
アークテリクスの“ハイブリッド”な新作ソフトシェル。アルパイン向けのセラタス / サイフォン

PEAKS 編集部
- 2025年03月12日
カナダ発のアウトドアブランド、アークテリクスからアルパインクライミングの使用環境を想定した、新しいソフトシェルフーディ&パンツがリリースされました。
メンズの「セラタス(Serratus)」とウィメンズの「サイフォン(Psiphon)」。
そのストロングポイントは、特徴の異なるふたつの素材を、ウエアの部位ごとにマッピングしていること。
この“ハイブリッド”な構造によって、耐久性と通気性など、相異なるふたつの機能を兼備したテクニカルなソフトシェルとなっています。
編集◉PEAKS編集部
クライミングギアのガレージブランドからはじまった、アークテリクス
1989年、カナダのバンクーバーで生まれたアークテリクス。現在では、アパレルからバックパック、フットウエアにアーバンラインのヴェイランス(VEILANCE)まで、幅広いプロダクトを展開していますが、クライミングギアのガレージブランドとしてはじまった歴史をもっています。
創業者のデイブ・レーンとジェレミー・ガードは、ともにクライマー。当初は、クライミングハーネスの製造・販売を手がけており、そこで培った技術をもとにバックパックの製造もスタートさせ、’98年には初代のアルファ SV ジャケットを発表、アウトドアウエアの領域にも進出していきました。
創業以来のルーツをもつクライミングでの使用環境を想定し、デザインされたプロダクトとして、セラタスとフーディのソフトシェルが新たにリリースされました。
フーディ——硬軟ふたつの素材を、適材適所にマッピング

蒸れやすい背中と脇下には、軽量かつ通気性に優れた素材を。
バックパックを背負ったときのショルダーハーネスやウエストベルト、岩や枝との接触、ハーネスの着用など、より高い負荷のかかる肩や腕、腰回りには、ソフトシェルの「ガンマ」シリーズでも採用され、定評のあるフォーティウス DW 2.0を採用しています。
ふたつのソフトシェル素材を適所にマッピングすることで、体の伸びに追従する伸縮性、通気性、耐久性を兼ね備えたテクニカルな一着となっています。
ディテール

セラタスでは、ハーネスの着用時にも干渉しない位置にサイドポケットを配置。サイフォンはチェストポケット仕様で、男女の骨格や体格の違いに合わせた設計が施されています。
ハーネスを着用した上からフーディを羽織った場合でも干渉しないように、セラタスのフロントファスナーはダブルファスナーになっています。
(※ダブルファスナー仕様は、セラタスのみ。)

パンツ——可動域のストレッチ性を確保し、足さばきも容易に
パンツにもふたつの素材を適所にマッピング。腰回りや前腿、ヒザ、足首の裏側の部位には、岩との擦れや引っかかりに耐えうるように、より耐久性に優れたフォーティウス DW 2.0を配置。
股下のガセット部分、脛、足の後ろ側にかけては軽く通気性に優れた素材となっており、耐久性と軽量性を両立したうえで可動域のストレッチ性もしっかりと確保しています。
サイフォンでは、女性のクライミングムーブの傾向分析から、前腿とウエスト部位により伸縮性をもたせた設計に。
ディテール
パンツのサイドポケットも、ハーネス着用時に開閉が容易。クライミング中に足もとの状況を視認できるよう、裾部分のテーパードでより大きな視界を確保し、足さばきもしやすいようにデザインされています。
また、摩耗が起こりやすい部位には、リペア対応が可能なカットアンドソー構造を採用。DWR加工もPFASフリーを実現することで、環境への負荷を抑えた製品設計となっています。
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PEAKS 編集部
装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。
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