鳥取でコロナ後初の自転車レース開催 県高校総体の代替大会を高校生が走った!
Bicycle Club編集部
- 2020年06月08日
6月7日、コロナウイルス感染による緊急事態宣言が全国で解除された後、初の自転車レース「鳥取県自転車競技選手権大会」が鳥取県倉吉自転車競技場で開催された。
この大会は永年、県高校総体と併催で開催してきた大会、鳥取県内の競技登録者、中学生から社会人まで幅広く参加する大会として万全の感染防止策をしたうえで開催された。これにより今年、高校総体に出場することができなかった高校3年生もレースに参加することができた。
国体で活躍の池田選手と高校総体で活躍の道祖尾選手
ケイリン、スプリントで優勝争い
トラック競技ではトップクラスの実力を持つ鳥取県。もし、高校総体や国体が開催されていたらメダルが期待されていた。
とくに注目は高校3年生の男子2人。昨年度国体で活躍した池田倫之選手(鳥取西高校、茨城国体、ケイリン7位)と道祖尾大輝選手(倉吉西高校、沖縄高校総体、スプリント7位)だ。
昨年度国体で活躍した池田倫之選手がケイリンで、ライバルの道祖尾選手を負かした。いっぽうスプリントでは道祖尾選手が池田選手に勝利し、激しい争いを見せた。
また、昨年沖縄で開催された高校総体ロードで活躍した美甘星次郎選手(倉吉総合産業高校)は鳥取県選抜チーム(ほか金田聡士、青木瑞樹、保田浩輔)ともに4㎞チームパシュートに出場し4分26秒370のタイムを出した。
このほか、国体成年のメンバーでもあり、倉吉西高校出身で現在中央大学に在籍する保田浩輔選手が男子・一般200mフライング・タイムトラアルで優勝。さらに同じく倉吉西高校出身で 現在は社会人の金田聡士が1㎞TTで優勝している。
全国のOBたちから高校3年生へメッセージ
新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、高校総体が中止されたことで、レースする機会を失ってしまった高校生。そんな鳥取の高校生が参加でき、さらに県高校総体代替大会として開催されたのがこの「鳥取県自転車競技選手権大会」と併催された「鳥取県高等学校総合体育大会代替大会」だ。
鳥取県ではコロナウイルスの影響で、3月の選抜大会の中止に続き、夏の全国高校総体も中止、それを受けて4 月に県高校総体も中止となっている。そして、現在は10月開催の鹿児島国体も開催されるかどうかわからない状況だ。
さらにこの倉吉競技場は来年のワールドマスターズゲームズ開催地となるため、改修工事が始めるため、このタイミングでしか大会ができない状況にあった。
「開催できるタイミングがこの日程しかないとの判断で、県教委、県高体連、県スポーツ協会と協議し、高校生が参加できる大会として、なお かつ県高校総体代替大会として、特例措置として、県内最初に開催するにことになりました」と鳥取県自転車競技連盟事務局河田拓也さんが「報道関係の皆様へ」と題した文章の中で説明している。
またレースのために全力を注いで練習しきた選手、とくに高校3年生は目標としてきたレースに出場できなくなった喪失感は大きかった。そこでこの大会では高校3年生へ向けたボードを掲示するなど、盛り上げる催しも行われた。
3密を避けた、徹底した感染対策の工夫
鳥取県では5月25日以来感染者が出ていない(6月7日現在、鳥取県発表による)とはいえ、大会では新型コロナウイルス感染予防のための準備として、参加者を把握するなど、以下の準備を行ってきた。
- 日本スポーツ協会および鳥取県から示されているイベント開催の基準を遵守し、感染防止対策を講じた上で、参加者全員がその取り組みを遵守した行動をする。
- 高校生については、特に県教育委員会および県高体連から指示されている大会参加および大会実施におけるガイドラインに沿って、独自の感染予防のための具体的方策を作成 し、(競技専門部ガイドライン)選手、顧問に健康管理表および体調チェックシートの作 成と提出をしていただく。
- 運営役員、保護者、報道関係者についても当日の体調チェックシートに記入いただく。
参加者
大会参加者 選手約60名(中・高・大学生、社会人)、学校関係10名、競技役員20名、観客40名 ※視察者 県教育委員会、県スポーツ協会、県高体連、倉吉市
感染防止のため、観客席の間隔をあけるために糸で区分けした。
選手たちの控室も椅子の間隔を広くした
手洗いするための仮設の洗面台も設置し、石鹸も用意された
大会WEBサイト
鳥取県自転車競技連盟
https://www.torisupo.com/bicycle/
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