バーナーを種類別におすすめ!26選
- 2021年11月27日
INDEX
文◉高橋庄太郎 Text by Shotaro Takahashi
写真◉廣瀬友春 Photo by Tomoharu Hirose
バーナー(ストーブ)には各種あるが、もっとも大きな違いは、その「燃料」である。
現在の主流は液化してカートリッジ(ガス缶)に密閉したブタンやイソブタンなどの「ガス」。バーナーヘッドを連結するだけで簡単に使用可能で、初心者にもおすすめだ。直結型、分離型などタイプも多様にそろい、自分好みのものを探しやすい。また、専用クッカーと組み合わせて使うことで高燃費を実現する一体型も便利だ。
一方、ガソリンや灯油など石油由来の「液体燃料」は使い慣れるには時間がかかるが、燃費はガス以上。低温下でも火力が安定するメリットがある。
同じ液体でも、「アルコール」はストーブ自体が簡単な構造のため、装備の軽量化に貢献する。また、燃料が薬局で購入できる点も大きな長所だ。ガスやガソリンは飛行機などでは運べず、登山口近くで購入できる場所を探すのに苦労するが、アルコールならば薬局やドラッグストアですぐに見つかる。
軽量性ではヘキサミンなどを固めた「固形燃料」もいい。火力や燃焼時間には限度があるが、ポケットにも入るほどのコンパクトさも非常に有用なのである。
【ガス】【直結型】火力調整がしやすい大きめのダイヤル
EPI/QUOストーブ
¥6,000
収納サイズ(ケース):8.9×5.2×H5.4cm
重量:98g
問い合わせ:ユニバーサルトレーディング
手のひらのなかに収まるコンパクトな形状ながら、バーナーヘッドから垂直に立ち上がる炎の最高出力は2600Kcal/hと強力。これだけの小型タイプでもゴトクは4本つけられていて、クッカーを置いたときの安定感は高い。
【ガス】【分離型】大きめのゴトクで安定性はますますアップ
プリムス/エクスプレス・スパイダー・ストーブII
¥10,000
収納サイズ:8.7×4.0×8.3cm
重量:195g
問い合わせ:イワタニ・プリムス
バーナーヘッドとガスカートリッジを燃料ホースでつないだ分離型。クッ カーの重心が下がり、調理中にクッカーをひっくり返す心配が減る。これは風防を省いた軽量タイプで、大きめのゴトクなのに200gを切る重量だ。
【ガス】【一体型】お湯が沸くまでの時間は現代のバーナーの最高峰
ジェットボイル/フラッシュ
¥14,800
収納サイズ:10.4×H18cm
重量:371g
問い合わせ:モンベル
特殊設計のバーナーとクッカーを連結させ、500mℓの水をたった約1分40秒で沸騰させるという、驚くべき機能性。クッカーの中にバーナーを収納することができ、 携行時は非常にコンパクトだ。なお、クッカーはアルミ製である。
【液体燃料】エクスペディションにも。過酷な状況でこそ活躍する
MSR/ウイスパーライトインターナショナル
¥15,000(燃料ボトル20oz¥3,000)
収納サイズ:15.0×9.0×H9.0cm
重量:316g(ストーブ+ホース+燃料ポンプ)
問い合わせ:モチヅキ
ホワイトガソリンや灯油などの燃料が使用できる“マルチフューエル”ストーブ。もともと故障しにくいうえにメンテナンスが簡単で、信頼感はバツグンだ。昔からヒマラヤ遠征などで活躍してきた理由がよくわかる。
【アルコール】音もなく燃える炎が美しく、シンプルで扱いやすい
トランギア/アルコールバーナー&トライアングルグリッドII型
¥2,500、¥2,000
収納サイズ:7.5×4.5cm(バーナー)
重量:110g
問い合わせ:イワタニ・プリムス
アルコールストーブの大定番で、クラシックな雰囲気。100mℓ入るタンク内に最大2/3程度まで燃料を入れて使用でき、25分ほど燃焼する。分解して小さくなるゴトクは55gだ。
【固形燃料】持ち運びがとにかく簡単!ひとつ持っていると便利
エスビット/ポケットストーブ・ミディアムWS
¥2,000
収納サイズ:11.5×8.6×2.3cm
重量:107g
問い合わせ:飯塚カンパニー
収納時は薄いボックス型になるストーブで、広げると上部は2段階で使えるゴトクに。板状の風防もつき、組み合わせると3方向から炎を守れる。27gの固形燃料がふたつ付属。
【7】小さくてもディテールまでよく考えられた設計
【ガス】【直結型】MSR/ポケットロケット2
¥7,500
収納サイズ:3.4×4.4×H7.9cm
重量:73g
問い合わせ:モチヅキ
バーナーヘッドの火口を三分割するように風を遮る金属のパーツが配置され、コンパクトながらも火が消えにくいように配慮されている。ゴトクを折り畳むと、とてもコンパクトに。
【8】炎の熱を反射して湯沸かしの時間を短縮
【ガス】【直結型】プリムス/エッセンシャル・トレイルストーブ
¥4,800
収納サイズ:9.5×7.1×H9.0cm
重量:113g
問い合わせ:イワタニ・プリムス
