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TREK(トレック)・マドンSLR6ディスク|ニューモデルインプレッション

注目の最新モデルを徹底インプレッション! 今回は、2015年に発表された前作マドンから、エアロに完全特化したモデルとして舵を切った、TREK・MADONE SLR 6 DISC(トレック・マドンSLR6ディスク)を、アースバイクス代表の野口忍がテスト!

ニューモデルインプレッション
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すべての性能を手に入れた
エアロオールラウンダー「マドンSLR6ディスク」

トレックの誇るエアロレースバイク、マドンがフルモデルチェンジを果たした。2004年にオールラウンダーとして初代が誕生し、モデルチェンジごとに進化。2014年に登場したエモンダでもカムテール形状のチューブを採用するなど、エアロ要素は盛り込まれていたが、2015年に発表された前作マドンから、エアロに完全特化したモデルとして舵を切った。
純然たるエアロロードの2代めとなるのが新型マドンSLRだ。空力性能はもちろん、振動吸収性など、あらゆる面から前作の性能を上まわる改良が加えられ、ディスクブレーキモデルも加わった。
エアロ以外のさまざまなテクノロジーを盛り込みながらも、CFD解析や風洞実験によるデータから導き出された新形状により、空力性能をさらに高めた新型マドン。前作で新採用されたアイソスピードについても、マウント位置をトップチューブに変更し、ダンパーを設けて減衰力を高めるなど大幅な進化を果たし、かつてない快適性を実現している。
前作では2種類あったジオメトリーは、プロチームと共同開発の新ジオメトリーH1・5に統合。すべての構成要素をひとつに集約して性能を追求するインテグレーション化も図られるなど、改良点は細部にまでいたる。マドンの、そしてトレックの最高傑作と言っても過言ではない仕上りだ。

新型マドンに秘められた4つのテクノロジー

新型マドンの目標は、ライダーが体感する最も一般的な-12.5度から12.5度のヨー角における空力性能を、前作と同水準で実現すること。これはディスクブレーキや新ジオメトリー、快適性のための機構を盛り込むなかでの挑戦だった。CFD解析によって表面気流の分離傾向、バイク表面の低エネルギー渦、後方乱気流の量、各部にかかる局所的および蓄積した力を分析。風洞実験データを元に導き出された最終形状では、前作以上の性能を引き出すことに成功した。

ドマーネSLRで採用された、スライダーの移動によって振動吸収性を調整できる調整式アイソスピードが採用された。ただし、ドマーネSLRや前マドンと異なり、空力性能を高めるために、シートチューブからトップチューブへと取り付け位置が変更されている。これにより、従来ではシートチューブ長により異なっていた振動吸収性を全サイズで均一化。振動吸収量の従来比は、振動吸収性を最大に設定した場合17%増え、最小に設定した場合21%減少する。さらにダンパーを設けることで減衰力を高め、よりなめらかな作動も実現している。

前作では前傾が強いよりレース向けのH1フィットと、多くのライダーが快適に乗れるH2フィットの2種類をそろえていたが、新型マドンでは新開発のH1.5フィットに統合された。ステムやハンドルのサイズを増やし、ハンドルは前後に5度傾けられるようにすることで調整の幅を設け、多様なニーズに対応する。

新型マドンではアクセサリーまで一体として扱われる。KVFテクノロジーにより空力性能と振動吸収性を両立した新型シートポストでは、ヘッド裏側にフレアRライトマウントを設けることで、スッキリとした外観を維持したままテールライトを取り付けできる。ステムにはライトやサイクルコンピューターを取り付けできるブレンダーシステムを、前作から引き続き採用。ハンドルとステムは空力性能を犠牲にせず、前作の一体式から別体式へと変更された。

トレック
マドンSLR6ディスク

63万円(完成車/税抜)

■フレーム:700シリーズOCLVカーボン KVFチューブシェイプ ■フォーク:マドンKVFフルカーボンディスク ■コンポーネント:シマノ・R8000アルテグラ ■ブレーキ:シマノ・アルテグラハイドローリックディスク ■ホイール:ボントレガー・アイオロスコンプディスクチューブレスレディ 12mmスルーアクスル ■タイヤ:ボントレガー・R3ハードケースライト700×25C ■ハンドルバー&ステム:マドンスペシフィックアジャスタブルエアロ カーボン ■サドル:ボントレガー・モントローズエリート チタンレール ■シートポスト:マドンカーボンシートポスト ■サイズ:50、52、54、56、58、60 ■重量:8.33kg(52 /ペダルレス完成車・編集部実測) ■カラー:マットグラベル/グロスクイックシルバー

柔軟性と操舵性にも優れる究極エアロバイク

野口忍がインプレッション

新マドンではトップチューブに調整式アイソスピードを搭載することで、衝撃吸収性を前作比で最大27%(サイズ50の場合)高めることに成功し、エアロロードバイクの弱点である路面からの突き上げを見事に解消した。高速域でもそうだったが、コーナリングでの路面追従性の高さからとくにそれを感じた。前作よりもコーナリング時のハネが抑えられて、安定性が高まっている。ディスクブレーキとも相まって、下りのコーナリングを安全にクリアできるのは大きなアドバンテージだろう。
また、これまで一体式だったハンドルとステムを2ピース構造にすることで、どちらかというと過剛性と感じていたフロントまわりに関しても、適度な柔軟性を手に入れることに成功している。フロントとリアとの柔軟性のバランスは操舵性に大きな影響を与えるが、前作以上に磨きがかかったイメージで、優れたハンドリングを実感。まさしく、エアロオールラウンダーと呼ぶにふさわしい高性能だ。

インプレッションライダー
野口忍

トレックのサポートによりMTBやクロスカントリー競技でアジア選手権3度制覇、全日本選手権優勝など、輝かしい戦歴を誇った元プロサイクリスト。ロードではキナンサイクリングに所属して活躍した。2018年よりアースバイクスを立ち上げ、トレックブランドの魅力を発信している。
ニューモデルインプレッション
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問:トレック・ジャパン www.trekbikes.com

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Bicycle Club編集部

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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