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筆とまなざし#258「ROKKONOMAD滞在記。北六甲の岩場でクライミング講習会を行ないました」

六甲に滞在して1週間。烏帽子岩と堡塁岩での4日間のクライミング講習会を行なって。

ROKKONOMAD滞在の前半はクライミング講習会の下見に当てました。六甲の岩場でクライミングするのは初めて。講習会に先立ち、アプローチや駐車場の確認、安全管理で注意すべき点、参加者に登ってもらうルートなど、実際に自分でクライミングに行ってみて確認する必要があるからです。講習会を行なう岩場は北六甲の烏帽子岩とROKKONOMADから徒歩20分ほどのところにある堡塁岩の二カ所にしました。烏帽子岩は関西でクライミングを始めた人がまず訪れる人気の岩場。標高が低くて日当たりもよく、冬に人気のエリアです。ボルトもよく整備されていて、少々ルートが混み合ってわかりにくいけれども易しめでおもしろいルートが多い。堡塁岩は芦屋ロックガーデンと並んで国内でもっとも古くからクライミングが行なわれてきた歴史的な岩場。超クラシックルートは味わい深く、なにより岩の上から眺める絶景がすばらしい。懸念材料は気温と風。標高が800m近く、風のある日はとても寒いからです。

講習会は木曜日から日曜日まで4日間行ないました。参加者の方は、埼玉、東京、岐阜、大阪と住んでいる場所もさまざまで、わざわざ六甲まで来てくださったのには感謝しかありません。

烏帽子岩はフリクションの少ない凝灰岩。滑りそうな磨かれたスラブに慣れるのに少々時間がかかりましたが、ムーブのあるルートで楽しんでもらえているようでした。ずらりとルートが並んでいるので次々とたくさん登れるのも烏帽子岩の良いところ。けれども、せっかく六甲に来たのだから、1日だけでも堡塁岩でクライミングをしてもらいたいと思っていたました。実際に岩を登ることで六甲のクライミングの歴史を感じてもらいたかったからです。幸いにも、講習会期間中は12月にしては暖かい日が続きました。堡塁岩に行った日は真っ青な空から燦々と陽光が降り注ぐ、暖かくて気持ちの良い天気となってくれました。参加者はみんな顔馴染み。久しぶりの再会を喜びながら和気藹々と楽しんでいるようすを見るのはとてもうれしい。そんな場を作ることも自分の仕事です。

いつもは明るいうちに解散するのだけれど、楽しい時間はあっという間にすぎてしまうもので、駐車場に着くころにはすでに黄昏時になっていました。けれども、ちょうど良いと思いました。

すぐ近くにある展望台に向かうと、たくさんの人影がありました。沈んでゆく夕日とオレンジ色に染まる空。その空の色を映した海。眼下に広がる街並みに、ぽつぽつと灯が灯り始めていました。六甲に滞在して1週間以上経ち、この風景がとくに印象的で、みなさんにぜひ見せたいと思っていたのです。山上から眺める大きな空と海と一面に広がる夜景が、六甲でのクライミングの思い出となりますように。

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PROFILE

成瀬洋平

PEAKS / ライター・絵描き

成瀬洋平

1982年岐阜県生まれ。山でのできごとを絵や文章で表現することをライフワークとする。自作の小屋で制作に取り組みながら地元の笠置山クライミングエリアでは整備やイベント企画にも携わる

成瀬洋平の記事一覧

1982年岐阜県生まれ。山でのできごとを絵や文章で表現することをライフワークとする。自作の小屋で制作に取り組みながら地元の笠置山クライミングエリアでは整備やイベント企画にも携わる

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