あづみのセンチュリー+周辺ルート|長野県・ジャパンバイシクルルート実走調査
Bicycle Club編集部
- 2021年03月31日
日本の道を知り尽くした「ジャパンバイシクルルート選考委員会」が選ぶ、日本が世界に誇れるベストサイクリングルート。豊かな自然と北アルプスを臨む安曇野を中心に、その周辺ルートを紹介していく!
INDEX
県一周ライドが提案され、サイクリング推進の機運が高まる長野県。
高峻な山々が連なり、峻険な稜線を描く北アルプスに抱かれた
豊かな緑と清らかな水が育む美しい自然が広がる安曇野を中心に
四季の美景や歴史を堪能できる魅力いっぱいのルートを紹介しよう。
北アルプスが見守る緑と水辺の美しい街
信州の自然は、季節の移り変わりにつれ大きく風貌を変え、日本には四季があるということを改めて教えてくれる。桜が咲き、新芽が芽吹く春、濃い緑が茂る夏、美しく紅葉する秋、深い雪に覆われる厳しい冬。そのどれもが美しく、私たちを強く魅了する。
メインコースを象徴する北アルプスは、森林限界を超える3000m級の山々が描く稜線と、氷による侵食が掘り込んだ独特の山容が大きなインパクトを持つ。
コースを走れば迫力ある北アルプスが、前方に、横に、ときには並ぶ家々のすきまからも姿を現す。その気高く雄々しい姿には、人々の心を強くつかむ力がある。
今回はメインコースが走る、城下町松本、北アルプスを源流とする梓川と高瀬川に挟まれ、比較的平坦な安曇野、北の日本屈指のマウンテンリゾート白馬に加え、面積の88%を森林が占め、高山が連なり急峻な地形をヒルクライムコースとして提案する小谷村や、2020年塩田平が日本遺産に登録された上田市にエリアを広げて紹介したい。全域で、日本の原風景とも言える田園風景や豊かな緑、清らかな川や湖の織りなす心和む美景と、それらを高地から見晴らす絶景を堪能できるだろう。
ジャパンバイシクルルートの詳細はこちらから。
あづみのセンチュリーのココがいい!
輪行でエスケープができるルート
南北に細長く延びるルートに沿うようにJR大糸線が走っており、輪行を組み込みショートカットしたり、スタート&ゴールを変更したりと、鉄道を利用することでコースを自在にアレンジすることができる
各エリアにわかりやすい看板がある
自転車に積極的で、推奨ルートを設定し、道標を掲げてライドをサポートしてくれるケースも少なくない。小谷村のように一般的な道標として使われるほど地域の生活に溶け込み、根付いている地域も
宿泊スタイルが豊富に選べる
長野県ではホテル、ペンションに加え、キャンプやグランピングなどの人気も高く、宿泊の選択肢が豊富。サイクリングに加え、宿泊もアクティビティのひとつとして滞在を総合的に楽しむことができる
アウトドア文化がある自然豊かな地域
国内随一のアウトドア県である長野県。地域の財産である自然環境を楽しむ観光客を迎える態勢が整っており、自転車の特性を理解したうえで、地域を満喫できるルート提案やサポートを提供してくれる
美しい山々を眺め、自在に駆け巡ろう
北アルプスに見守られ、山々に抱かれ広がる安曇野を軸に白馬、小谷、美ヶ原などの山岳地帯や上田に足を延ばし雄大な自然と土地の歴史や文化を存分に楽しみたい。
趣向に合わせ、エリアと楽しみ方を選び取ろう
今回のカバーエリアには、安曇野や上田などの比較的平坦な地域と、小谷や白馬など山岳に密接した地域がある。
どの地域も景観に優れた豊かな自然環境の中にあり、登坂すれば絶景を見晴らせるごほうびがついてくる。興味や脚力に応じてエリアを決め、ヒルクライムパートの取り入れ方を調整し、ルートを描いていくことになるだろう。
大糸線、別所線など鉄道も活用し、リスクに備えつつ確実にゴールできるプランを練ると安心だ。
朝の雲海や満天の星など、宿泊してこそ楽しめる見どころも魅力的。キャンプなどアウトドアステイを含め、好みのスタイルでの宿泊を盛り込むのもオススメだ。事前情報をしっかり収集し、余すところなく滞在を楽しもう!
ルート1
「あづみのセンチュリー」
松本から、安曇野、白馬と北アルプスを望むエリアを大糸線に沿って南北にダイナミックに走る100マイルのセンチュリーコース
詳細はこちらから
ルート2
「上田〜塩田平」
2020年日本遺産に登録された塩田平の史跡群や真田の郷として有名な上田の城下町を巡る知的探究ミドルコース
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ルート3
「白馬〜大町」
白馬の絶景ポイントを巡る広域コースに絶景黒菱平へのヒルクライムを加えたチャレンジングな欲張りルート
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ルート4
「小谷村」
絶景の登坂から、林間を抜け小谷村を巡り、地域色豊かなグルメを楽しむ。ヒルクライムの村を堪能できるベストルート
詳細はこちらから
イベント参加もツアー、プライベートライドも楽しい
サイクリングやヒルクライムなどのイベントも多く開催されているが、ルート次第で難易度が大きく変わる土地でもあり、個々に合わせて設計したツアーやライドなら確実に気兼ねなく走れる。長野ではガイドツアーも多く開催されており、観光案内所などにも推奨ルートなどの情報があることが多い。自分にとってベストの方法を選びたい。
小谷ファットバイクセンター
北アルプス山麓地域での自転車の遊び方を極めた新井東珠さん(上)が代表を務める。個々に合わせ、走りやすい道を選びコース設計するガイドツアーを開催。ロードツアーは4月〜11月のみだが、冬季もゲレンデや林間トレイルの雪上ファットバイクライドで楽しめる。www.otarifatbikecenter.com
アルプスあづみのセンチュリーライド
当誌掲載ルートと同じエリアで、桜(4月)と新緑(5月)の季節に2回開催されるロングライド。ルートの魅力に加え、エイドステーションのもてなしも好評。エントリー受付開始後すぐに定員に達する国内屈指の人気イベント https://aacr.jp
サイクルライフナビゲーター
絹代さん
イベントやレースのMCや執筆、健康/観光/町づくりなど自転車に関わる全般でマルチに活動中。茨城県内の自転車活用推進計画などの検討委員も務め、自転車環境の向上や魅力発掘・発信等の活動にも携わる。
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