自転車レースでアヒル柄のヘルメットとクールなデザインジャージを着ただけで罰金1千万円⁉
Bicycle Club編集部
- 2020年10月04日
アヒルのヘルメットとクールなジャージを着ただけで罰金50万円というのが、話題になっている。これは10月3日から開催となった、イタリア一周の自転車レース「ジロ・デ・イタリア」でのこと。
10月3日に開催された第1ステージで、アヒルのヘルメットとクールなジャージを着て走った選手8人、そしてファブリツィオ・グイディ監督に対してそれぞれ500スイスフラン(5万7000円、1スイスフラン=114円として換算)に対して、合計51万3000円の罰金が、ジロ・デ・イタリアのコミッセールから支払いが命じられた。もし、このまま21日間のジロ・デ・イタリアを走り切ると、その罰金総額は1千万円超になるというのだ。
大会カラー、マリアローザのピンクに敬意を表したはずが裏目に⁉
ジロ・デ・イタリアでは総合成績トップの選手がピンクのジャージ「マリアローザ」を着用する。PHOTO:RCS sport/LaPresse
ジロ・デ・イタリアでは総合トップの選手がリーダージャージとしてピンク色のマリアローザ―を着る。そこでFEプロサイクリングチームではそのジャージに敬意を表し、普段着用するピンクのジャージから別のデザインを採用。ジロ・デ・イタリア限定で「EFプロサイクリングチームキット」としてデザインのジャージを用意したとしている。
ツール・ド・フランスではピンクのジャージを着用して走ったEFプロサイクリング PHOT:A.S.O./Pauline Ballet
EFプロサイクリングが採用したジロ・デ・イタリア2020限定で採用したジャージはイギリスのウエアブランド「ラファ」がスケートボードブランド「パレス」、とコラボしてデザインした。こんのほかヘルメットブランド「POC」、バイクブランド「キャノンデール」もコラボしたデザインの機材を選手たちが使う。そして、10月3日の第1ステージで登場し、さらに注目を集めたのがアヒル柄のヘルメットだった。
新たにジロで採用した「EFプロサイクリングキット」。10月1日のプレゼンテーションで公開され、賛否を含め議論を呼んだ PHOTO:RCS sport/LaPresse
国際自転車競技連合の定めるルール、21ステージでは1千万円超
ジャージの背面デザイン PHOTO:rapha.cc
今回、ルール違反とみられているのは登録されたジャージと違うデザインのジャージを着ている点だ。国際自転車競技連盟(UCI)の定めるルールによると。
「UCI ワールドチームおよびプロフェッショナル・コンチネンタル・チームは,製作前の承認のために,その衣服の 見本 1 着を,使用当該年前年の 12 月 1 日までに UCI に提出しなければならない.その他のチームは,その衣服の見本1着を,当該年前年の12月10日以前のチーム登録時にチームの属する国内連盟に承認のために提出しなければならない.」
とあり、今回のジャージは届け出のあるジャージとデザインと異なるデザインのため、ルール違反となり、罰金が科せられることになる。あくまでも規定はジャージの柄であり、ヘルメットのアヒル柄は問題にならないようだ。
ちなみに、ジロ・デ・イタリアは21ステージあるため、罰金総額は約1077万円に及ぶ計算となる。じつは選手が罰金を払ってまであえてルール違反のジャージを着るのは珍しいことではない。かつてはイタリアの名物スプリンター、マリオ・チポッリーニが全身筋肉柄のジャージで走ったことは有名だ。
ただ、チームでそろってというのは珍しい。チームは1千万円という高額を支払うのか? 10月4日の第2ステージでEFプロサイクリングがどっちのジャージで登場するか注目が集まる。
ジロ・デ・イタリア出場選手リストはコチラから。
大会公式サイト
www.giroditalia.it
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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。
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