本州最南端、南紀串本で、ロックフィッシュのグランドスラムを狙え!【後編】
SALT WORLD 編集部
- 2021年08月16日
今回は、複雑な海流と起伏に富んだ地形に恵まれた豊かな海域である南紀串本を舞台にした釣行の第2弾。取材日は2019年の1月。前回の2018年2月に続いて冬期のチャレンジとなった。
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再チャレンジでは南国系の魚もヒット!
2度目の取材は2019年の1月。前回に続き冬期のチャレンジで、テーマはさらなる大物ゲットと新魚種の追加。ポイントは島周りではなく、本城船長が開拓を進める新規エリアをチェックしていった。
水深は20~40m。このレンジを目安に新しいポイントを次々に流していくと、最初からアタリが出る。上がってくるのはアベレージサイズのオオモンハタとアカハタがほとんど。しかしそれに交じってカサゴやマダイもヒットしてくる。変わったところではイラ、イトフエフキ、ルリハタといった珍しい魚も顔を見せてくれた。南国系のこんな魚が釣れるのも、黒潮洗う南紀串本の魅力だ。
結果的に大物こそ出なかったものの、前回は釣れなかった新魚種を5種追加して目標達成。マイクロジギングの有効性と、串本の海域がストックする多彩なターゲットを実感することができた。
ただ巻くだけスーパーライトジギングの基本テクニック
スーパーライトジギングはまたの名をマイクロジギングともいう通り、小さなジグを使って様々な対象魚を誘っていく釣り。しかし軽ければよいというわけではなく、小さくても沈みの速いタングステン製のジグが大きなカギを握っている。
ジグのウエイトを選ぶ際は、水深に対して十分に底が取れる重さからスタートし、状況に応じて徐々に軽いほうへとシフトする。しっかりと底が取れないと釣りにならないし、気付かないうちに根掛かりしてしまうなどのリスクもあるからだ。
ちなみにジグのカラーチョイスだが、ヒロセマンは「潮の色や光線の強さに合わせて選ぶのがセオリー。僕の場合はパイロットカラーとしてアカキン系を使うことが多いですね。あとはベイトがたくさんいるときはイワシカラーというように、自分なりに考えてヒットカラーを探しています」とのこと。
傾向としては、よく晴れて水中まで光が差し込む条件ではシルバー系の出番が多く、曇天時や朝夕のマズメ時のように光線量が少ないときは、ゴールド系の反応が良くなるという。
また、フックシステムはフロンとリア、両方をセットすることが多い。あまりにも根掛かりが多発する場合はその限りではないが、速い巻きでは魚がジグを追いかけて後ろから喰うことが多く、リアフックを付けたほうが確実にフッキングさせやすいからである。
誘いの基本はボトムに沈めたジグを一定速度で巻いてくるだけ。串本沖でもそれは変わらない。状況によってはジャークを交えることもあるが、基本はあくまでもタダ巻き。その点ではタイラバと似ているが、決定的に異なるのはその巻きスピードだ。タイラバはスロー、あるいはデッドスローも多用するが、スーパーライトジギングのリトリーブは総じて速い。
「巻く速度は速いほうがいいですね。とくに釣れないときは、どうしても巻きがスローになりがちですが、そんな時こそ高速引きを意識するといいですよ」とヒロセマン。
高速引きによってジグが波動や動きを発するのはもちろんのこと、そのスピードが「逃げるものを追う」という魚の本能に訴える、というのがヒロセマンの考えである。
まずはしっかりと底を取り、渋い時こそ速く巻く。これがヒロセマン流”串本根魚五目の必勝法”だ。
TACKLE
ロッド:(ベイト)/ CRXJ-B732MJ/T、CRXJ-B762MJ/S
( スピニング)/ CRXJ-S742MJ/T
ライン: 弾丸ブレイドX8 マルチ0.6号
ショックリーダー:フロロカーボン4号
サンマジック式リリース法
リリースの方法は二通り。魚が十分に元気ならそのまま海に戻せば良いが、そうでない場合は左の写真のように、魚の第一背びれの薄膜にジグのテールフックを刺して水深の1/2 ~ 1/3くらい沈め、竿を強く引いてハリを外す(薄膜を切る)。エア抜きはしない。本城船長曰く「この方法なら内臓に海水が入らないし、浮き袋は水圧で元に戻るからダメージがない」とのこと。ぜひお試しあれ。
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写真と文/高橋大河
協力/串本本港サンマジック
http://www.tsurisoku.com/sanmagic2/
(本城正人船長)090-3289-0486
製品情報/メジャークラフト
06-6251-4130
http://www.majorcraft.co.jp/
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PROFILE
SALT WORLD 編集部
近海から夢の遠征まで、初心者からベテランまで楽しめるソルトルアーフィッシングの専門誌。ジギングやキャスティング、ライトゲームなどを中心に、全国各地の魅力あるソルトゲームを紹介しています。
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