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【日帰り登山】山中でランチを食べるならココ!4ルート|(PEAKS 2024年3月号 今年登りたい日帰りの山58)

3,000m級の山々を擁する日本は魅力的な山がたくさん。
そこで、「餅は餅屋」の言葉にちなみアウトドアを仕事としている全国の登山愛好家に今年登るべき日帰り登山におすすめの山を聞きました!

***

山中でランチを食べるならココ!4ルート

日帰りだからこそ食にこだわり、山のなかでランチを楽しむのもひとつ。
食をこよなく愛する4人がおすすめの、山でいただけるとっておきグルメをご紹介!

①大山【神奈川県】

・歩行時間:5時間40分
・距離:約6.7km
・撮影時期:9月上旬

■江戸の信仰と行楽の山へ。

神奈川県の水源地、丹沢山系のアイコンである大山(おおやま)。かつては「大山参詣」として江戸の人口が100万人のときに、年間20万人の参拝者が訪れるメジャーな山だった。麓と中腹には山岳信仰の拠点となる大山阿夫利(あふり)神社があり、現在も多くの参拝客を迎えている。関東ではめずらしく現在も麓の参道が多くの出店でにぎわっていて、かつて落語にも登場した「大山参詣」の雰囲気を味わうことができる。

大山阿夫利神社下社までは約40 分の登りが続く。ケーブルカーも利用することができ、その場合は4時間ちょっとで往復できる。阿夫利神社からの登りは急な階段だが、そこからは展望のきかない樹林帯のジグザグ道が山頂付近まで続く。大山は昔から別名・雨降山(あふりさん)と呼ばれており、文字どおり雨が多く、山頂から展望が望めることは少ないが、秋から冬にかけては比較的晴れ間がみられ、相模平野から江ノ島、東京まで一望できる。

帰りには中腹にある大山阿夫利神社下社に併設されている茶房「石尊」へ。晴れていれば展望を楽しみながらスイーツやドリンクが楽しめる。

▲山頂からの展望。雨の多い大山だが、澄んだ冬の日は相模湾や東京まで望むことができる。 Photo by Shinji Nakata
▲ケーブルカーの駅からほど近くにある、大山阿夫利神社下社。お参りをしてから出発しよう。 Photo by Shinji Nakata
▲登山道はほぼ樹林帯でところどころ、展望がひらけている。 Photo by Shinji Nakata

メニュー:苦味とコクが絶妙にマッチ

大山阿夫利神社に併設された茶房「石尊」ではオリジナルの枡に入ったティラミスが楽しめる。数量限定で土日は登山後だと売り切れていることが多いので注意。平日なら下山後でも可能性あり。

Photo by Isao Hashinoki

アクセス

小田急線伊勢原駅から「大山ケーブル」まで神奈川中央交通バスで約30分。新東名高速道路伊勢原大山ICから約10分。東名高速道路厚木ICまたは秦野中井ICから国道246号経由で約40分。

コメント:山岳ガイド 広田勇介

雨の多いことで有名な大山。じつは秋から冬にかけてのほうが晴れが多く、澄んだ空の下で展望が望めます。ケーブルカーを利用すれば往復4時間ほどでさくっと登山を楽しめます。

②瑞牆山(みずがきやま)【山梨県】

・歩行時間:5時間
・距離:約5.5km
・撮影時期:6月中旬

■高度感ある岩の山。

奥秩父の西端にある瑞牆山(みずがきやま)は、日帰り登山スポットとして人気の高い山だ。実際私も初めて登ったのは、初心者向けの登山イベントに参加したときだった。歩いたのはたしか、GWが明けてすぐの5月上旬。足元には少し雪が残っていて、慣れない手つきでチェーンスパイクを装着したのを思い出す。

登山口の瑞牆山荘から歩き始めてしばらくは、平坦な樹林帯が続く。ほかの山とひと味異なるのは、登山道の周辺に、まるでだれかが置いていったかのごとく唐突に岩が点在していることだ。

登山口から歩き始めて50分もすれば富士見平小屋に到着する。ここから瑞牆山の山頂までは片道約2時間。一気に山頂へ向かうのもアリだし、小腹が空いたらここの昼食メニューを注文しエネルギーを補給するのもアリ。

沢を越えたあと、山頂までは急な登り坂になる。そして登り切った先には、奥秩父や富士山など周囲を見渡す岩の山頂が。山頂周辺は高度感があり少しスリリングだが、そのぶん達成感もひとしおだ。

▲瑞牆山山頂から南西方向に、南アルプスがそびえる。手前の岩が大ヤスリ岩だ。 Photo by Shotaro Kato
▲大ヤスリ岩に腰掛けて展望を楽しむ。 Photo by Shotaro Kato
▲富士見平小屋と瑞牆山荘のあいだには、このようなベンチが。富士見平小屋までは勾配もゆるやかなので、サクサクと進める。ちなみに富士見平小屋は冬季営業がないのでご注意を。 Photo by Shotaro Kato

メニュー:きのこたっぷりなうどん

富士見平小屋には、数多くの昼食メニューが用意されている。なかでも天然きのこうどんは、山小屋周辺で採れた15種類のきのこが入った贅沢な一品。きのこが旬を迎える秋にぜひ食べてほしい。

