GIOS(ジオス)・ナチュールカーボン|ニューモデルインプレッション
管洋介
- 2021年05月30日
注目の最新モデルを徹底インプレッション! 今回は、ジオスらしいシルエットはそのままに2021年モデルから追加された待望のカーボングラベルロード、GIOS・NATURE CARBON(ジオス・ナチュールカーボン)をベテランライダーの管洋介がテスト。走るスタイルに合わせたアップグレードも楽しめる1台だ!
エアロシルエットをまとったカーボングラベル「NATURE CARBON」
近年はロードバイクだけでなくグラベルロードにも力を入れているイタリアのジオス。2020年モデルまではスチールとアルミの金属製フレームのみのラインナップだったが、2021年モデルで待望のカーボングラベルロードが追加された。
ナチュールカーボンはジオスらしいロードバイク然としたシルエットであり、エアロ性能も高めた形状を採用する。フレームに使用される素材は30tグレードの高弾性カーボンで、チューブ径や形状のコントロールにより、グラベルに対応した振動吸収性を生み出している。
コンポーネントはグラベルロードの標準ともいえるシマノ・GRXを採用し、オンロードとオフロードをボーダレスに走れる38Cタイヤをアッセンブル。完成車パッケージのままでグラベルを十二分に堪能できる仕様といえる。
もしアップグレードするならユーザーが購入後に好みのものに交換できるよう、あえて低コストの選択がされているホイールだろう。
今回試乗したバイクも標準のWH-RS171からマイクロテックのMR38カーボンホイールにアップグレードがされており、大幅な軽量化を達成していた。カーボンまで奢らなくともアルミリムのミドルグレードでも十分効果は見込めるので、自分の理想に合わせたホイールで購入後のアップグレードを楽しみたい。
ジオス
ナチュールカーボン
30万5800円(完成車)、16万2800円(フレームセット)
SPEC
■フレーム:ハイモジュラス30Tユニディレクショナルカーボンモノコック ■フォーク:カーボン ■コンポーネント:シマノ・GRX ■ハンドル:ジオス・オリジナル ■ステム:ジオス・オリジナル ■シートポスト:ジオス・ナチュール ■ホイール:シマノ・WH-RS171 ■タイヤ:パナレーサー・グラベルキング、700×38C ■カラー:ブラック×ブルー ■サイズ:490、510、530mm ■試乗車重量実測値:8.6kg(510mm/ペダルレス)※ホイールのみ完成車と異なる
機敏な運動性能を武器にグラベルだけでなくロードライドにも通用する
管洋介がインプレッション
大胆な弓状のアーチを描いたダウンチューブの形状が走りに大いに生かされていて、トルクキャッチから踏み込みに至るまでの伝達力が機敏だ。ライダーの意思と同時にバイクが前に出る感覚があり、オフロードでスピードの細かな緩急があるシーンや、オンロードの上り、Uターンコーナーの立ち上がりなど、軽快な瞬発力を武器に楽々とクリアできる。そして振動に対してもこの弓状のダウンチューブとトップチューブに加え、オーバル状のフォークが路面からの突き上げを軽減。さらにはカムテールデザインのダウンチューブ、オフセットされたリアステーなど随所に巡航性能を高める機構が詰まっている。グラベルタイヤだけでなくオンロードタイヤに履き替えればロードバイクとしても存分に楽しめるバイクだ。
インプレッションライダー
管洋介
競技歴25年のベテランライダーで自身のチーム、アヴェントゥーラサイクリングの代表も務める。最新のカーボンロードからスチールバイクまで、長年の経験を生かした的確なインプレッションが持ち味。身長168cm。
問:ジョブインターナショナル
www.job-cycles.com/gios
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