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世界チャンピオンが3連勝! スペイン北部で再開した女子ロードレースに萩原も参戦

8月27日にフランス、プルアイで開催されたヨーロッパ選手権でも勝利し、圧倒的な強さを見せる現役世界チャンピオンのアンネミエック・ファンフルーテン選手(ミッチェルトン・スコット)。その好調ぶりは7月末、スペイン北部で再開された女子ロードレースで3連勝したことからもうかがえた。
この3連戦はスペインでのロードレースシーズンのコロナ禍からの再開を告げるもので、ここでは日本からは萩原麻由子選手(エネイカット・RBHグローバル)も参加し、ファンフルーテン選手の3連勝で幕を閉じた。
これらのレースの様子を、スペイン在住の對馬由佳理がお送りする。

「ニューノーマル」の下での初のレース

選手同士のあいさつも「ニューノーマル」方式で。Photo by Yukari TSUSHIMA

新型コロナウイルス感染拡大により、スペインのロードレースシーズンは約5カ月もの中断を余儀なくされましたが、7月下旬からとうとうレースが再開されました。そして女子のプロロードレース界では、パンプローナでの「ナバラ・エリート・クラシックス」、そしてバスク地方での「ドゥランゴ・ドゥランゴ・エマクメーン・サリア」の2戦(3レース)が、シーズン再開後の最初の国際レースとなりました。
これらのレースでは、各チームの選手やスタッフはもちろん、会場で仕事をする大会本部スタッフやマスコミ関係者に至るまで、厳しくコロナウイルス対策が実施されました。
特にレースに参加するチームには、全選手及びチームスタッフにPCR検査が義務付けられ、加えてレース前日にPCR検査が陰性であることを証明する書類を提出することが必要がありました。
しかし、再開後第1戦となったナバラのレースでは、前日までPCR検査の検査結果の証明書を準備できないチームも多かったため、出走を見送らざるを得ないチームが続出しました。
また、レース前日になってワールド・ツアーチームのCCCリブが急遽レース不参加を発表するなど、様々な混乱の中でのレース再開となりました。

ナバラ・エリート・クラシックス

エネイカット・RBHグローバルのチームプレゼンテーション。Photo by Yukari TSUSHIMA

今年で2回目の開催となった「ナバラ・エリート・クラシックス」。このレースは、1DAYレースが2日間続きます。
初日、7月23日のレースはパンプローナをスタートし、レクンベリという山間の小さな村まで続く、距離118㎞のコースです。昨年とほぼ同じコースですが、1級山岳が2カ所、2級山岳が2カ所という、正真正銘の山岳コースからシーズン再開となりました。
このレースには当初25チームの出走が予定されていましたが、前述のPCR検査結果の手続き等の遅れにより、この日のレースには15チームが出走しました。午後2時から始まったチームプレゼンテーションには萩原麻由子選手所属のエネイカット・RBHグローバルの姿もありました。
約5か月間のシーズン中断を経て、スタートラインに立つ選手たちでしたが、この日のコースはバスク特有の厳しい登り主体のレース。加えて、午後3時のスタートの時点で、気温は高く風もありました。そのため、レース前には「シーズン再開の初戦にしては、かなり厳しいコースだと思う」と話す選手もいました。
レース前に注目を集めたのは、ワールドツアーチームであるミチェルトン・スコット。現役の世界チャンピオンであるアンネミエック・ファンフルーテン選手を抱えるチームです。

