BRAND

  • FUNQ
  • ランドネ
  • PEAKS
  • フィールドライフ
  • SALT WORLD
  • EVEN
  • Bicycle Club
  • RUNNING style
  • FUNQ NALU
  • BLADES(ブレード)
  • flick!
  • じゆけんTV
  • buono
  • eBikeLife
  • HATSUDO
  • Kyoto in Tokyo

STORE

  • FUNQTEN ファンクテン

MEMBER

  • EVEN BOX
  • PEAKS BOX
  • Mt.ランドネ
  • Bicycle Club BOX

終盤に抜け出したソレルが第3ステージ勝利、総合首位に|ツール・ド・ロマンディ

スイス西部を舞台に熱戦が繰り広げられている、ツール・ド・ロマンディ(UCIワールドツアー)は現地430日に第3ステージを実施。強い雨が降りしきる中でのレースは、この日最後の登坂区間であった3級山岳の上りで抜け出したマルク・ソレル(モビスター チーム、スペイン)がそのまま独走しステージ優勝。個人総合でも首位に立ち、リーダージャージに袖を通している。

急逝の元チームドクターにささげるソレルの勝利

大会は後半戦を迎えている。第3ステージはエスタヴァイエを発着する168.7km。前半は大周回を1周し、中盤以降はヌシャテル湖沿いの小周回を3周。山岳ポイントはいずれも3級に設定されるが、どれも最大勾配10%前後の急坂であることが大きな特徴。最後の上りを終えるとフィニッシュまでは9kmとあり、終盤にかけてステージ優勝争いが激化することが予想された。

コース設定もさることながら、この日選手たちを苦しめたのは終始降り続いた強い雨だった。レース序盤に形成された7人の逃げは、最大で4分のリードを得たものの、メイン集団が安全に展開することを意図して早い段階で彼らを射程圏内に捉える。小周回に入ってからは、リーダーチームのイネオス・グレナディアーズの主導によってその差は1分台に。いつでも逃げメンバーをキャッチできる態勢を整えていった。

何とか先行し続けたい逃げグループは、最終周回に入って脚の合わない選手たちを切り落としていく。登坂区間に入ると、この中で特に力のあるシュテファン・キュング(グルパマ・エフデジ、スイス)とコービー・ホーセンス(ロット・スーダル、ベルギー)が逃げ切りのわずかな可能性にかけてペースをアップさせた。

©︎ KEYSTONE/Jean-Christophe Bott

ところが、下りに入ってキュングが白線の上でタイヤをスリップさせて激しく落車。道路脇の縁石まで飛ばされてしまう。何とかバイクに戻ってレースを続けたが、前線からは完全に脱落。逃げ残っていたホーセンスも残り10kmを前にメイン集団に引き戻された。

ステージ優勝争いがメイン集団へと移ると、最後の3級山岳の入口でセップ・クス(ユンボ・ヴィスマ、アメリカ)が一番にアタック。これをきっかけに活性化すると、いくつかあった動きの中からソレルが抜け出すことに成功。ヨン・イサギレ(アスタナ・プレミアテック、スペイン)だけが追走姿勢をみせたが、集団全体は積極的には追わず、ソレルの独走態勢が固まっていく。また、この間に大会初日からリーダージャージを着続けていたローハン・デニス(イネオス・グレナディアーズ、オーストラリア)もクラッシュしており、激しさを増す雨に苦しむ選手が増えていった。

©︎ KEYSTONE/Jean-Christophe Bott

終盤の下りと平坦区間も問題なくこなしたソレルは、後続の追撃を許さず単独でフィニッシュへ。今季初勝利は、出場予定のジロ・デ・イタリアへの大きな一歩となった。

メイン集団は、ソレルから22秒差でレースを終了。スプリンターが上位を争い、マグナス・コルト(EFエデュケーションNIPPO、デンマーク)、ペテル・サガン(ボーラ・ハンスグローエ、スロバキア)が2位、3位と続いている。

この結果、個人総合順位に変動が発生。ソレルが23位から一気に首位へとジャンプアップ。14秒差でゲラント・トーマス(イギリス)とリッチー・ポート(オーストラリア)のイネオス・グレナディアーズ勢が2位と3位に続く。アクシデントのあったデニスはメイン集団から遅れてフィニッシュしており、総合戦線からも脱落した。

いよいよ、今大会のクイーンステージがやってくる。第4ステージはシオンからティヨン2000までの161.3km。前半から1級山岳を含む複数の上りをこなして、最後は標高2090mのフィニッシュ地点に向かって約20km上り続ける。このステージの獲得標高は4157m。総合争いにおける正念場となる1日、頂上フィニッシュを制した選手が大会制覇に王手をかけることになりそうだ。なお、現地では天候不良が予想されることから、2時間前倒しでレーススタートすることも決まっている。

ステージ優勝、個人総合首位 マルク・ソレル コメント

©︎ KEYSTONE/Jean-Christophe Bott

「この勝利にはとても満足している。何より、チームドクターであったヘスス・オヨスにささげたい(4月30日に死去)。突然彼を失い、チームは大きなショックを受けている。

1日を通して寒さと雨が非常に厳しかった。最後の上りでは常に仕掛けどころを探っていた。マイケル・ウッズ(イスラエル・スタートアップネイション、カナダ)がとても強く、何度も攻撃していたが、私は頂上の500m手前を待ってアタックを試みることにした。

手に入れたリーダージャージは最後まで守り切りたい。イネオス・グレナディアーズは強力で、総合タイム差もわずかなので全力を尽くしたい。多くの人が彼らの上位進出を予想しているかもしれないが、一歩ずつ踏み出すことで物事が上手くいくのだということを証明したい」

ツール・ド・ロマンディ2021 第3ステージ(168.7km)リザルト

1 マルク・ソレル(モビスター チーム、スペイン) 3:58’35”
2 マグナス・コルト(EFエデュケーションNIPPO、デンマーク) +0’22”
3 ペテル・サガン(ボーラ・ハンスグローエ、スロバキア) ST

個人総合時間賞
1 マルク・ソレル(モビスター チーム、スペイン) 12:38’40”
2 ゲラント・トーマス(イネオス・グレナディアーズ、イギリス) +0’14”
3 リッチー・ポート(イネオス・グレナディアーズ、オーストラリア) ST

各賞ライダー

個人総合時間賞 マルク・ソレル(モビスター チーム、スペイン)
ポイント賞 ソンニ・コルブレッリ(バーレーン・ヴィクトリアス、イタリア)
山岳賞 ジョエル・ズッター(スイスサイクリング、スイス)
ヤングライダー賞 マルク・ヒルシ(UAEチームエミレーツ、スイス)
チーム総合 UAEチームエミレーツ

SHARE

PROFILE

Bicycle Club編集部

Bicycle Club編集部

ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

Bicycle Club編集部の記事一覧

ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

Bicycle Club編集部の記事一覧

No more pages to load