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長く使える革ならではの魅力。ホンモノワークスの届けたい、本当のものづくり

ブランドの代表作であり、丸みのある愛らしいシルエットが特徴の「ライチョウが消音する熊鈴」シリーズは、山好きの心をつかむアイテム。アウトドアを楽しむきっかけになるような革小物を多数展開する、ホンモノワークスのものづくりについて紹介します。

山歩きからつながったハンドメイドとの出会い

登山やキャンプなどの、アウトドアシーンを彩る革小物をメインに製作している「ホンモノワークス」。ブランドの代表として、製作に関するすべての作業を行なっている塚常帆花さんは、旅行も登山が必須になってしまうほどのアウトドア好き。そんな塚常さんは、「自分たちの好きなことや得意分野を活かして、ものづくりがしたい!」という思いを掲げ、松本を拠点に製作活動を行なっている。

▲消音部分のライチョウには、国内のなめし工場で皮から革へと加工された上質なヌメ革を使用している。その革を、まず始めにカッターで大判サイズにカット。その後、プレス機を使ってライチョウの型をとり、羽の模様や目を一つひとつていねいに入れていく。硬化液を塗り、軽く折り曲げてクセをつけ、ライチョウ2羽を接着したあとにコーティングして完成

「ハンドメイドに興味をもったのは、小学生のころに和裁の仕事をしていた祖母をまねして、布の巾着を作ったことがきっかけ。昔から細かい作業が得意でした」

大学時代はバンド活動に力を入れていたため、将来的に「作家」として活動する未来は見据えていなかったという塚常さん。そんななかでも、ものづくりを趣味として続けており、布のバッグやポーチ、チューリップハットなどを作っては、ライブなどで行なう物販の横で販売することもあったという。

「趣味の一環ではありましたが、このころから自分の手で作ったものをだれかが買ってくれることの喜びに気づき始めていましたね」

▲DIYで自作したというパンチングボードには、ヘリ落とし、フチ捻、グルーバー、菱ギリ、ロウビキ糸など、作業に必要な工具がキレイに陳列されている

本格的に作家としての道に進むきっかけとなったのは、山との出会い。親友が北アルプスの山小屋で仕事をすると聞き、思い切って会いに行くことにした塚常さん。

「元ワンダーフォーゲル部の父と3泊4日の縦走旅に出ました。そこで目にした、北アルプス美しい世界、山小屋のありがたみやライチョウとの出会い……。そのとき味わったたくさんの感動が下山後もしばらく忘れられずに、2年後には剣山荘で働くことを決めて。3カ月の滞在期間で知ることのできた自然のすばらしさと厳しさは、山への理解を深める糸口となり、山に対するこだわりを詰め込んだものづくりをしたいと思う、きっかけになりました」

作品の素材となる「革」への想い

ライチョウが消音する熊鈴 Type-A 5,940円

ホンモノワークスでは、キャンプ道具に使用できるレザーアイテムなどを展開しているが、ブランドを代表するアイテムといえば、やはり「ライチョウが消音する熊鈴」シリーズ。市場ではあまり見かけることのないハンドメイドの熊鈴で、ていねいに仕上げられた美しいデザインと、音が不要な際に消音してくれるライチョウが、山好きから注目を集めている。

また、クラウドファンディングを経て販売を開始した、日常使いにもぴったりな本革のミニウォレット「ATTA」も定評がある。製品名は、山頂に軽荷でアタックするときのような身軽な気持ちをイメージして名付けられており、登山に持っていきやすいコンパクトなデザインが特徴。「必要な量だけを、ひとつの財布で気軽に持ち歩くことができる」という点を重視しているため、軽量化を図っている登山者におすすめしたいアイテムだ。

mini wallet “ATTA” ¥13,200

塚常さんが考える、革の魅力とはいったいどのようなものがあるのだろうか?

「一番の魅力は、やはり経年変化するところだと思います。革は陽の光を浴びたり、たくさん触れて使い込むことで、だんだんと馴染んで色合いが変わっていく。そんな、使い手によって違った表情を見せてくれるおもしろさがあります。長く使い続けたとしても使い古された感じがあまりせず、丈夫な素材なので、ずっと使い続けたくなります。お手入れを加えることで、さらに愛着が増していくのも、革ならではの魅力ですね」

また、作り手である塚常さんの立場からしても、革は向き合い甲斐のある素材だという。

「天然皮革ならではの特性や、個体差によっては一筋縄ではいかないこともあり、扱い始めたばかりのころは苦労しました。しかし、そのような素材だからこそ、突き詰めることで発見できる特性が多く、作り手によってさまざまな仕上がりになります。自分自身の〝好き〞を形にしたものが、共通の趣味をもつ人たちの手に渡り、その先のアウトドア旅の相棒になる。そんな長く愛されるアイテムを作っていけたらいいなと」

自ら足を運んで目にしたものを作品に落とし込んでいるからこそ、アウトドアを楽しむ人たちが共感できるアイテムが生み出されていくのだろう。

伊勢木綿手ぬぐい ”in the mountains” ¥2,310

「今後は、松本に住んでいる人や街とのつながりを大切にして、地域に貢献できるようなブランドでありたいなと。実店舗はありませんが、ただ売って終わりではなく、購入者の方と長くつながりを持つことが大切だと考えています。購入いただいたアイテムの修理対応や、定期的なイベント出展をとおして、直接みなさまの声を聞くことができる機会を意識的につくっていきたいです。これからの製作でも、自分ならではの視点を大切にしながら、山好きとして共通するみなさまの心をふわっと軽くするようなものづくりをしていきたいと思っています」

プロフィール

HON MONO WORKS
塚常 帆花さん

2021年1月より革作家として活動開始。登山歴は9年目。雲ノ平や鷲羽岳、水晶岳周辺の裏銀座エリアなど、静かな山歩きが楽しめる場所が好き。普段は動物や野鳥、高山植物などの自然観察を楽しみながら山を歩いている。ハンドメイドの祭典である「クリーマヤマビコフェス」への出展をはじめ、姫路のスパイスチャイ専門店とのコラボ熊鈴製作、長野県にあるアウトドアショップでのイベント出展&刻印ワークショップなどを行なう。また、紅茶専門店では関西初となるPOP UPイベントも開催している

Instgram@hon_mono_works

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ランドネ 編集部

ランドネ 編集部

自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。

ランドネ 編集部の記事一覧

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