3方向に延びる大きいゴトクでクッカーが安定。中央に火口を持つ平たい金属パーツを備えているため、あまりコンパクトにはならないが、これが熱を反射して燃費を上げている。
【9】大きなゴトクの力で直結型でもクッカーが安定
【ガス】【直結型】EPI/REVO-3700ストーブ
¥9,500
収納サイズ(ケース):5.2×5.4×H8.9cm
重量:111g
問い合わせ:ユニバーサルトレーディング
最高出力4200kcal/hを誇り、長い4本のゴトクは大型クッカーでも安心して使え、大人数の調理を一度に行なうグル ープ山行でも活躍。このサイズで111gと、想像以上に軽い。
【ガス】【直結型】“軽量”と“安定”。2種類のゴトクが使える
SOTO/マイクロレギュレーターストーブウインドマスター
¥7,400
収納サイズ:4.7×5.1×H8.8cm
重量:67g
問い合わせ:新富士バーナー
低温下でも火力が安定するマイクロレギュレーターを搭載。寒い時期に火力が低下するガスバーナーの短所を補う。3本ゴトクが付属するが、4本ゴトクに変更可能(別売¥1,400)。
【ガス】【直結型】収納時もコンパクト。2段階で使用できるゴトク
プリムス/153ウルトラバーナー
¥9,000
収納サイズ:7.5×3.0×H8.8cm
重量:116g
問い合わせ:イワタニ・プリムス
3600kcal/hの高出力。ゴトクは内側に折り畳むことができ、クッカーの大きさに合わせて使いやすい。このゴトクの根元は風防の役割も果たし、強風下でも火が消えにくい。
【ガス】【直結型】風の影響を減らせる、すり鉢型の火口をもつ
SOTO/アミカス
¥4,800
収納サイズ:4.0×4.3×H7.5cm
重量:81g
問い合わせ:新富士バーナー
ゴトクを開いたときの直径はあまり広くはないが、ゴトクの数を4本にすることによって、小さめでもクッカーが安定。故障が少ないシンプルな構造で、初心者にも使いやすい。
【ガス】【一体型】寒い時期も火力が安定するサーモレギュレーター
ジェットボイル/マイクロモ
¥18,500
収納サイズ:10.4×H16.5cm
重量:340g
問い合わせ:モンベル
底面のフラックスリングという波状のパーツで熱効率を飛躍的に向上させ、0.5mℓの水を約2分20秒で沸かす。クッカーはアルミ製で火力調整もしやすく、煮込み料理も得意だ。
【ガス】【一体型】発売されたばかりの、シリーズ最軽量!
ジェットボイル/スタッシュ
¥17,500
収納サイズ:13×H11.2cm
重量:200g
問い合わせ:モンベル
同社の一般的な“一体型”と異なり、バーナーのゴトクの上にクッカーを乗せて使うが、収納時はひとつになるオールインワン式。0.8ℓクッカー込みで200gと驚くべき軽量性だ。
【ガス】【一体型】極度の悪天候のときこそ、大活躍!
MSR/ウインドバーナーパーソナルストーブシステム
¥26,000
収納サイズ:11.5×10.7×H18.1cm
重量:465g
問い合わせ:モチヅキ
暴風下でも火が消えないだけではなく、お湯を沸騰させる時間にもほとんど影響はなし。そんな恐るべき防風性能で、0.5ℓの水を2分30秒で沸かせる。クッカーの容量は1ℓだ。
【ガス】【分離型】大きなクッカーが安定するサイズで、182g
SOTO/レギュレーターストーブフュージョントレック
¥9,000
収納サイズ:11×6.0×H10.0cm
重量:182g
問い合わせ:新富士バーナー
ガスバーナーとしては、火口がかなり大きめ。大型のクッカーの底面を広く加熱でき、調理時に焦げ付きを抑える効果が期待できる。足もしっかりしていて安定感が高い。
【ガス】【分離型】ちょっと重め。しかし、その価値はある信頼感
EPI/APSA-IIIストーブ
¥11,500
収納サイズ(ケース):9.6×10.4×H18.0cm
重量:425g
問い合わせ:ユニバーサルトレーディング
大人数分の調理に向く、大きく張り出した脚とゴトクの安定感。そして破損の恐れが少ない極太の燃料チューブと、どこを見ても頑丈そのもの。タフな使用に耐えうる。
【ガス】【分離型】安価なカセットガスを山でも使える
SOTO/レギュレーターストーブ フュージョン
¥9,000
収納サイズ:11.0×7.5×H9.0cm
重量:250g(ストーブ+ホース+ボンベホルダー)
問い合わせ:新富士バーナー
高山では火力が不安定なカセットガスだが、低地ではまったく問題なし。しかもこのバーナーには低温下でも火力を安定させるレギュレーターが付き、山でも十分に活躍する。
【ガス】【分離型】足の長さが調整しやすく、不整地でも安心
スノーピーク/ヤエンストーブ レギ
¥8,980
収納サイズ:7.0×12.6×H59cm
重量:220g
問い合わせ:スノーピーク
長さ調整できる脚がバーナーから2本延び、ガスカートリッジの高さに合わせて固定すれば凹凸のある場所でもしっかり安定。最高出力2900kcal/hで、大型クッカーに対応する。
【ガス&液体燃料】【分離型】ガスカートリッジでもガソリンでも!
