【MAMMUT】高いフィット感とユーザビリティに注目のデュカンスパインシリーズ

PEAKS 編集部

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人が歩くときに、肩と腰は別々に動く。その生体力学に基づいてマムートが開発した画期的な背面システムが新登場のトレッキング用バックパックに採用された。荷物を背負ったときに自然な歩行運動を促し体にもよくフィットする。そのうえ驚くほどの軽量性を実現している。これはまさに注目のニューモデルである。

デュカンスパイン50-60

価格：¥29,000
容量：50〜60ℓ
カラー：グラナイト／ブラック、サンライト／ブラック
重量：1,520g

デュカンスパイン 50-60

一見、ウルトラライト系ギアにも似たこのバックパックは、マムートが満を持して発表したトレッキングパックの自信作。その特徴は大きく分けて2点ある。ひとつは荷物を背負って歩くときの腰と肩の動きにしっかり追随する独自の背面システムの採用だ。

ご承知のとおり、人間が歩く際には肩と腰が逆方向にねじれながら、そこに微妙な上下動が加わる。肩と腰がそれぞれ無限大マークのように動くわけだ。したがって、重荷を背負ってヒップベルトを締めれば、実際、腰の動きはかなりスポイルされる。とはいえ、ヒップベルトで固定しなければ腰に荷重を分散することができず、肩に負荷が集中することになる。

歩行時の肩と腰の動きに完全に追随するマムートアクティブスパインテクノロジー。重荷を背負った状態での肩と腰の可動域を広げ、自然体に近い歩行が可能。体への負担が軽減される

そこで昨年マムートが開発したのが、アクティブスパインテクノロジーと呼ばれる新たな背面サスペンションである。これは肩と腰、上下2カ所の可動支点を1本のグラスファイバー支柱で連結したもので、肩と腰それぞれの自由な動きに追随しつつ、最適な荷重分散を実現するもの。つまり、重荷を背負ったときでも自然な歩行に近い動きを可能にしてくれるのだ。

同時に、その立体的な形状のおかげで背面の通気性が確保され、さらには伸縮性のあるチェストストラップを含めたショルダーやヒップベルトのデザインによって、締め付け感の少ない快適なフィット感も実現している。

特徴の2点目は軽量性である。基本的に荷重分散とフィット性を追求した背面システムは重量がかさむもの。とくに大型トレッキングパックが重いのは、たいてい、作り込んだ背面システムが大なり小なり影響している。そこでマムートのこの新作だが、革新的な背面システムを採用しながらも、驚くほどの軽量性を実現している。50から60ℓという2気室の大型トレッキングパックで1520gと、シンプルなクライミングパック並の軽さだ。

もっとも、そのぶんトップリッドや各種ポケット、あれば便利なファンクションといったトレッキングパックの標準的装備のいくつかは削られているが、大口径のフロントファスナーやバンジーコード、ショルダーとヒップベルトに4つのポケット、さらに取り付け位置を変えられるサコッシュといった十分なディテールを備え、使い勝手に不足はなさそうだ。また容量の変化にもロールトップがしっかり対応してくれる。

この新作デュカンスパインシリーズは、男女それぞれに50から60ℓと、28から35ℓの2モデル展開。その特徴的な背面システムの成果は、ぜひ店頭で試してみてほしい。もしかしたらトレッキング用バックパックの概念が、少しだけ変わるかもしれない。