【トレッキングシューズ編】いくつかのタイプに分類される登山用のシューズ。 目的の山や自分の歩き方に応じて、適したものを選んでいこう。｜PEAKS MOUNTAIN GEAR COLLECTION 2023
PEAKS 編集部
- 2023年04月13日
INDEX
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好評発売中「PEAKS 2023年4月号（No.159）」より、誌面記事の一部をご紹介します！
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ハードな雪山向けから遊歩道を歩く程度のスニーカー風まで、登山用のシューズは多様な種類がそろっている。ここでは便宜的に無雪期用の4タイプを紹介するが、最近はトレッキング用とトレイルランニング用の間にスピードハイクなどというジャンルも生まれ、正確な分類はしにくくなっている。だが、登山用の中心となっているのは、一般登山向けのいわゆるトレッキングシューズであることは間違いない。
ほかのタイプに比べると種類は圧倒的に豊富で、有名なシューズメーカーならばどこもロングセラーとなる“定番”を持っている。初心者はまずトレッキングシューズを手に入れ、そこから自分の歩き方に合うタイプを探していくといい。
編集◉PEAKS編集部
文◉高橋庄太郎
写真◉猪俣健一
TREKKING SHOES[トレッキングシューズ]
すべての登山用シューズのなかで、トレッキングシューズは硬すぎず、柔らかすぎもしないというど真ん中の立ち位置である。そのアッパーは足の動きで曲がりつつも体の重量を支える強度があり、アウトソールは湾曲して前方へ蹴り出しやすい形状と、柔らかな地面をつかむグリップ力を持っている。足を守る力も高く、もっとも汎用性が高いカテゴリーである。
アゾロ／タホMID GTX Men’s
軽量かつ柔軟で、足さばきも軽やか。
アッパーには柔らかな素材が使われ、屈曲性も高いために長時間歩いても疲れにくい。シューズ内部にはゴアテックスエクステンデッド コンフォートが使われ、防水性の優秀さはいうまでもなく、透湿性の高さで蒸れを排除する。ミッドソールの衝撃吸収性にも優れています。
- ¥30,250
- サイズ：K6.0～10.5
- 重量：456g（片足／ K8.0））
- （問）モンベル
▲POINT
アウトソールの上に位置するミッドソールには厚みがあり、クッション性の高さを物語る。かかとの安定性も十分だ。
▲POINT
3色に分けられたアウトソール。横方向を中心に刻まれたラグ（溝）のパターンは、前進のしやすさを考えたものだ。
ホカ／トレイルコードGTX
突き出たアウトソールの安定性。
シューズ本体に対し、アウトソールの面積が広く、地面とのグリップ力を最大限に発揮。とくに、突き出すようなデザインのかかと部分は着地時の衝撃を広いスペースに分散し、足腰へのダメージを和らげる。クッション性の高さはすばらしく、弾むような履き心地です。
- ¥25,300
- サイズ：25.0 ～ 29.0、30cm
- 重量：434g（片足／ 27.0cm）
- （問）デッカーズジャパン
キーン／ネクシスエクスプローラーミッド ウォータープルーフ
人気モデルのレザーバージョン。
同社のネクシスシリーズは軽快な歩行感が受け、昨年発売されて大好評。もともとはメッシュのアッパーだったが、この新製品はヌバックレザーになり、より耐久性が増している。KEEN.DRYという独自の防水透湿素材が内部に使われ、雨の日も安心して山を歩けます。
- ¥22,000
- サイズ：25.0 ～ 28.0、29cm
- 重量：475g（片足／ 27.0cm）
- （問）キーン・ジャパン
ザンバラン／サラテ5.13GT
軽量でスピードハイク向き。
まるでアプローチシューズのようにつま先付近までシューレースで締められる設計になっており、フィット感は抜群。足首周りもソックスのような構造のストレッチ素材が使われ、フィット感を高めつつも、実質はローカットのような履き心地。軽やかに動けます。
- ¥39,600
- サイズ：EUR38 ～ 48
- 重量：440g（片足／ EUR42）
- （問）キャラバン
テバ／ジオトレッカ ロー RP
目を引くかわいらしいカラー。
別にシックな色も用意されているが、カラフルな色使いと丸みを帯びたフォルムは、アウトドア向けとは思えないルックス。しかし強力なグリップ力を発揮するスパイダーラバーや、衝撃吸収性が高いボリュームあるミッドソールなど、じつは十分な実力を備えています。
- ¥21,450
- サイズ：25.0 ～ 30.0cm
- 重量：440g（片足／ 27.0cm）
- （問）デッカーズジャパン
アークテリクス／エアリオス MID ゴアテックス
ミッドカットで高める安全性。
継続人気を誇るローカット、エアリオスFL2のミッドカット版。ゴアテックスを使った防水性や丈夫なアッパー素材などを受け継ぎながら、足首のサポート力をプラスし、より安全に行動できる。凹凸の幅が広いアウトソールは泥が付着しにくく、高いグリップ力を維持します。
- ¥28,600
- サイズ：22.0 ～ 31.0cm
- 重量：370g（片足／ 27.0cm）
- （問）アークテリクス
シリオ／P.F.46-3
TPUプレートで足の位置を安定。
足首まわりには伸縮性のマッドガードがつけられ、足の動きを妨げずに小石などの異物を内部に入れない。かかと方向から延び、左右から足を包み込むグレーのパーツは足のブレを抑えて安定させるため、長時間歩いても疲れが少ない。ゴアテックスで防水性も確実です。
