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【水】筆とまなざし#197「ふるさとの山を描く。恵那山をめぐるひと夏の旅」

ふるさとの山・恵那山を描いて旅をする。

このひと月半ほど、恵那山の絵を描き続けていました。コロナの影響で遠出もままならないいま、地元の山を描く旅を続けていたのです。その旅の模様が11月13日(金)にNHK総合テレビ(中部地方)の「中部ネイチャーシリーズ 岐阜・恵那山 ふるさとの山を描く」として放映されることになりました(https://www4.nhk.or.jp/P4651/)。後日、BSで全国放送予定です。

学生時代、18きっぷで鈍行を乗り継いで帰省していました。木曽の深い谷を抜けると視界が開け、真っ先に飛び込んでくるのが恵那山でした。そして「ああ、帰ってきたな」と、安堵の気持ちとともに懐かしさが込み上げてくるのでした。そんな恵那山の山麓に戻り、再び暮らし始めて10年。恵那山は子どものころと同じように、いつも眺める山になりました。

幾度となく絵に描いてきた恵那山。これまではひとりで眺めのいい場所を探して描いていたけれど、今回は山麓を訪ね歩き、そこに暮らす人々の物語に耳を傾けて描く機会を得ました。ぼくのふるさとの山だけれど、地域の人々みんなにとってもふるさとの山なのです。眺める場所によって少しづつ違った山容を見せてくれる恵那山ですが、その土地にまつわる物語を知ることで、まったく違った恵那山が浮かび上がってくるのでした。それを絵に描くというのはなかなか至難の技でしたが……。それにしても、町中で恵那山を描いているとたくさんの人が声をかけてくれました。なかには「恵那山を愛する会に入っているぞ!」という人もいたりして、この町の人々の恵那山愛の深さには驚かされました。

『ウォールデン 森の生活』を著したH.D.ソローは「広くコンコードを旅した」という言葉を残しているそうです。自分が暮らすコンコードという小さな町であっても、知るためには旅行者の目で広く旅して歩かなければならないということです。恵那山をめぐる日々は、まさに自分が暮らす町を旅して訪ね歩くものでした。こんな小さな町でさえまだまだ知らないことだらけ、知らない風景だらけだという、あまりにも当たり前だけれどすっかり忘れていたことに気づかせてくれました。「知らない」ということは、ものごとを輝かせるために必要不可欠なことなのかもしれません。ついつい笠置山の往復ばかりになってしまいがちですが、これからはときどき近くの知らない場所を訪ね歩いてみよう。

ということで、11月13日はぜひ恵那山をめぐる、ひと夏の旅をお楽しみください!

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PROFILE

成瀬洋平

PEAKS / ライター・絵描き

成瀬洋平

1982年岐阜県生まれ。山でのできごとを絵や文章で表現することをライフワークとする。自作の小屋で制作に取り組みながら地元の笠置山クライミングエリアでは整備やイベント企画にも携わる

成瀬洋平の記事一覧

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