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スペイン・バスク地方の自転車レース世界遺産の橋を渡る「シルクイート・ゲッチョ」

今年で75回めの開催となった、ビルバオ近郊で開催される夏の名物レースの一つである、シルクイート・ゲッチョが8月3日に開催された。スタート前、世界遺産のビスカヤ橋を渡ってからのスタートする伝統あるレースだ。

今回のレースには、秋に開催されるツールやジロ、ブエルタ・エスパーニャへの出走を目指す有力選手や、現役の世界チャンピオンが出走。豪華なメンバーが雨のビルバオ近郊でレースを繰り広げた。このレースをスペイン在住の對馬由佳理がレポートする。

75回目の開催は夏の雨の中。シルクイート・ゲッチョ

スタート直前までマスクを着用。Photo By Yukari TSUSHIMA.

毎年夏に開催される、バスク地方の名物1DAYレースであるシルクイート・ゲッチョは、今年で75回めの開催を迎えた歴史ある大会です。

距離は177kmで、ビルバオ近郊の港町のゲッチョを舞台としたサーキット・コースです。登りは2級山岳が1カ所と3級山岳が8カ所。しかし、カテゴリー付けされていない登りがレース前半に前半にいくつもあり、プロサイクリストもちょっとハードなコース、と認めるコース設定です。今回はこのレースに、ワールドツアーチーム5チームを含めた、全18チームが参戦しました。

バーレーン・マクラーレンのミケル・ランダ選手、現役の世界チャンピオンのマッズ・ペデルソン選手(トレック)、UEAエミレーツのフェルナンド・ガビリア選手が事前に優勝候補として名前が挙がっていました。

今年のシルクイート・ゲッチョは、世界遺産に認定されているビスカヤ橋のたもとがスタート地点となりました。

スペイン北部に位置するゲッチョですが、レースの3日ほど前には最高気温が40度近くにまで上がりました。にもかかわらず、レース当日の天気は雨。気温も20度台後半まで下がり、バスク地方らしい天候の下でのレースとなりました。

アップダウンが多く、カーブの多い街中を走ることも多いこのレースでは、雨は落車を引き起こす原因になる可能性もあります。選手たちの表情には、若干の緊張感が垣間見られました。

加えて、新型コロナウイルス対策のため、スタート地点の人の動きは厳しくコントロールされています。そのため、観客が選手に近づくことができないスタート地点となりました。

そして今年はレース前にサイン台でのチームプレゼンテーションもなく、選手たちは直接スタートラインに向います。

しかし、スタート前に、選手たちを驚かせたイベントがありました。スタートラインに立った選手のうち40人ほどが、ビスカヤ橋にのり、向こう岸に渡ることになったのです。もちろん、選手たちはすぐにスタート地点のあるこちら側に戻ってきましたが、このサプライズに意外と大喜びしていた選手も少なくありませんでした。

レース終盤で2度の落車が発生

最初に形成された逃げ集団。Photo by Yukari TSUSHIMA

レースはスタートしてすぐに7人ほどの逃げ集団が形成され、メイン手段もしばらくは逃げを容認します。その中にいたブルゴスBHの人気者、アンヘル・マドラソ選手は、沿道からひときわ大きな声援を受けていました。

しかしこの逃げが許されたのも、レース中盤まで。雨や風の変化を敏感に察知したワールドツアーチームが、危険回避すべく、早めに逃げ集団を捕まえることになりました。

レースが一気に動き出したのは、ゴールまで約30kmとなったときでした。メイン集団の中からミケル・ランダ選手(バーレーン・マクラーレン)をはじめとする優勝を狙う10人ほどの選手が飛び出し逃げ集団を形成しますが、その直後にこの集団の中で落車が発生します。ランダ選手この落車に巻き込まれましたが、幸い大けがには至りませんでした。

この落車を回避した逃げ集団の選手でしたが、ゴールまでラスト7km地点で再び落車が発生します。その瞬間、この落車も回避したダミアーノ・カルーソ選手(バーレーン・マクラーレン)がアタックをすると、そのまま独走体制に持ち込みました。

結局、向かい風やゴール前の登りも苦にせず、独走でゴールまで走り切ったカルーソ選手が今年のシルクイート・ゲッチョの優勝を手にしました。

例年であれば、最後は登りのスプリント合戦で優勝者の決まることの多いこのレースですが、今年は落車からのロングスパートで優勝者が決まりました。

表彰式は人込みを避けて、室内で実施。Photo by Iraia Calvo.

シーズン再開後の最初のレースとなった選手も

レース序盤はUAEエミレーツがメイン集団をコントロール。Photo by Yukari TSUSHIMA

今回、このレースに参加したワールドツアーチームの選手の中は、前日まで開催されていたブエルタ・ブルゴスを走り終わってそのまま、このレースに乗り込んだ選手も大勢いました。

ブエルタ・ブルゴスは5日間晴天で高い気温のなかで開催されたため、ゲッチョの雨と気温の低さに驚く選手もいました。

また、今回出走していた選手の一人である、ホセ・グティエレス選手(ジオス・キューイ・アトランティコ)にレース後の感想を伺ったところ、「最後の1周は本当にスピードが上がったね。それに長いことレースを走っていなかったから、集団の中で予想外の動きがあったときなんかに、自分の体が反応するまでにちょっと時間がかかった」と話しました。

優勝したカルーソ選手から51秒差でゴールした、ジオス・キューイ・アトランティコのホセ・グティエレス選手(写真左)。Photo by Gios Kiwi Atlantico。

 このレースがシーズン再開後の最初のレースになった選手は本当に多く、そうした選手にとっては、この日の天候や路面状況がレースへの緊張感を一層高める要因となりました。また、この日のレース終盤に起きた2回の落車も、グティエレス選手の言葉を裏付けるものと考えてもよいでしょう。

天候の要因もあったとはいえ、多くの選手が落車に巻き込まれた今年のシルクイート・ゲッチョ。新型コロナウイルスによる、シーズン中断の影響の一端が明らかになったレースでした。

大会WEBサイト
http://www.puntagalea.com/

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BiCYCLE CLUB 編集部

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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