女子自転車のトップのレベルを痛感! イタリアでのレースデータも公開、與那嶺恵理のいま
Bicycle Club編集部
- 2021年03月22日
3月21日、ワールドツアーウィメンのロードレース「トロフェオ・アルフレッド・ビンダ」がイタリア北部ロンバルディア州バレーゼ県チッティーリオで開催され、日本チャンピオンの與那嶺恵理(よなみねえり、チーム・ティブコ-シリコンバレーバンク)が出場し、43位でフィニッシュした。
優勝はイタリアのエリーザ・ロンゴボルギーニ(トレック・セガフレード ウィメン)で、マリアンヌ・フォス(チーム ユンボ・ヴィスマ ウィメン、オランダ)のいる2位集団に対して1分42秒差をつけ圧勝しているが、このメイン集団に與那嶺の姿はなかった。国内なら男子レースでも走り切れるパワーを持つ與那嶺だが、世界のトップ、ワールドツアーウィメンはさらにその上をいっているのが現状だ。ここではパワーデーターもあわせて、與那嶺自身のレポートをお伝えする。
トロフェオ・アルフレッド・ビンダは開催地チッティーリオ出身の名選手で、初めてのプロロード世界選手権の勝者でもあるアルフレッド・ビンダの名に由来する。その名を冠した女子レースとして、1974年から開催される伝統のレースとして知られている。
レース数をこなせていない、成績を出せない悔しさ
悔しいです。最後に残り仕事ができなかった自分に腹が立ちます。ですが、これもワールドツアー。参考までにパワーデータも一部公開しますので、見て下さい。
水曜日のノケレでのレースを終え、丸一日移動をしてイタリアで開催するトロフェオ・アルフレッド・ビンダへ。今シーズンワールドツアー2戦目。そろそろパリッとレースをしたいです。
コースは変則的に5周回、周回ごと2回上ります。なので合計10回以上上ることになります。
チームからの作戦、私はサラ(ジガンテ)のサポートと、中盤以降の動きに乗ること。あとは適当に位置取り良く、自由にしていいよ。
という、指示をもらいながらレース結果は思うようにいかない。
とにかく速かった。私が弱いのかな。凹みます。もっとやれるはず。
最初の登りからむっちゃ速く、耐えるので精一杯
脚がスカスカする。
「そろそろ割れるから、残ってるEriとSarahは次の動きに乗って」と無線が入り残り2周となりましたが、無線で監督にも「ちょっと今日は厳しいかも」と伝えました。
下りで前に上がって、ゴール手前の上りから激しく動きが始まりました。
動画はこちらから
😤🇮🇹😤🇮🇹😤#TrofeoBinda#TrBinda#AmazingWomanRace #UCIWWT @TrofeoBinda https://t.co/HUajDHcX6K
— 😘Kyosuke Takei😘 (@takeikyosuke) March 21, 2021
武井享介(TK)コーチのライブをどうぞ。3分30秒過ぎからです。
あと一歩でギリギリ乗り切れず、悔しいことになってしまった。
で次の上りでなぜか脚が一杯になってしまい、6名ほどがドロップ。エースのローレン(スティーブンス)とサラが前に残り、私はチームカーのコンボイが使いきれず、メイン集団に復帰できませんでした。
こうなるんだったら動かなきゃよかった。けど千切れるつもりで動くわけじゃない。当然、上りで耐えられると思って動くわけで。メイン集団に最後まで残れないなんて、あり得ない。
私がまだ少し弱い。
仲良しの元同僚たちが良い順位を獲得し、私もそろそろ順位が欲しいです。
エースのローレンが16位とサラ23位と前に残った。サラはアンダーのツアーリーダージャージを獲得!
與那嶺のパワーデータ
レース時間 | 3h50m |
平均パワー | 228 W |
最大パワー | 706 W |
最大平均パワー(20 分) | 261 W |
NP(Normalized Power) | 233 W |
TSS(Training Stress Score) | 291.2 |
運動量 | 2,706 kJ |
與那嶺のパワーデータ。平均パワーで228Wと体重の4倍以上で4時間近いレースを走っていることがわかる。
TKコーチからは「昨年のレース数は彼女たちより少ないから、今年の前半で適応を引き出しましょう」といわれている。
チームの安心感、最高の機材、あとは私がやるだけ。
この後のレーススケジュールはヘント〜ウェヴェルヘムはスキップして、ドワーズ・ドール・フラーンデレン、ロンド・ファン・フラーンデレンに挑みます。
今週は少しトレーニングのボリュームを増やし、ちょっと体も再構築します。
全てを力に変えて
よなみね えり
リザルト
トロフェオ・アルフレッド・ビンダ(1.WWT)141.8㎞
1 エリーザ・ロンゴボルギーニ(トレック・セガフレード ウィメン、イタリア)3:43:29
2 マリアンヌ・フォス(チーム ユンボ・ヴィスマ ウィメン、オランダ)+1:42
3 セシリーウトラップ・ルドヴィグ(FDJヌーヴェルアキテーヌ・フチュロスコープ、デンマークST
4 カタジナ・ニエウィアドマ(キャニオン・スラム レーシング、ポーランド)ST
5 ソラヤ・パラディン(リブレーシング、イタリア) ST
6 マビ・ガルシア (アレBTCリュブリャナ、スペイン)ST
43 與那嶺恵理(チーム・ティブコ-シリコンバレーバンク、日本) +5:17
コース
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