ミチェルトン・スコットのチームプレゼンテーション。Photo by Yukari TSUSHIMA

午後3時にレースがスタートすると、ミチェルトン・スコットをはじめとするワールドツアーチームがハイペースでレースをコントロールし、逃げ集団の形成を許しません。そうした状況の中で、レース後半にアレ・BTCリュブリャナのスペイン人選手であるマビィ・ガルシア選手が集団から抜け出し、独走で最後の登りに向かいます。「私、一人で走るほうが好きなんです。」というガルシア選手にとって理想通りのレース展開となったように見えましたが、世界チャンピオンのファンフルーテン選手がしっかりとガルシア選手の動きをマークします。
そして、最後の登りが終わるころ、世界チャンピオンであるバン・ブルテン選手がアタック。約4kmを独走し、そのまま先頭でゴールラインに飛び込みました。
この日のレースの平均時速は33km/h。4カ所の山岳を超えるレースにもかかわらず、比較的ハイペースで進んだ1日となりました。
2日目、7月24日はパンプローナ市内をスタート及びゴール地点とする123㎞のコース。前日のコースと比較すると登りは控えめですが、それでも平坦とは言えないコース設定です。しかし、最後の登りがゴール前20㎞に設定されており、その後は大きな登りもないため、どちらかというとスプリンター向けのレースと予想されました。
この日は24チームがPCR検査の条件を満たし、レースに参加することになりました。
レース前半には数人の選手が逃げようとするものの成功せず、大きなグループのままでレース進みます。
しかし、レース中盤でエリサ・ロンゴ選手(トレック)が集団を抜け出すと、その動きに前日の優勝者のバン・ブルテン選手が素早く反応。この2人で集団から抜け出すことに成功しました。
そして、最後の登りでバン・ブルテン選手がアタックをしてロンゴ選手を置き去りにすると、そのままパンプローナのゴールまで約20kmを独走し、2勝目を飾りました。
2日間とも、最後には独走でレースを制したファンフルーテン選手の実力と調子のよさが際立った、パンプローナでの2レースとなりました。

ドゥランゴ・ドゥランゴ・エマクメーン・サリア

チームプレゼンテーションでもソーシャルディスタンスを保って写真撮影。Photo by Yukari TSUSHIMA

夏の北スペインの女子ロードレース3連戦の最後を飾るのは7月26日の「ドゥランゴ・ドゥランゴ・エマクメーン・サリア」です。
このレースの舞台となるのは、スペイン北部のバスク地方にある、ドゥランゴという町です。ビルバオとサンセバスチャンという、バスク地方の2大都市のほぼ中間点に位置しています。
このレースの主役はやはりバスクの登りです。レース距離は113km、標高差は最大で270mほどと決して高いわけではありませんが、コース中には7カ所の登りがあり、レース中は終始細かいアップダウンが続きます。
このレースには、パンプローナでのレースを連覇したミチェルトン・スコットをはじめとする女子のワールドツアーチーム5チームを筆頭に、合計22チームが出走しました。
パンプローナのレースでは出走直前に参加を見合わせたCCCリブも、このレースには出走し、大会関係者はほっとしたような表情を見せていました。
レースは午後3時にスタート。スタート直後から何度も逃げ集団を形成したい選手が現れますが、毎回ワールドツアーチームがコントロールする集団に引き戻されるという状態が続きます。加えて若干風があったため、最初の1時間の平均時速が42.8km/hというハイペースでレースが展開します。
そしてレースが終盤戦に入ると、有力選手たちが積極的に動き始めます。90㎞地点を過ぎて、再度マビィ・ガルシア選手(アレ・BTCリュブリャナ)が集団から抜け出すと、その動きに反応した選手が17人ほどの選手が先頭集団を形成します。そして、最後の登りに差し掛かった瞬間、この先頭集団から抜け出したミチェルトン・スコットのファンフルーテン選手が一気に独走態勢に入り、ゴールまで約8㎞を一人で走ってこのレースも優勝しました。
3連勝という最高の形でスペインでのレースを締めくくったファンフルーテン選手は「ほんと、信じられない!!最高の形でシーズン再開できたのが、すごくうれしいです」とコメント。
また、萩原選手所属のエネイカット・RBHグローバルのウンベルト・ゴメス監督にこの北スペイン3連戦について、感想を伺ったところ、「ワールドツアーチームがほぼ完全に仕上がった状態で参戦していたので、3戦とも全体的にスピードが速かったですね。そのため、うちのチームの選手にとってはかなり厳しいレースだったと思います。でも、とりあえずこれでレースシーズンは再開しましたし、次のレースへの課題がはっきり見えたので、選手たちのモチベーションを上げるにはよいレースだったと思います」と話しました。

エネイカット・RBHグローバルがパンプローナのレース前にミーティング中。写真左から2人目がウンベルト監督。右か4人目に萩原麻由子選手の姿も。Photo by Yukari TSUSHIMA

新型コロナウイルの感染拡大によるシーズンの中断を経て、はじめて「ニューノーマール」の下で開催されたスペイン北部での女子のレースの3連戦。現場で試行錯誤する大会側の要望と、選手たちの負担を少なくしたいチーム側の要望をすり合わせながらのレース実施となりました。しかし、そうした「非常事態」であっても、いつも通り自分の実力を出し切ることができる選手が、最も強いことを見せつけたレースとなりました。

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BiCYCLE CLUB 編集部

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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