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ブエルタ・ア・エスパーニャで起きたボイコット事件、選手間で別れる意見

新型コロナウイルス感染拡大の影響により、10月下旬からの開催となった今年のブエルタ・エスパーニャ。今回の記事では、ブエルタ後半戦の様子をスペイン在住のジャーナリスト、對馬由佳理がレポートする。

イネオスのスタート・ボイコット事件とルイス・マテ選手の反応

マドリードでのゴール後のルイス・マテ選手(写真左)とフアン・ロペス選手(写真右)。2人はスペイン南部のアンダルシア地方の出身(Photo by Yukari TSUSHIMA)

第11ステージのスタート地点となったビリャビシオサで、イネオス・グレナディアスの選手が中心となって発生したスタートのボイコット事件。事の発端は前日の第10ステージ。当初、ゴール地点はスプリントステージとされていたのだが、レース後のUCI審判員の判断より、突然“上りゴール”と分類されたことにある。その結果、イネオスのリチャル・カラパス選手がタイムとリーダージャージを失なったのだ。

このUCIの判断に対し、イネオス・グレナディアスの選手が、翌日第11ステージのボイコットをスタート前に表明。「この日のボイコットはUCIに対するものであって、ブエルタ・ア・エスパーニャに対するものではない」という表明が同日午後に選手側から出されたが、このボイコットによりスタートが数分遅れることとなった。
このイネオス・グレナディアスの選手たちの動きに対し、現場でレーススタートを強く主張、そしてレース後にもSNSを通じて自分の意見を表明したのが、チーム・コフィディスに所属するスペイン人選手、ルイス・マテ選手だった。

マテ選手は自身のツイッターでこの日のボイコット騒動を「ボイコットしたい気持ちは理解できなくもないが、それでもあの場所でやるべきことではなかった」と語った。さらに「今回のボイコットはブエルタのオーガナイザー側が、なにか問題を起こしたように思われてしまうものだろう。今、スペインは新型コロナウイルスの中で厳しく人々の生活や行動が制限されている。そのような本当に難しい状況のなかで、やっとこのブエルタが開催できているんだよ。(中略)だから、僕らはオーガナイザーに感謝をすべきだと思うし、同時にずっと家の中で頑張っている人たちのことを忘れてはいけないと思う。(後半省略)」と自らの気持ちを語った。

マテ選手は今年で現役生活13年目を迎える大ベテラン。スペイン国内でも人気が高く、選手はもちろんファンからの信頼も厚い選手だ。「僕はプロサイクリストなるまで苦労したから」と話す彼にとって、今回のイネオス・グレナディアスによるボイコット騒動は受け入れがたいものであったのだろう。いつも笑顔でインタビューに応えるのマテ選手の、芯の強い一面が垣間見えた。

マドリード凱旋。ゴール後のチームバスでは

最終ステージゴール後のEFプロサイクリング(Photo by Yukari TSUSHIMA)

表彰台を狙う3人による僅差での勝負となった、サラマンカが舞台の第16及び第17ステージを終えた選手たちは、11月8日にマドリードに到着した。
今年のマドリードステージは、スペインの目抜き通りのうち、南北に貫く通りだけを使用して開催されたため、標高差がほとんどなく、スプリンターにとって理想的なブエルタ最終日のゴールとなった。
最終ステージを制したのはボーラ・ハンズグローエのパスカル・アッカーマン選手。第9ステージでもステージ優勝しているものの、その後のスプリントステージではわずかな差で勝てないという結果が続いていたため、最終ステージの勝利にチーム全体がお祝いムードに包まれていた。

今年のブエルタ・エスパーニャを制したのはユンボ・ヴィズマのプリモシュ・ログリッチ選手。しかし、この日のレース後に最も盛り上がっていたのは、総合3位になったヒュー・カーシーを擁するEFプロサイクリングであった。
スペインをよく知るカシー選手は、第12ステージのアングリルの上りゴールのステージを制すると、その日から総合3位につけ、そのままマドリードのゴールに辿り着いた。
EFプロサイクリングは、第3ステージでエチームのエースだったダニエル・マルティネス選手がレースを棄権するという波乱のスタートを迎えたが、その後マイケル・ウッズ選手が第7ステージでステージ優勝。3週間通じて、上り功者を集めたチームらしいレースを繰り広げた。その結果としてのカーシー選手の総合3位は、チームとしても予想外の喜びのようであった。

2021年のブエルタはブルゴスからスタート
サンティアゴ・デ・コンポステーラがゴールとなる可能性

来年はブルゴスBHの地元がブエルタのスタート地点に(Photo by Yukari TSUSHIMA)

今年のブエルタ開催中に、来年のブエルタに関する情報がいくつか報道された。
まず、来年のブエルタは、ブルゴスの個人タイムトライアルからスタートする。初日のタイムトライアルのスタート地点は、ブルゴスのカテドラル内部からとなる予定である。

その後はブルゴス周辺で、2ステージほどが設定される予定である。そのうち1ステージは今年のブエルタ・ブルゴスで使用された、ピコン・ブランコの上りゴールとなることが予定されているという情報もある。

その後、アンダルシア地方へと南下し、しばらくスペイン南部を走ったあと、最終ゴール地点はマドリードではなく、ガリシア地方のサンティアゴ・デ・コンポステーラがゴール地点となる可能性が高い。

2021年は、サンティアゴ巡礼の中でも聖年に指定されている重要な年である。そのため、サンティアゴ巡礼に関連する街がレースの舞台となるものと思われる。

この情報を知り、すでに気合いが入っているのが今回のブエルタでもアンヘル・マドラゾ選手を中心に積極的なレース展開を見せたブルゴスBHである。来年のブエルタ出場を目標にしたチーム編成が、今年のブエルタ終了直後から動き始めることになった。

 

著者紹介
對馬由佳理
スペイン在住。当地で10年以上ファンとして自転車レースを追いかけた後、ジャーナリストへ転向。スペインで開催される男子のレースはもちろん、女子のレースやパラサイクリングも取材経験あり。
Twitter: @TsushimaYukari
Instagram:yukaritsushima1

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BiCYCLE CLUB 編集部

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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