- ¥23,980
- サイズ：22.5 ～ 29.0cm
- 重量：600g（片足／ 26.0cm）
- （問）シリオ
キャラバン／C1_02S
日本を代表するロングセラー。
70年近く前に発売された“キャラバンシューズ”をルーツに持つ大定番。柔らかな履き心地と幅が広い足型が特徴で、これで狭いと感じる人は少ないはず。むしろ余裕がありすぎると感じる人のため、あらかじめハーフインソールが付属し、フィット感を調整できます。
- ¥20,900
- サイズ：22.5 ～ 29.0、
- 30.0cm
- 重量：590g（片足／ 26.0cm）
- （問）キャラバン
ザ・ノース・フェイス／ベクティブ ファストパックミッド フューチャーライト
次の一歩が軽く出るソールの形状。
つま先とかかとを反り上げて湾曲させたアウトソールが特徴。その形状の力で体重を前に傾けると、シューズの屈曲性も加わって、自然に前方への推進力が高まる。独自の防水透湿素材であるフューチャーライトによってシューズ内部のコンディションはつねに良好です。
- ¥21,890
- サイズ：7 ～ 11.5
- 重量：346g（片足／ 9）
- （問）ゴールドウイン
スカルパ／ZGトレックGTX
人気が高い大ベストセラー。
アッパーのメイン素材は丈夫な耐水スウェード。足首の屈曲部分やタンにはより薄手で柔らかな化学繊維を使い、足首の動きは良好だ。タンはシューズ本体と上のほうまで一体となっていて、深い水たまりに足を入れても浸水しにくい。横滑りしにくいラグパターンです。
- ¥35,200
- サイズ：39 ～ 48
- 重量：625g（片足／ 42）
- （問）ロストアロー
バスク／ブリーズLT LOW GTX
締め付けがなく、心地よい履き味。
片足313gと非常に軽く、アッパーも柔らかくてフィット感は良好。スニーカーのような履き心地だ。とはいえ、アウトソールにはヴィブラムメガグリップが採用されており、濡れて湿った登山道でも滑りにくく、やはりアウトドア用らしいたしかな実力を持っています。
- ¥23,100
- サイズ：7～11
- 重量：313g（片足／ 00）
- （問）エイアンドエフ
メレル／ローグハイカーミッド ゴアテックス
2種類のフックで適度なフィット感。
特徴的なのは、かかと付近のフロートプロミッドソール。硬度が異なる2種のフォーム材を層にして、軽量でいて耐久性が高いミッドソールを形成したもので、地面からの衝撃を和らげ、疲労を軽減する。丈が高いアッパーは足首のホールド感がよく、怪我をしにくい。
- ¥35,200
- サイズ：25.0～28.0、29.0、30.0cm
- 重量：530g（片足／ 27.0cm）
- （問）丸紅フットウェア
アルトラ／ローンピークハイカー2
素足のような歩き心地を楽しむ。
つま先からかかとまでフラットな構造をもち、裸足のような感覚で歩ける“ゼロドロップ”のシューズ。スウェードのアッパーは化学繊維に比べて耐久性が高く、少々のことでは傷まない。足首部分の屈曲性を活かすデザインで、ミッドカットタイプでも軽快に歩けます。
- ¥23,100
- サイズ：US7 ～ 13
- 重量：362g（片足／US10.5）
- （問）ロータス
サロモン／クエスト4 GORE-TEX
横から圧をかけ、フィット感を高める。
アッパーはヌバックレザーと化繊のコンビネーション。つま先はかなり厚みのあるラバーで補強されている。太いテープ状のパーツで両サイドから足を挟み込むように力をかけ、適切なフィット感を生み出している。ルックスはゴツめだが、片足で655gと軽量です。
- ¥31,900
- サイズ：25.0 ～ 28.5cm
- 重量：655g（片足／ 27.0cm）
- （問）サロモン
ローバー／ティカムEVO GT
頑丈な造りで岩場が得意。
非常に頑丈に作られ、ライトアルパインタイプとして考えてもよいシューズ。スウェードを中心にアッパーの素材を使い分け、足首周りの動きのよさを考慮した設計だ。シューレースが緩みにくいロックシステムを取り入れ、靴全体をしっかりフィットさせられる。
- ¥49,500
- サイズ：UK6.5 ～ 10.0
- 重量：815g（片足／ UK8）
- （問）イワタニ・プリムス
トポ／トレイル ベンチャー 2WP
悪臭とは無縁の抗菌性インソール。
つま先付近に余裕を持たせ、先端部分は丸みのあるフォルム。アッパーは比較的硬く、見た目以上にしっかりとした履き心地だ。eVentを使ったソックスのような形状の防水ブーティにより、雨天時も浸水を気にせず行動できる。付属のインソールは防臭加工済みです。
- ¥27,500
- サイズ：26.0 ～ 29.0cm
- 重量：451g（片足／ 27.0cm）
- （問）アルコインターナショナル
※この記事はPEAKS［2023年4月号 No.159］からの転載であり、記載の内容は誌面掲載時のままとなっております。
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編集◉PEAKS編集部
文◉高橋庄太郎 Text by Shotaro Takahashi
写真◉猪俣健一 Photo by Kenichi Inomata
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PROFILE
装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。
