【平松慶】千葉県外房で実感!ローカルアングラーの凄さ【PART4】
SALT WORLD 編集部
- 2022年01月11日
平松慶氏がホームグランドとしている玄界灘。しかし最近は近海のフィールドにも訪れている。
行く時はお店の休みの日。いわゆるサンデーアングラーと同じように釣行している。
そして、その釣行を組む難しさとともに、ローカルアングラーの術に脱帽したのであった。
一般的には週に一度しか釣りにいくことができないというアングラーも多いはず。
そんなアングラーたちの視点に立った際に見えてくる難しさと共に、実際に釣行に赴いた外房の魅力を平松氏に紹介していただこう。
全4回にわたって紹介してきた今回の釣行もいよいよ最終回。そのフィールドに精通したローカルアングラーがいよいよその実力を見せる。
【平松慶】千葉県外房で実感!ローカルアングラーの凄さ【PART1】>>>
【平松慶】千葉県外房で実感!ローカルアングラーの凄さ【PART2】>>>
【平松慶】千葉県外房で実感!ローカルアングラーの凄さ【PART3】>>>
ローカルアングラーの判断
ストップフィッシングまで集中力を切らさずにしゃくり続ける。イナダを釣り上げ、吐いたベイトが10㎝程のイワシであった。イワシをボトム周辺で荒喰いしているようだ。私はボトムを徹底して狙うのだが、バイトしてくるのはイナダばかり。10や20の数じゃない。とにかくイナダはいくらでも160g のガミーにバイトしてくるのだ。
「水深16m。ポツポツした反応の中に、たまに大きな反応が映ります」と田村船長がアナウンスをくれる。水中の状況を頭で組み立て、ジグを柔らかく動かしながら探るのだが、全てイナダからのバイト。緊張と落胆が交互に続く。
そんな時、「キタ!!」の声。ミヨシの添田さんがこれまでにないやり取りをしている。明らかにサイズが違うということが見てすぐに分かった。ドラグを出しながらロッドティップを大きく振り、良型のヒラマサだとすぐに分かる。私はジグを水中から回収し、添田さんのやり取りを見守った。
田村船長が興奮気味に大きなネットを持って添田さんに寄り添う。このところ、一日に一回はこのサイズが当たって来るんですよ、と。しかしフックアウト続きで、なかなか釣果に繋がらない悔しさを船長も抱えていたことを口にした。
何度か水面まで上げては、またラインをリールから引っ張り出す。繰り返し浮かしては潜る。その強さが水深の無いエリアの緊迫したやり取り。水深が浅いだけにヒラマサの勢いはダイレクトにアングラーにくる。緊張の一瞬。添田さんと田村船長が息を合わせてヒラマサを寄せた。そして巨大ネットにヒラマサは収まった。無事キャッチ。10㎏前後でしょうと田村船長が言いながら喜び、添田さん笑みを見せる。
通い続けるアングラーの術に脱帽となった。このタイミングでベイトサイズに合わせてCBONEのC1セミロングの110gに、動きも意識して交換していた。完璧に釣り勝っていた。やはりフィールドに精通している人は違う。週イチで通うスタイルは、何ら美容師さんや花上青年と変わらない。しかし週イチでも状況判断をわきまえて、瞬時に対応していくことは、ローカルアングラーだからこそ読め、適正な判断ができる。10㎏クラスのヒラマサを添田さんは御宿沖にリリースし、次への釣果につなげてくれた。
近海の魅力をまたこうして見せつけられた。凄すぎる一尾に、新たな気力が沸々としたのであった。冬の千葉県外房。これから更に水温は下がり、良型のヒラマサが上でも下でも口を使い出す。一月が私の予想では良型狙いのピークかな?と想像する。九州のフィールドにももちろん通い続けるが、ここ千葉県外房にも目が離せないことになっている私であった。
【この記事は2020年1月現在の情報です】
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近海から夢の遠征まで、初心者からベテランまで楽しめるソルトルアーフィッシングの専門誌。ジギングやキャスティング、ライトゲームなどを中心に、全国各地の魅力あるソルトゲームを紹介しています。
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