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山での『凍傷』どうする?|医療の専門家に聞いた、山のフィジカルトラブル対処法

登山中、医療機関から遠く離れた場所で、専門知識も持たない私たちは、ケガなどに対してどのように向き合えばいいのか。救急医の伊藤 岳さんに、雪山で手の指や足の指が冷たくなり感覚がなくなるといった「凍傷」への対処法を教えてもらった。

凍傷への対処法

凍傷も低体温症と同じく、要因は寒さになる。初期症状で必ず痛みを伴うものではないため、対策を行ないつつ凍傷の疑いがないか確認し続けることが大切。

凍傷にかかりやすい部位は寒さに晒されやすい耳、鼻、頬。それに加えて、心臓から遠く血のめぐりが悪い手指や足先だ。

耳、鼻、頬は自分では目視できないので、触って確認するか、仲間に色調の変化がないか見てもらう。硬くなっていたり、触れているのがわからないときは凍傷の疑いがある。手指と足先も行動中は直接見ることが難しいので、動かして感覚があることを確かめる。

顔の凍傷が疑われるときは、バラクラバなどで露出部分を減らす。手指や足先の凍傷が疑われるときは積極的に動かす。改善がなければ、加温を試みる。それでも感覚や色調が戻らない場合は、早めに下山して医療機関を受診する。

ちなみに、人間は体温が低下すると四肢の末端の血管を収縮させて、体の中心に血を集めようとする。そのため、手足の指先が凍傷になりそうなときは、低体温症の併発も考えられる。同時に注意することが重要だ。

初期症状

手指や足先の場合、まず冷たさを感じる。その後、ジンジンとした感覚があり、次第に感覚がなくなっていく。ジンジンとした感覚が現れた場合は要注意。手指なら、より保温性の高いグローブを装着するなど、装備を見直す必要がある。

事前対策

血のめぐりを悪くさせない

手指や足先を圧迫すると血行が悪くなり、凍傷にかかりやすくなる。きついと感じるほど手袋を重ねて装着しないようにする。足元も同じくつま先を圧迫させない靴を選ぶ。

感覚があるか確かめる

まず、その場の寒さに対応する保温性や断熱性を備える手袋や登山靴を装備することが大前提。そのうえで行動中、手指や足先をつねに動かして、感覚があることを確かめる。

肌を露出させない

顔の場合、できるだけ肌の露出を避ける。風が強い稜線などではとくに注意する。ただし、行動中は体温が上昇して顔が熱くなることもあるので、臨機応変に対応したい。

具体的な対処法

加温する

できれば風のない場所に移動して、ツエルトなどの中で35℃〜40℃くらいのお湯に患部を漬けて、感覚が戻るまで加温する。太腿の間や胸に直接患部を当ててもいい。

寒さから保護する

顔は血流が多い部位なので、とにかく帽子やバラクバラなどで覆い、寒さから保護してあげる。呼気が凍りついたバラクラバが凍傷の原因になることもある。

教えてくれた人:救急医 伊藤 岳さん

兵庫県立加古川医療センター救急科長。公益社団法人日本山岳ガイド協会ファーストエイド委員長。2010年から北アルプス三俣山荘診療所で、夏山診療に従事する。

※この記事はPEAKS[2021年3月号 No.136]からの転載であり、記載の内容は誌面掲載時のままとなっております。

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PEAKS 編集部

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装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。

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