BMC(ビーエムシー)・チームマシーンALRディスクワン|ニューモデルインプレッション
管洋介
- 2019年02月11日
注目の最新モデルを徹底インプレッション! 世界トップレベルのレースで活躍するチームマシーンSLR 01の弟分、BMC・TEAMMACHINE ALR DISC ONE(BMC・チームマシーン ALR ディスク ワン)の乗り味とは?
フラッグシップのDNAを注入したアルミロードバイク
チームマシーンALRディスクワン
ツール・ド・フランスをはじめとしたトップレベルのレースでその性能を実証しているBMCのチームマシーンSLR 01。軽量でありながら剛性と快適性も備えた、完成度の高いカーボンオールラウンダーとしてBMCのフラッグシップの一角を構成している。この弟分としてチームマシーンのシリーズを支えるのが、新しくなったアルミフレームのチームマシーンALRだ。
素材こそアルミとカーボンで異なるものの、フレームの設計思想はSLRを踏襲。サイズごとに設計したトリプルバテッドチューブを美しいスムーズウェルド溶接で組み上げることで、軽量化と剛性確保を両立している。D型断面のカーボンシートポストと、細身のシートステーを下部にオフセットしたフレーム形状により、路面からの振動も効率よく吸収。
またフロントフォークはチームマシーンSLR 02のフルカーボンフォークを採用し、軽快なハンドリングを実現した。ライダーがもつパフォーマンスを最大限に発揮するべく、BMCが蓄積したノウハウが余すことなく盛り込まれたといえる。
ブレーキについても最新のフラットマウント規格のディスクブレーキをアッセンブル。条件を問わず確実なコントロール性能を発揮する。またリムブレーキモデルもラインナップし、ライダーは好みに応じて選択することができる。
スムーズウェルドにより溶接面は美しく処理される。BBは汎用性の高いスレッドタイプ。
フラットマウント規格の油圧式ディスクブレーキに加え、前後ともスルーアクスルを採用。※販売されるモデルはブレーキが105となる。
D型のカーボンポストと下部にオフセットした細身のシートステーで路面からの振動を良好に吸収。
ハイドロフォーミングによって理想的な形状に成型。ケーブル類はすべて内装。
BMC
チームマシーン ALR ディスク ワン
27万円(105完成車/税抜)
■フレーム:トリプルバテッドハイドロフォームドアルミ ■フォーク:チームマシーンSLR02フルカーボン ■コンポーネント:シマノ・105 ■ハンドル:BMC・RAB03エルゴコンパクト ■ステム:BMC・RSM01 ■シートポスト:チームマシーンSLRプレミアムフルカーボンエーステクノロジー ■サドル:ヴェロ・VL-1489 ■ホイール:シマノ・RS-170 ■タイヤ:ヴィットリア・ザフィーロプロスリック ■サイズ:47、51、54、57 ■カラー:ステルス ■試乗車重量:9kg(51)
アルミの特性を生かしつつハイエンドの上質な乗り味もある
管洋介がインプレッション
走行トーンに角のない穏やかな乗り出し、そして伸びのいい直進安定性を感じながら加速を楽しめるフィーリングのバイクだ。アルミならではのビビッドな反応性が走行意欲をかき立てながらも、しっかりとチームマシーンSLR01の血統を継承したテイストだといえる。
ACEテクノロジーで最適化されたフロントフォークはトレールが長く、大きな負荷のかかるディスクブレーキの制動時にも剛性バランスが整っているのが感じられた。コーナリングにおいても、流れるようなラインを描きながら、ライダーの思うままに曲がっていくことができる。ストレート形状であることも乗り味に表われており、ダンシングではシャープなハンドルさばきでキレがいい。コシのあるウイップと同調させながら、トントンとテンポを刻みトルクを伝えながらのヒルクライムが楽しめる。
一般的にアルミフレームは、どうしても路面から伝わる硬さを感じてしまうものだが、D型のカーボンシートポストとBMCのアイデンティティといえるフレーム形状によって、上質な乗り味を生み出している。軽快な加速性能とハンドリングとの相乗効果で、どこまででも走っていきたくなる気持ちよさがある。踏みやすいシートアングルや長めのチェーンステーなど、ジオメトリーの細部においても安定感抜群の設計であることが感じられるバイク。ロングライドの相棒として、もってこいの一台だといえる。
インプレッションライダー
管洋介
競技歴21年のベテランライダーで自身のチーム、アヴェントゥーラサイクリングの代表も務める。長年の経験を生かした的確なインプレッションが持ち味。身長168cm。
ニューモデルインプレッション
一覧はこちらから
管洋介のその他の記事は
こちらから
問:フタバ商店 www.bmc-racing.jp
SHARE