使用して開く』という項目が追加されいている。
Chrome バージョン87にアップデート!
さて、肝心のChromeだが、バージョン86までがインテル版のみで、バーション87になるとApple Silicon版も公開されいている。
アプリをアップデートすると、バージョン87に……。
なのだが、実はMacにインストールされているChromeをアップデートしても、インテル版ならインテル版のバージョン87がインストールされてしまうのだ! これでは意味がない。
そこで、アプリを一度削除してから(アプリを削除しても、ブックマークなどは消えない)、Chromeをあらためてインストールする。
Appleプロセッサ搭載のMac用のChromeをインストール
そうすると、「あなたのMacは『Intelプロセッサの搭載のMac』ですか? 『Appleプロセッサ搭載のMac』ですか?」と聞いてくる。
「ええ、もちろん私の落としたのは金のMacBook Airです!」……ではなくて、『Appleプロセッサ搭載のMac』と答えると、見事にAppleプロセッサ用のChromeバージョン87がインストールされる。
このChromeは……激速だ。アクティビティモニタを見ると、見事にアーキテクチャの欄が『Apple』に変わっている。めでたしめでたし。
M1 Macを使っている人で、「あれ? オレのM1 Mac、Chromeの動作が思ったほど速くない!」と思ったら、ぜひちゃんと『Apple Silicon用のバージョン87』が動作しているか確認してみていただきたい。
(村上タクタ)
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PROFILE

flick! / 編集長
村上 タクタ
デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。
デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。