SOTO/ストームブレイカー
¥21,000(広口フューエルボトル700mℓ ¥2,800)
収納サイズ:6.5×6.5×H9.0cm
重量:448g(ストーブ+ホース+燃料ポンプ)
問い合わせ:新富士バーナー
燃料ホースの先のアタッチメントを変更することにより、ガスカートリッジにも燃料タンクにも連結可能。ひとつ持っていれば、状況に応じて燃料を使い分けることができる。
【液体燃料バーナー】火力調整用のつまみが長く手が熱くならない
オプティマス/NOVA
¥23,500(チャイルドセーフフューエルボトルM300mℓ ¥2,700)
収納サイズ:14.0×H8.0cm
重量:460g(ストーブ+ホース+燃料ポンプ)
問い合わせ:スター商事
バーナーヘッドを包み込むようにゴトクと脚が折り畳めるユニークなデザイン。ノズルを交換しなくてもホワイトガソリンや灯油、軽油などの液体燃料を使うことができて便利だ。
【液体燃料バーナー】面倒で手間がかかるプレヒート作業が不要
SOTO/MUKAストーブ
¥15,500(広口フューエルボトル700mℓ ¥2,800)
収納サイズ:8.0×6.5×H8.0cm
重量:333g(ストーブ+ホース+燃料ポンプ)
問い合わせ:新富士バーナー
一般的な液体燃料系バーナーは燃料を気化させるために予熱を与える必要があるが、このバーナーは特殊設計により無用。強火からとろ火まで火力調整の幅も広く、調理がしやすい。
【アルコールストーブ】ひとつひとつ重ね合わせて きれいにすべて収納できる
エバニュー/アルコールストーブスタンドDXセット
¥7,600
収納サイズ:8.2×H6.0cm
重量:86g
問い合わせ:エバニュー
アルコールストーブに加え、ゴトクと風防を兼ねたスタンド、固形燃料を置くときの台となるパワープレートをセット。すべて合わせても86gしかないのに、調理できる幅は広い。
【アルコールストーブ】ゴトクは不要。これひとつだけで調理が可能に
バーゴ/チタニアムデカゴンストーブ
¥4,600
収納サイズ:5.7×H3.2cm
重量:34g
問い合わせ:ケンコー社
上部には凹凸があって空気の流れを遮断しないため、サイドから噴出した炎が、上に置いたクッカーを効率よく加熱。軽量なチタンでできており、重量はわずか34gしかない。
【アルコール/固形燃料ストーブ】両面を使用することができ、2種類の燃料に対応
バーゴ/チタニウムトライアドマルチフューエルストーブ
¥4,600
収納サイズ:8.6×H2.7cm
重量:30g
問い合わせ:ケンコー社
アルコールを燃料にする際は穴が空いている面を上に、固形燃料を使う場合には、ひっくり返してへこんだ面を上に。折り畳みできる脚が上下につき、収納時は非常にコンパクトだ。
【固形燃料ストーブ】ただの「金属板」が簡易的なストーブに変身!
エスビット/エマージェンシーストーブ
¥1,110
収納サイズ:11.5×8.8cm
重量:74g(付属の固形燃料込み)
問い合わせ:飯塚カンパニー
複雑な形状をした金属の板で、使用時は上下に折り込んでゴトク部分と脚を作る。かさばらないので、緊急用の装備として準備しておくのもいい。14gの固形燃料が3つ付属する。
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文◉高橋庄太郎 Text by Shotaro Takahashi
写真◉廣瀬友春 Photo by Tomoharu Hirose
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