MERIDA・REACTO SERIES【ハシケンのロードバイクエクスプローラー】
ハシケン
- 2020年10月21日
エアロロード草創期の2011年に誕生したリアクトは
10年の節目を迎えて4度めのフルモデルチェンジを果たした。
これまでのリアクトの進化の過程をたどりながら、その歴史を振り返っていく
COMPARISON 新旧モデル徹底比較
継承される熟練の性能に磨きをかけた第4世代
2011年、軽さからエアロへの過渡期に初代リアクトは誕生。エッジの利いた翼断面形状が印象的なフォルムには、すでにシートステー位置を下げる現在のトレンド設計が見てとれた。その後、ランプレ・メリダへの供給モデルとして開発された第2世代は大幅なエアロ化を果たし、NACAファストバックチューブ形状により洗練されたエアロデザインへと生まれ変わる。BB下へブレーキを配置するなどフレームとのインテグレートを進めた意欲作だった。最新リアクトにも搭載される振動吸収機構のSフレックステクノロジーもすでに搭載されていた。
2014シーズンからは宇都宮ブリッツェンへの供給も開始、2016シーズンからは新城幸也の愛機として、国内外で活躍を目にする機会も増えていく。
ディスクブレーキモデルが登場した第3世代は、UCIチューブ断面規程「3:1」の撤廃も後押しし、よりスリム化を実現。前作比で19.2%もの大幅な軽量化を果たした。
そして3年ぶりの刷新となる今作、FSAのACRの導入によりケーブルの完全内装化を実現し、リアクトは熟成の域へ達した。
REACTO TEAM-E 2018
REACTO TEAM-E 2021
SECOND GRADE [セカンドグレード]
旗艦モデル同様にケーブル内装化を推し進めたセカンドグレードのリアクト4000。
最先端フレーム設計を採用する注目のモデルをインプレッション
フラッグシップの最新機構を引き継ぐベストバイ
旗艦モデルと同様にACRシステムを導入し、ケーブル類が露出しないスタイリングには、セカンドグレードにありがちな妥協が見えない。
そして、加速時のトラクションのかかり方、ステアリング性能、快適性など基本性能もフラッグシップを継承している。リアでしっかりタメを作りながらトラクションをかけ続けやすく、踏み抜くタイミングでシートバックがキビキビ反応して次の脚の踏み込みを促してくれる。そのため、ライダーの意図どおりに加速してくれる気持ちよさが印象的だ。
前作からフレームグレードを1段アップしてCF3を採用していることも、ペダリングフィールの明快さを生み出していると考えられる。さらに、フロントフォークは旗艦モデル同様のCF5フォークを採用しており、高速でコーナーへ進入しても安心感を得られる。
フレーム機構にはディスククーラーやリアライト内蔵のSフレックスシートポストなど独自技術が光る点も評価点を引き上げる。そして、メリダ製アルミホイールは加速性と巡航性のバランスがとれている。見ためも性能も満足できるハイコストパーフォーマンスな一台と言えるだろう。
なお、今回の試乗車カラーのほか、リアクト4000にもバーレーン・マクラーレンチームカラーが展開されている。
MERIDA・REACTO 4000
INFO
メリダ/リアクト 4000
完成車価格:29万9000円(税抜)
■フレーム:リアクトCF3カーボン
■フォーク:リアクトCF5カーボン
■ハンドルバー:メリダ・エキスパートCWアルミ
■ハンドルステム:FSA・NS SMR アルミ
■タイヤ:マキシス・パシュアー(25C)
■コンポーネント:シマノ・105
■ブレーキ:シマノ・R7070ディスク
■カラー:グロッシーレッド/マットブラック、バーレーンマクラーレンチームレプリカ
■サイズ:47、50、52、54、56cm
■試乗車参考実測重量:8.6kg(サイズ50cm・ペダルなし)
問:メリダジャパン www.merida.jp
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