【MSR】噂の超高率バーナーがついに日本でも発売!驚きの耐風実験を体験してみた
PEAKS 編集部
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アメリカでの発売開始以来、6年の長きにわたり国内発売を熱望されていたMSRの新型バーナーが国の安全認証を得て、この春ついに発売となった。 その超高効率ぶりと驚くべき耐風性能をMSRマニアのホーボージュンが緊急レポートする。
ウィンドバーナー パーソナルストーブシステム
- 価格:¥26,000
- 収納サイズ: W11.5×D10.7×H18.1cm
- 容量:1,000㎖
- 最高出力:1,765kcal/h
- 重量:465g
ついに日本にも黒船が襲来した。 MSRの秘密兵器ともいうべき高効率型バーナー「ウィンドバー ナー」が、国の技術基準とJIA (日本ガス機器検査協会)の認証をパスし、この春から正式に販売されることになったのである。
じつはこのバーナーがアメリカ本国で発売されたのは6年も前のこと。炎が表に出ない独自の燃焼システムと暴風にもびくともしな い耐風性で多くの登山家たちの賞賛を浴びてきた。しかし、その特殊な構造のため日本では認証がなかなか下りなかったのである。
それが晴れて解禁となったので、 さっそくフィールドに持ち出し、 その実力を試してみることにした。まず驚いたのがどこにも火口がないことだ。燃焼部には金属メッシュとその上を覆う金網があるだけで、バーナーヘッドが露出していない。まるで昔の暖房用ストーブのようなルックスなのである。
戸惑いつつ燃料バルブを開けて ライターで着火(自動点火装置はついていない)してみて、さらに 戸惑う。直射日光のもとでは火がついているかどうかがまったくわからないのだ。かすかな燃焼音と手をかざして感じる熱気で燃焼を確認するしかない。
ちなみに金属メッシュが赤く熱せられるので、木陰や夕刻ならなんとか判別できる。また、上部に極細のインジケーターワイヤーが張られていて、着火するとすぐに赤くなり燃焼を知らせてくれる。
こうして着火が確認できてからポッドをバーナーに連結するのだが、ポッド下部には連結用の凹みが12カ所も設けられていて、造作なく操作できた。このあたりの操作性のよさはさすがMSRである。
ちなみにポッド容量は1ℓ。安全かつ効率よく沸かせるのは0.6ℓまでで、ポッド内側にはこの部分に「MAX FILL」の刻印がされている。 この推奨値に従って沸騰テストをしてみた。気温 10 ℃、水温 12 ℃、 無風の状態で、3回測定の平均時 間は2分30秒。早い。これならなんの文句もないだろう。
しかし無風でコイツを評価する のは愚の骨頂だ。風のなかでこそその実力がわかる。そこで 30 ㎝という超至近距離からブロワー(送風機)で強制的に風を送り、再び沸騰テストを行なってみた。風速にすると7~ 8m/Sぐらいだ ろうか。普通のバーナーでは着火すらできない強風だ。なのに……。
計測結果は度肝を抜くものだった。3回平均がなんと2分 42秒。 無風時とたった8%しか変わらないのだ……! これには驚いた。
じつをいうと実機を手に入れる前に、メーカーから耐風テストの数値を見せてもらっていた。それによると、風速にかかわらず沸騰時間はほぼ横ばい。僕は「そんなことあるかよ!」と一笑に付していた。ところが実際に自分自身で測定してみたらまったくそのとおり。強風下でもウィンドバーナーはまったくひるむことなく、好タイムを叩き出したのである……!
正直いってコイツはなかなかクセの強いバーナーである。使いこなしに慣れがいる。でもそんな欠点を吹き飛ばすほど風と荒天に強い。エクストリームな山行にこそ、連れ出したくなる黒船なのだ。
ポケットロケット2
シングルバーナーもラインナップ!
- 価格:¥7,500
- 収納サイズ: W3.4×D4.4×H7.9cm
- 最高出力:2,143kcal/h
- 重量:73g
本体重量わずか73gの超小型シングルバーナー。バーナーヘッドにつけられたフィンの働きにより横風に強い。極限まで重量を削りたい山行やファストパッキングに最適だ
問:モチヅキ 0256-32-0860 www.e-mot.co.jp
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PROFILE
PEAKS 編集部
装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。
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