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MERIDA・REACTO SERIES【ハシケンのロードバイクエクスプローラー】

エアロロード草創期の2011年に誕生したリアクトは
10年の節目を迎えて4度めのフルモデルチェンジを果たした。
これまでのリアクトの進化の過程をたどりながら、その歴史を振り返っていく

COMPARISON 新旧モデル徹底比較

継承される熟練の性能に磨きをかけた第4世代

2011年、軽さからエアロへの過渡期に初代リアクトは誕生。エッジの利いた翼断面形状が印象的なフォルムには、すでにシートステー位置を下げる現在のトレンド設計が見てとれた。その後、ランプレ・メリダへの供給モデルとして開発された第2世代は大幅なエアロ化を果たし、NACAファストバックチューブ形状により洗練されたエアロデザインへと生まれ変わる。BB下へブレーキを配置するなどフレームとのインテグレートを進めた意欲作だった。最新リアクトにも搭載される振動吸収機構のSフレックステクノロジーもすでに搭載されていた。

2014シーズンからは宇都宮ブリッツェンへの供給も開始、2016シーズンからは新城幸也の愛機として、国内外で活躍を目にする機会も増えていく。

ディスクブレーキモデルが登場した第3世代は、UCIチューブ断面規程「3:1」の撤廃も後押しし、よりスリム化を実現。前作比で19.2%もの大幅な軽量化を果たした。

そして3年ぶりの刷新となる今作、FSAのACRの導入によりケーブルの完全内装化を実現し、リアクトは熟成の域へ達した。

REACTO TEAM-E 2018

第2世代から大幅な軽量化や空力性能の向上が図られた第3世代では、リアクト初となるディスクブレーキモデルもラインナップ。CF4カーボンを採用した軽さと剛性のバランスを高めつつ、その快適性も高い評価を得たモデルであった。写真は当時のバーレーン・メリダチームカラーモデル

右/第2世代から採用され続けるNACAファストバックチューブ形状。第3世代ではダウンチューブ上部にケーブル挿入口が設けられていた
左/曲線的なシートステーを特徴とした第3世代は、コンパクトなリア設計により空力性能と快適性を同時に引き上げた

REACTO TEAM-E 2021

第3世代と比較して、フレームセットで85gの軽量化、時速45km走行時に2Wの抵抗軽減を達成する新型は、ケーブル内装化により最新エアロロードへと熟成。メリダ最高グレードカーボンであるCF5を採用し、走行時のレスポンスに磨きをかけ、よりオールラウンダーなモデルへと進化

ケーブル類が一切表に露出しない美しいフォルムを実現した新型は、その走りにも洗練さが際立ち満足度の高い仕上がりであることを確認できる

SECOND GRADE [セカンドグレード]

旗艦モデル同様にケーブル内装化を推し進めたセカンドグレードのリアクト4000。
最先端フレーム設計を採用する注目のモデルをインプレッション

フラッグシップの最新機構を引き継ぐベストバイ

旗艦モデルと同様にACRシステムを導入し、ケーブル類が露出しないスタイリングには、セカンドグレードにありがちな妥協が見えない。

そして、加速時のトラクションのかかり方、ステアリング性能、快適性など基本性能もフラッグシップを継承している。リアでしっかりタメを作りながらトラクションをかけ続けやすく、踏み抜くタイミングでシートバックがキビキビ反応して次の脚の踏み込みを促してくれる。そのため、ライダーの意図どおりに加速してくれる気持ちよさが印象的だ。

前作からフレームグレードを1段アップしてCF3を採用していることも、ペダリングフィールの明快さを生み出していると考えられる。さらに、フロントフォークは旗艦モデル同様のCF5フォークを採用しており、高速でコーナーへ進入しても安心感を得られる。

フレーム機構にはディスククーラーやリアライト内蔵のSフレックスシートポストなど独自技術が光る点も評価点を引き上げる。そして、メリダ製アルミホイールは加速性と巡航性のバランスがとれている。見ためも性能も満足できるハイコストパーフォーマンスな一台と言えるだろう。

なお、今回の試乗車カラーのほか、リアクト4000にもバーレーン・マクラーレンチームカラーが展開されている。

FSAのACRシステムを採用し、ケーブル類の内装化を実現。フラッグシップに遜色ないコクピットを構築

左/エアロダイナミクスを追求したNACAファストバック形状を採用。剛性を高めるチェーンステーと快適性を意識したシートステーで役割を明確化している
中/トップモデルと同じCF5カーボンフォークを採用
右/ライトと一体化したSフレックスシートポストが振動を減衰する

MERIDA・REACTO 4000

INFO

メリダ/リアクト 4000
完成車価格:29万9000円(税抜)
■フレーム:リアクトCF3カーボン
■フォーク:リアクトCF5カーボン
■ハンドルバー:メリダ・エキスパートCWアルミ
■ハンドルステム:FSA・NS SMR アルミ
■タイヤ:マキシス・パシュアー(25C)
■コンポーネント:シマノ・105
■ブレーキ:シマノ・R7070ディスク
■カラー:グロッシーレッド/マットブラック、バーレーンマクラーレンチームレプリカ
■サイズ:47、50、52、54、56cm
■試乗車参考実測重量:8.6kg(サイズ50cm・ペダルなし)

問:メリダジャパン  www.merida.jp
 

ハシケンのロードバイクエクスプローラーの記事はコチラから。

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出典

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PROFILE

ハシケン

Bicycle Club / スポーツジャーナリスト

ハシケン

ロードバイクに造詣が深いスポーツジャーナリスト。国内外のレースやロングライドイベントを数多く経験。Mt.富士ヒルクライムの一般クラス優勝、ツールド宮古島優勝。UCIグランフォンド世界大会への出場経験あり。

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ロードバイクに造詣が深いスポーツジャーナリスト。国内外のレースやロングライドイベントを数多く経験。Mt.富士ヒルクライムの一般クラス優勝、ツールド宮古島優勝。UCIグランフォンド世界大会への出場経験あり。

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