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気温や天候が変化しても安全・快適に登山を楽しむために。無積雪時登山レイヤリングの考え方

山では時刻や標高で気温が大きく変化する。さらに、直接風に吹かれて雨に打たれることもある。
自然環境に対応し、山登りを安全で快適に楽しむ服装をおさらいしよう。

文◉吉澤英晃
写真◉佐藤雅昭(スタジオ玄)、照井博道(スタジオ玄)、猪俣健一

温度調整がしやすい重ね着が基本

登山を安全・快適に楽しむには、役割の異なるウエアを状況に応じて重ね着(レイヤリング)する。

まず、登山ではコットンを含む服を選ばない。汗などで濡れると乾くまでに時間がかかり、体温が奪われて低体温症に陥る可能性があるからだ。そのため、短時間で乾く化学繊維か、濡れても冷たさを感じにくいウールの服が基本となる。これが最下層に着用する「ベースレイヤー」だ。

ただし、汗のほかに雨で衣服が濡れることもある。いくら乾きやすいウエアを着ていても、雨ざらしになっては意味がない。そこで必要になるのが「レインウエア」だ。登山では体が発する湿気を外に逃がす透湿性を持つものを選ぶ。

体温は気温が低くても低下する。体を寒さから守るには保温着が欠かせない。防寒着ともいうが、最近は「インシュレーション」と呼ばれることも多い。

風で寒さを感じるときはレインウエアで代用できるが、より湿気が籠もりにくい通気性を持つ「ウインドシェル」があると重宝する。

歩いていても寒さを感じる時期は、昔から定番のフリースか、最近流行りの「アクティブインシュレーション」を着るといい。

これらが無積雪時の登山で必要になる基本的なウエアだ。それでは、各ウエアの細かい特長や選び方を詳しく見ていこう。

行動中の基本の服装
「ベースレイヤー + パンツ」

行動中は基本、ベースレイヤーとパンツを身につける。気温が高い時期ならこれだけで十分だ。ベースレイヤーはいわゆるTシャツと考えればわかりやすい。街中でも着回したいならクルーネックがいいだろう。北アルプスなど標高が高い山域では受ける紫外線の影響が強くなるので、ロングスリーブがおすすめだ。胸元にファスナーがあるジップネックタイプは行動中に体温を調節しやすく便利である。パンツは足を外傷から守る目的もあり、ロングパンツが好ましい。

アイスブレ−カー/スフィアⅡショートスリーブT

カリマー/マルチフィールドパンツ

肌に直接着る「アンダーウエア」

単体で着るとボディラインが見えすぎてしまう、もしくは備える機能を発揮しないウエアがある。いずれも大枠ではベースレイヤーのひとつなのだが、いわゆる下着に近いので、アンダーウエア(またはアンダーレイヤー)などと表現して分けて考えることもある。ファイントラックのドライレイヤーに代表される、汗冷えの軽減を目的としたウエアは、上にベースレイヤーを重ねることで本来の機能を発揮する。

ファイントラック/ドライレイヤーベーシックT

モンベル/ジオラインクールメッシュTシャツMen’s

風が気になるときの「基本の服装+ウインドシェル」

風を遮りたいときはウインドシェルを羽織るといい。軽くてコンパクトに収納でき、着たまま行動しても内側に湿気が籠もりにくい通気性を持っているものが一般的だ。ポケットがあると便利だが、軽量化を追求して省かれているモデルもある。生地感もハリがあるものから柔らかいものまでモデルによってさまざまだ。実物に触れて好みをチェックしてみよう。

ザ·ノース·フェイス/スワローテイルフーディ

肌寒いときは「基本の服装+アクティブインシュレーション」

気温が低いときは、着たまま行動できる絶妙な保温性と通気性を持つウエアが必要だ。長年フリースがその役を担ってきたが、最近はアクティブインシュレーションも人気が高い。これは、中綿入りのウエアに通気性を持たせたもので、フリースに代わる保温性と通気性を備える中間着といえる。いわゆる保温着とは異なるので、混同しないように注意しよう。

ファイントラック/ポリゴン2ULジャケット

雨天時には「基本の服装+レインウエア」

雨が降り出したらレインウエアの出番だ。ポンチョという羽織るだけのアイテムもあるが、ジャケットとパンツが分かれる上下セパレートタイプのほうが、低山から森林限界を越える高山まで対応できるのでおすすめだ。レインウエアには、防水性に加えて透湿性が必要になる。透湿性がないと途端に内側に結露が発生し、これが衣服を濡らす原因になってしまう。

マーモット/クラウドブレイカージャケット

マーモット/クラウドブレイカーパンツ

休憩時には「基本の服装+インシュレーション」

行程の半ばで立ち止まって休憩するとき、もしくは泊まる場所に着いて一晩を明かすとき、体温の低下を防ぐ保温着(インシュレーション)を着る。暖かいフリースもその一種だが、軽くてコンパクトになるダウンか化繊綿を封入したものが最近の主流だ。多くのブランドが冬山用のウエアとは異なる、中綿量を適度に抑えた3シーズン用の保温着をリリースしている。

パタゴニア/アルプライト·ダウン·プルオーバー

夏山にグローブは必要?

冬山と違い、絶対に必要とまではいえないが、持っていると快適に行動できることは間違いない。トレッキングポールを使う人はグローブをすると手のひらが疲れにくくなるのでおすすめだ。ケガを防ぐ目的で装着を推奨する人もいる。素手のまま雨風に長時間さらされる場合は指先が冷えてつらくなってしまうので、どの山に登るにも雨の心配があればレイングローブは持っていたい。行動用、雨天時用と分けて揃えるとベストだ。

アクシーズクイン/スーパーフィットメッシュグローブ

マーモット/クライムシェル3Lレイングローブ

※この記事はPEAKS[2022年4月号 No.149]からの転載であり、記載の内容は誌面掲載時のままとなっております。

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PEAKS 編集部

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装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。

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