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阿寒湖のほとりで、アイヌの人々とともに時間を過ごす旅へ

縄文時代から江戸時代以前まで、独自の文化を形成し暮していた日本の先住民族「アイヌ民族」。森のなかの野生の生き物、川や湖の魚を得て、その土地の恵みをいただいて生きてきたアイヌは、世の中のあらゆるものに「魂」が宿っていると、信じていました。なかでも動物や植物、火や水、暮らしで使う道具、天候など人間の力が及ばないものは、神が姿かたちを変えて人間の世界にやってきた化身である、「カムイ(神)」として敬ってきました。人間とカムイは、お互いに関わり影響を及ぼしあっており、自然と調和し共存すること以上に大切なことはない、というのがアイヌ民族の思想です。

“アイヌ民族の精神”を紹介する文章の中に、こんな言葉を見つけました。

「人とともに生きる自然への敬意と感謝の気持ちを忘れないこと」

これは山歩きを愛する人たち(私たち)が、偉大な山の懐に入り、その姿を真近で見たときに感じるものにとても似ています。圧倒的な自然の美しさと、そこで生きるものたちの力強さと、儚さ。日常の暮らしのなかで見失いそうになっていた、大切な想い。

上の写真は、「ひがし北海道」屈指の美しさを誇る、阿寒湖(釧路市)。湖畔にそびえるのは、日本百名山にも数えられる、標高1,370mの雄阿寒岳(おあかんだけ)。アイヌ語で「ピンネシリ(男性の山)」と呼ばれ、山頂まで往復約5時間40分。阿寒摩周国立公園の雄大さを感じられる山です。

阿寒湖温泉街を挟んで雄阿寒岳と対峙しているのが、標高1,499mの雌阿寒岳(めあかんだけ)。アイヌ語で「マチネシリ(女性の山)」と呼ばれる山です。3つの登山口があり、そのうちの阿寒湖畔コースは勾配が緩く、火山の景観を楽しみながらゆっくり登れます(山頂まで往復約5時間10分)。

そんな阿寒湖のほとりには、多くの観光客が訪れる阿寒湖温泉街があり、その一角にはアイヌの民芸品と芸能、食などの文化を伝える集落「阿寒湖アイヌコタン」があります。

阿寒湖温泉とは?

阿寒湖温泉の泉質は、低刺激で肌に優しく「万人の湯」ともいわれています。アイヌの人々はこの温泉をケガの治療や療養のために使っていたそう。また、着物を作る際に使用する「オヒョウ」の樹の皮をはいだあと、内側を柔らかくするため湯に浸けていたとも。

そんな阿寒湖アイヌコタンや阿寒湖の森をフィールドに、アイヌ文化に触れられるガイドツアー「Anytime,Ainutime!」が2020年夏に誕生しました。

自然に語りかけながら植物を採取したり、大切な人を想いながら、自然をモチーフにした文様を彫刻、刺繍するアイヌの人々。そんなアイヌ民族が自ら、「森」「湖」「ものづくり」の3つのツアーを通し、アイヌ文化を伝える内容です。

ツアープログラム「湖の時間」

ツアーのひとつ「湖の時間」では、まず初めにアイヌ民族の伝統楽器「ムックリ」を簡単な彫刻作業で製作。ムックリとは、竹製の薄い板に付いた紐を引き、弁を振動させることで口の中の空気を響かせ、音を奏でる口琴(こうきん)の一種です。

ムックリは、風や雨の音、クマや鳥の鳴き声など自然の音を表現し奏でるもので、物思いに耽るときや、異性に思いを伝えるときに演奏されてきました。

アイヌの人々は文字を必要とせず、口承で歴史や伝説を伝えながらアイヌ民族の考え方を紡ぎ、独自の精神文化、歌や踊りなどの伝統文化を築いていった民族です。そう考えると、音で伝える、音を楽しむことは、とても大切なコミュニケーションだったのではないかと、想像します。

ムックリが完成したら、アイヌ民族の案内で湖岸沿いにある「イオルの森」のなかへ。

アイヌの人々にとって森は、衣食住に関わるあらゆるものを得るための場所。

アイヌの人々は採取した植物を、「サラニ」と呼ばれる隙間の空いた袋に入れていきます。これは、森を歩きながら木の実や胞子をわざと落とすことで、森を育て、次の年も、その次の年も、食料が採取できるようにする工夫だそう。その地で得られるものを最大限に活かす知恵は、独自の文化となり、いまも受け継がれているのです。

森にまつわる伝承、草木と暮らしの関係などのお話を伺いながら進み、開けた湖畔でひと休み。雄大な雄阿寒岳を一望できるその場所で、自分たちで作ったムックリを演奏します。響く音色に、この言葉を乗せて。

「人とともに生きる自然への敬意と感謝の気持ちを忘れないこと」

山も、森も、湖も、人とおなじ心を持つ「カムイ」。それを、見て、聞いて、食べて、感じられる阿寒湖へ、足を運んでみてはいかがでしょう。

このほかにも魅力的なガイドツアーがたくさんあるので、詳細は「Anytime,Ainutime!」の公式HPでチェックを!

北海道釧路市・阿寒湖温泉までのアクセス

飛行機/たんちょう釧路空港へ、羽田空港から約1時間半、成田空港から約2時間、関西国際空港から約2時間。たんちょう釧路空港到着後、車・バスで約1時間。

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ランドネ 編集部

ランドネ 編集部

自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。

ランドネ 編集部の記事一覧

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