北九州のスーパーライトジギング【前編】
SALT WORLD 編集部
- 2021年10月28日
どのエリアでも釣果の厳しい時期がある。しかしそんな時の救世主となるのがスーパーライトジギングだ。しかも身近な場所で手軽にチャレンジでき、そして何よりアタリが多く楽しい。そんなスーパーライトジギングをダイワスタッフの戸出さんは北九州沖で楽しんだ。
事前情報では釣果はなかなか厳しそうな情報だったが結果、満足できる釣果を得た。その模様を前後編でお送りする。
不調が聞こえた北九州それでも楽しめる!?
「タックルもライトで手軽にチャレンジでき、しかもアタリが多い」。そんなイメージのスーパーライトジギング(以下SLJ)。今や各地にスタイルが広まり、専用タックルが発売され、盛り上がりを見せている。SLJのターゲットといえばイサキ、そしてマダイ、ロックフィッシュ、状況によっては青物と多彩。浅い水深のエリアで、小型ジグに反応するものは何でもターゲットというスタイルであり、繊細なロッド、細いPEラインの使用により、ファイトもスリリングで楽しいのだ。
そんなSLJ好きであり、各地にその楽しさを広めようと釣行を繰り返すダイワスタッフの戸出玄樹さん。今回はその釣行に同行することとなった。選んだエリアは北九州だ。
ちなみに今回、地元アングラーであり、ダイワフィールドテスターでもある鳴瀬雄太さんも駆けつけてくれた。戸出さんにとっては北九州でのSLJは初めて。地元アングラーの同行となれば心強い。ただその鳴瀬さんから、数日前に釣果がイマイチなどの情報が入ってきた。釣行は1日であり、取材が成立するか不安がよぎるが、「魚が豊かなことで知られる北九州海域だし、スーパーライトジギングならなんとかなるでしょう!」とポジティブに考え、2019年2月、小倉へと向かった。
釣行前日、小倉で戸出さんと合流すると、前日、鳴瀬さんは海に出ており、そこそこ良かったという情報が入ったとのこと。イサキ、シーバスと楽しめたようだ。ひとまず一安心。ただ海に出てみなければ分からない。
イサキを意識したタックルセレクト
早朝、小倉駅前のホテルから20分ほどの港に集合。お世話になる船は、この地でタイラバ・SLJで出船している遊漁船「TRIP」。小濱和人船長に挨拶をし、戸出さん、鳴瀬さん、地元アングラーで鳴瀬さんの知り合いでもある平良清隆さん、船長助手のひかりさんとともに乗船。出港後、船は北側、藍井島方面へと進んだ。メインターゲットはイサキ。北九州では良型が釣れ、ファンも多いという。ちなみにこの時は、例年より水温が高い状況だった。そのためイサキが釣れ始めたのが早いと船長は言う。期待できそうだ。
▲取材で訪れたダイワスタッフの戸出玄樹さんと編集スタッフは、小倉に宿泊し、北九州市内の遊漁船・TRIPにお世話になった。釣れた魚からジグを外してくれたり、帰港後はタックルを洗ってくれたりと、至れり尽くせりだった。今回釣行は、小倉在住のダイワ・フィールドテスターの鳴瀬雄太さんも一緒に楽しんだ。
▲ポイントは、出船してすぐのエリアと山口県方面。身近な場所で様々な魚を狙ってスーパーライトジギングが楽しめる。
ポイントに到着し、水深40mからスタート。カケアガリを下っていくという。船はドテラ流しで右舷側が潮上。皆は右舷に並んで探っていく。すると一投目から戸出さんにヒット。上がってきたのは、可愛いカサゴ(ガシラ)だった。
▲水深40mほどからスタート。取材時は例年より水温が高く、すでにイサキが釣れ始めているという状況だった。そこで今回のメインターゲットはイサキに。
▲一投目で、戸出さんがカサゴをキャッチ。その後、小型のマダイもヒット。順調なスタートだったが…。
ちなみに鳴瀬さんにこの海域のジグウエイトの基準を聞くと、ドテラ流しのため60g、80gがメインとのこと。風が強い時は、船も早く流されるため、100gのジグを使うこともあるという。ジグは60g、80gなら各地で実績を得ているタングステンで小型シルエットのダイワ・TGベイトがメイン。状況により、トリッキーな動きでアピールするソルティガVSジグの60g、80gも出番となる。
▲船はドテラ流しで流される。鳴瀬さんは、ジグを潮下に投げ、しゃくり始めで船の真下にくるように調整していく。しばらく探り、船から大きくジグが離れたら、回収して再度投入する。
▲使用ジグは、TGベイトSLJモデルの45g、60gがメイン(写真右列)。状況により、よりトリッキーな動きを演出できるVSジグの40g、60g、80gも使用。フォールの動きで誘うFKジグ30gも用意した。
「水深が浅かったり、ベイトが小さければ、さらに小さいTGベイトの45gを使うこともあります。ベイトサイズを見極めて合わせていくことが、釣果を得るコツです」(鳴瀬)
▲10時半頃まで魚探に反応はあるものの、ポツリポツリと根魚が釣れる程度。イサキっぽい反応だが喰わない。
▲誘い方はゆっくりとしたしゃくり上げとフォールを織り交ぜたジャーク、ただ巻きなど。アタリパターンを探っていく乗船メンバー。
そして今回ロッドは、戸出さんはブラストSLJエアポータブルの63MLS-Sと63MSSを使用。PE0・6号ラインなら63MLS、PE0・8号ラインなら63MSだ。一方、鳴瀬さんはキャタリナBJエアポータブルの64MLS-METALでPE0・6号リールをセット、610MS-METALでPE0・8号のリールをセットして使用する。
▲戸出さん、鳴瀬さんの使用タックル。ロッドは、キャタリナBJ APのSLJ対応の64MLS-METAL、610MS-METALと、ブラストSLJの63MLS-S、63MS-Sを使用。リールは19セルテートLT3000番、4000番、18イグジストLT3000番。ラインはソルティガセンサー12ブレイドEX+Siの0.8号をメインに、0.6号も用意して挑んだ。
ブラストSLJは、高感度のメガトップを採用し、ブレーディングXで補強したブランクで、繊細さと十分なバットパワーを備えたコストパフォーマンスが優れたモデル。一方、キャタリナSLJは、ブラストよりワンランク上であり、高感度メタルトップを備え、高密度H VFカーボンを使用したHVFナノプラスのブランクと、ネジレを防ぐX45で補強したモデル。軽量ジグの操作性とともに、ヒット後の粘り強さを備える。
▲軽いジグを使用するため、フォール時はサミングをしっかり行い、極力流されないようにしていく。
▲小型の根魚もヒットしてしまうのが、この釣り。出来る限り、リリースしていきたい。
【この記事は2020年2月現在の情報です】
北九州のスーパーライトジギング【後編】はこちら>>>
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SALT WORLD 編集部
近海から夢の遠征まで、初心者からベテランまで楽しめるソルトルアーフィッシングの専門誌。ジギングやキャスティング、ライトゲームなどを中心に、全国各地の魅力あるソルトゲームを紹介しています。
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