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【水】筆とまなざし#188「短い夏休み。恵那山へ、スケッチハイキング&ランチへ」

姪っ子や姉夫婦たちとともに、山の上までスケッチハイキング&ランチへ。

子どもたちにとって短い夏休みが始まりました。ぼくが住む村では8月8日から16日までのわずか1週間強が夏休み。うちには子どもはいないけれど、近所には小学3年生の姪っ子が住んでいます。梅雨が明けると35度を超えるような毎日が続いています。あまりの暑さに姪っ子は毎日のように近くの川へ遊びに行っているようです。

夏休みが始まった最初の土曜日。その姪っ子のいる姉夫婦と仲の良い友人一家を誘い、近くの山へスケッチハイキング&ランチに出かけました。妻も合わせて子ども3人大人6人の賑やかなパーティーです。

初めての登山、そして初めての山の上でのスケッチ。

中央アルプス最南端に位置する恵那山。4つある登山ルートのうち「神坂峠ルート」の登山口の近くには富士見台という標高1,739mの小高い丘があります。駐車場から30分ほどで登れる場所でありながら、なだらかな笹原で覆われていて展望は抜群。晴れていれば南アルプス、中央アルプスはもちろん、御嶽、乗鞍、北アルプスまでが見渡せます。今回は富士見台までのんびりと歩き、スケッチをしてランチを楽しもうと計画しました。

登山口に建つ萬岳荘で水彩画の簡単なレクチャーをしてから出発。当日は残念ながら山はガスに覆われていました。カンカン照りだと歩くのも絵を描くのもしんどいので、その点では助かりました。遠くの景色は見えなくても、子どもたちは野苺を見つけたりしながら富士見台までの登山道を登っていきます。彼女たちにとっては初めてのちょっとした登山。嫌にならずに楽しく歩き通してくれました。

ときおり薄日が射すものの、頂上に着いてもガスは晴れてくれません。けれど、山には描くモチーフがたくさんあります。遠くの景色が見えなければ足元を見れば良いのです。頂上から少し下った場所に三角形の岩があり、その岩の周辺で絵を描くことにしました。

風が吹くと上着を着ないと寒いくらいで連日の猛暑が嘘のようです。さっき見つけた野苺を描く子、ガスが切れた瞬間に姿を現す山並みを描く子、愛犬といっしょに海辺に佇む自分を描く子。同じ場所で描いても描くものはさまざまです。想像の翼を広げれば、なんだって自由に描けます。そう、絵は自由。その場で感じたものを描けば良いのですから。

山の上でスケッチし、美味しいごはんを食べる、贅沢な時間。

集中して描く時間はあっという間にすぎ、お昼の時間になりました。シートを広げてパン屋を営む姉夫婦が特製ランチを準備してくれました。ベーコンとナスと雛豆のトマトスープとクスクス。カマンベールチーズをフランパンで溶かしながらバゲットにつけて食べる簡単チーズフォンデュ。北アフリカ発祥の世界最小パスタ、クスクス。同量のお湯と混ぜて蒸すだけで戻せるため、茹でなくてもいいし茹で汁を捨てなくてもいいので山に便利なはずだと今回のメニューを考えてくれました。たしかに調理が簡単でしかもおいしく、アレンジ次第でさまざまな料理が楽しめそうです。頂上を往復するだけで通りすぎる人々の脇で、ぼくらは3時間ほどの時間を楽しみました。

「岩の上で絵を描くのが気持ちよかった!」

「絵を描きながらのんびりして、おいしいご飯を食べて。これだけなのにすごい贅沢な時間だね」

下山を始めるとようやく雲間から青い空が顔を出しました。なだらかな笹原の上に広がる白い雲と青空は、どこまでも爽やか。束の間の楽しい夏の1日でした。

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PROFILE

成瀬洋平

PEAKS / ライター・絵描き

成瀬洋平

1982年岐阜県生まれ。山でのできごとを絵や文章で表現することをライフワークとする。自作の小屋で制作に取り組みながら地元の笠置山クライミングエリアでは整備やイベント企画にも携わる

成瀬洋平の記事一覧

1982年岐阜県生まれ。山でのできごとを絵や文章で表現することをライフワークとする。自作の小屋で制作に取り組みながら地元の笠置山クライミングエリアでは整備やイベント企画にも携わる

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