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山の恵みを受けて染色するウエアブランド「ソウトゥースルーフ」。ブランド担当の横倉剛さんをインタビュー

Sawtooth Roof(ソウトゥースルーフ)

肌触りと着心地のよさ、そして長く愛用できるデザイン性にこだわったウエアブランド「Sawtooth Roof(ソウトゥースルーフ)」。この春、ランドネECでもウエアの一部取り扱いをスタートします。ブランド担当の横倉剛さんにブランドや製品について伺いました。

▲ソウトゥースルーフのサマーニットTシャツ。通気性と吸水性に優れ、厚手のニットが冷えから守ってくれるので、寒暖差のあるアウトドアシーンにぴったり。

桐生の自然の恵みを受けながらのものづくり

横倉さんに話を伺うべく向かったのは、赤城山を美しく眺められることでも有名な群馬県桐生市。古くから織物の町として発展し、どこか懐かしさと新しさが交差する不思議な町並みが印象的。

丸みを帯びたいくつもの里山を眺めながら、渡良瀬川と桐生川のすき間をすり抜けるようにしてたどり着いたのは、ソウトゥースルーフの販売元である横倉繊維。近所にも工場らしき建物がいくつかあり、改めて職人の町なんだなと感心していると「いらっしゃい」と横倉剛さんが暖かく迎え入れてくれた。

横倉繊維の表にある年季の入った看板には「染色及び仕上げ」と書かれている。いつごろから染色を専門としているのかを伺った。

「およそ80年前に、ひいおじいさんが会社を創業しました。最初は『横倉織物』という織物屋さんだったんです。2代目のおじいさんの代に受け継いだころから、織物でやっていくのが厳しくなり、徐々にいまの染色加工業に変えていきました。現在は父が代表取締役で、私は4代目になりますね」(横倉さん)

繊維業界は家族経営が多いそうで、横倉家もおなじように剛さんのほかに、父の守さん、母の美式(みのり)さん、妹の美穂さんの4人で切り盛りしているという。

▲生地の素材に合わせて機械を使いわけている。染色のキモとなるのは桐生川の地下水。

桐生川ではなければ出せない色

「桐生川のまわりには昔から染色屋さんが多いんです。そばには渡良瀬川も流れているのですが、どうやら桐生川の水のほうが染色に向いているらしいんです」(横倉さん)

桐生川は桐生市にある根本山(標高1,199m)を源流とした『水源の森百選』にも選ばれる美しい川。飲料水としても評判が高いだが、じつは染色にも非常に適していることを教えてくれた。

「水の硬度が19〜26ml/l(2019年度水質年報 桐生市水道局)と、いわゆる軟水で非常に柔らかく、ミネラル成分が少ないのが特徴です。染色には水に含有されるミネラル成分が大きく影響するのですが、このミネラル成分の含有量が少なければ、繊維と結合する色素が染料に染着しやすくなり、染色物も痛みにくくなります」(横倉さん)

長きに渡って某有名デパートで販売される高級下着のレースや、国内アパレルブランドの服地などの染色も手がけるという横倉繊維。桐生川でなければ出せない色と、その技術力の高さによって、さまざまな企業から信頼されていることがうかがえる。

▲まるで実験室のような横倉繊維の工場内。ここからさまざまな生地が染められていく。

染料を計って、混ぜて、最適な色をつくりだす

横倉さんは、生まれも育ちも桐生。昔から洋服やファッションが大好きで、大学を卒業したころから服をつくることに興味をもち始め、本格的に家業を手伝うようになった32〜33歳ころからは、いつしか自分のブランドをもちたいという思いが強まっていった。

きっかけはベネチア旅。「ベネチアグラスをしっかりとした技法で作れるところは2カ所くらいしかない。あとは海外に技術を盗まれてしまって、安価でクオリティーの低いものばかりだ」、そうお土産屋さんで現地の人から教えてもらい、日本の繊維業界も似ている部分があり危機を感じたという。メイドイン・ジャパン、メイドイン・キリュウにこだわって、たしかな技術を地元から発信していく大切さを確信した横倉さんは、いまから7年前、2015年に自身のブランド「ソウトゥースルーフ」を立ち上げた。

「家族には賛成も反対もされなかったですね(笑)。素材にこだわって、いい縫製で、とにかくいいものをつくりたい! そんな一心でブランドを始めました」(横倉さん)

▲登山が好きな横倉さんは、自社ブランドのフィールドテストを山で行なうことも。写真は大好きな尾瀬での一枚。

「ただ染めるだけではなく、色の足し引きができないと染め屋さんは務まらない。素材によって染める機械を変えたり、完成したものを蛍光灯の下で見るのか、自然光の下で見るのかによっても印象がまったく異なるんですよね。そういう細やかなことを考えながら、洋服をつくっていく時間も楽しいんです」そう横倉さんはうれしそうに話す。

▲手際よく染料を計って色をつくっていく横倉さん。

また、染色のみならず縫製にもこだわりたい横倉さん。わざわざ隣の栃木県足利市まで足を運び、縫製やパターンを個人で請け負うパターンナーの高瀬恵美子さんのところで、ソウトゥースルーフの服を一枚一枚、職人の手によって縫ってもらっているというから驚きだ。高瀬さんにも話を伺った。

「横倉さんとは、かれこれ20年以上のお付き合いですね。ポケットの位置や柄合わせなどにもとてもこだわってらっしゃるので、パターンから裁断の工程が一番大変。でも、パターンナーとしてはものすごくやりがいを感じる瞬間でもありますね」(高瀬さん)

▲パターンから裁断、縫製まで、すべて高瀬さんがひとりで行なう。量産はできないものの、クオリティーの高さは間違いない。

ブランド名は「ノコギリ屋根」から

ところで、あまり聞き馴染みのない「ソウトゥースルーフ」とはいったいどういう意味?

「ノコギリ屋根という意味です。桐生の織物工場ってノコギリ屋根が多いので、土地柄や雰囲気を表現できるブランド名がいいかなと思ったんです。あとは、イギリスのファッションが好きだったことや、明治期に動力織機の拠点としてイギリスから日本へ導入された建物がノコギリ屋根工場だったということもあり、そこからもインスパイアされています」(横倉さん)

▲昭和期にノコギリ屋根の織物工場が数多く建てられ、いまもその姿を桐生市内で見ることができる。

「こんなご時世なので、なかなかイベントなどが開催できない状況ですが、またいつかイベント出店や直接お客さんと触れ合う機会を設けられたらと思っています。ソウトゥースルーフの服を通じて、日本のものづくりの丁寧さや技術の高さ、ファストファッションにはない趣を感じてもらえたらうれしいです」(横倉さん)

▲右から、横倉剛さん、母の美式さん、妹の美穂さん。父の守さんは残念ながらこの日は不在。

 

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ランドネ 編集部

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自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。

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