Photo by Shotaro Kato

コメント:ライター 松元麻希

とくにおすすめの季節は、新緑が美しい6月頃と紅葉のピークをすぎた10月末頃。いずれも足元に雪や氷がある可能性があるので、軽アイゼンを持って行くと安心です。

③岳沢小屋【長野県】

・歩行時間:4時間30分
・距離:約8km
・撮影時期:8月下旬

■穂高連峰に抱かれる絶景テラスでランチ。

岳だけ沢さわ小ご屋やには特別な印象をもつ方も多いだろう。国内第3位の高峰、奥穂高岳を主峰とする穂高連峰の中腹にあり、穂高をめざす登山者を支える基地。しばしば山岳警備隊の姿も見られ、山への憧れと同時に厳しさもあるところだ。

そんな岳沢小屋にランチを食べに行くというプランだが、場違いなどと思うことはない。どんな人にも小屋での時間を楽しんでもらおうと設置されたテラスのテーブルで食事をし、昨年登場した「ダケサワ・スイング」(ブランコ)に乗って梓川と乗鞍岳を真正面に見下ろし、振り返って見渡すのは3000m級の岩峰群!

そこに滞在するだけで夢見心地になる、すばらしい場所だ。時間があれば、歩いて10分ほどの天狗沢の花畑も見に行こう。

入山口の上高地ですでに楽しみが多いが、途中にある岳沢湿原は癒しスポット。登山道に入ってしばらくは岳沢小屋の整備による木道が続いて歩きやすいうえに、小屋までずっと手彫りの看板が導いてくれる。こうした一つひとつのもてなしにも心を寄せたい。

▲標高2,170mの岳沢右岸の高台にある小屋。整えられた石畳の広場にもテーブルセット、ベンチあり。
▲ランチ営業は例年10時ごろからお昼すぎまでやっている(要確認)。数種類のカレーやパスタ、丼ものなど、メニュー豊富。生ビールあり。岳沢は紅葉の名所でも。
▲透明感あふれる岳沢湿原。

メニュー:キーマカレーとスムージー

槍ヶ岳山荘グループオリジナル、ココナッツ風味の辛~いブラックキーマカレーに、岳沢小屋名物の甘~い手作りバナナスムージーを添える。相性抜群のセット。カレーはおみやげ用も購入できる。

アクセス

上高地は通年マイカー規制。松本方面からは沢渡駐車場、高山方面からはあかんだな駐車場でバス乗り換え。東京や名古屋、大阪、松本駅からは路線バスや直行バスの運行もある(春から秋のみ)。

コメント:山ママライター マリベ

岳沢小屋が目的地でも、ぜったいに満足できます。西穂、ジャンダルム、奥穂、前穂、明神岳、そして上高地に囲まれた、ここだけの絶景テラスでくつろぎの時間を!

④須磨アルプス【兵庫県】

・歩行時間:3時間40分
・距離:約8.5km
・撮影時期:4月上旬

■スリリングな絶景の岩稜帯を行く。

東西約30 ㎞、南北約10kmの細長い山塊である六甲山。西の端から東の端まで歩きとおす「六甲全山縦走大会」で知られているが、平均13時間超えのタフなロングコースだ。主稜線をたどる全山縦走路以外にも、南北に縦走したり、エリアごとにいろいろなコース設定ができるのが六甲山の魅力。なかでも人気が高いのが、迫力満点の露岩帯を行く須磨(すま)アルプス。標高が低いわりに眺望がダイナミックで、変化に富んだ景色のなかで縦走が楽しめる。瀬戸内海を間近に見下ろす温暖な気候で、真冬でも暖かくおすすめ。

六甲山名物のひとつは、あちこちに点在する茶屋だと思う。後継者問題などで年々減少してきているのが寂しい限りなのだが、個性的な店がまだまだある。それぞれ名物メニューがあって、街中の飲食店と比べても遜色のないレベルのものを提供している。

そのうちのひとつが、須磨エリアにある「おらが茶屋」。何度も経営者が替わっているが、なぜか代々カレーが人気で、現在もクオリティの高い欧風カレーが看板メニューのひとつ。いまの店主はパティシエで、山の茶屋とは思えないレベルの手作りケーキが味わえるのもうれしい。

ちなみに、隣の旗振茶屋は基本的にドリンクや菓子類の販売のみだが、冬場はおでんや甘酒などを提供していることもあり、イベント的に特別メニューが登場することも。

▲須磨アルプス「馬の背」。登山道そのものは注意深く歩けばとくに問題はない。
▲温暖な須磨エリアはウバメガシが多く木漏れ日が心地よい(撮影時期:6月中旬)。
▲おらが茶屋の店内は3方向に大きな窓があり、ひろびろとした景色が楽しめる。
▲馬の背の核心部はすれ違いが困難な部分もあるので注意を(撮影時期:7月下旬)。
▲ゴールとなる塩屋駅前には昭和レトロな商店街があり、魅力的な飲食店も点在(撮影時期:4月上旬)。

メニュー:おらが茶屋の名物メニュー

元パティシエの店主が手作りするケーキとカレーのセットがハイカーに人気。ケーキは日によって種類がいろいろ。ドリンクにトースト・サラダ・ゆで卵などが付くモーニングセットもある。

アクセス

板宿へは、三ノ宮からは神戸市営地下鉄、または山陽電鉄で。阪神線からなら姫路行き直通特急で梅田から乗り換えなし。JR新長田から歩くと15分程度。

コメント:アウトドアライター 根岸真理

六甲山は西から東へ縦走する人が多いのですが、ゴールでなにをしたいかで起点終点を決めるのも手。最近注目のお店が多い塩屋か?にぎやかな商店街がある板宿か?

 

※この記事はPEAKS[2024年3月号 No.164]からの転載であり、記載の内容は誌面掲載時のままとなっております。

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