新城幸也「チームとして第3週で上位進出を狙う」、休息日記者会見|ジロ・デ・イタリア
Bicycle Club編集部
- 2021年05月19日
今年最初のグランツール、ジロ・デ・イタリアは10ステージを終えて、現地5月18日に1回目の休息日を迎えた。この日、日本勢で唯一参戦中の新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス)がオンラインでのプレスカンファレンスに臨み、自身とチームの現状と今後の展望について語った。リーダー格の選手が離脱するなど、波乱のあった第1週をどう振り返り、いかにこの先の道筋を描こうとしているのだろうか。
カルーゾの上位進出を目指してチームオーダーを最優先
このカンファレンスは日本のメディアを対象に行ったもので、新城はチームトレーニングを終えたのち席に着いた。調整を兼ねたトレーニングでは、19日に走る第11ステージに組み込まれているグラベル(未舗装)区間のチェックも実施し、実際のレースで使用する機材のチョイスもしたという。
今回、新城へ向けられた質問の多くが、第1週の振り返りと、今後のステージに向けた自身そしてチームの方向性に関するもの。個人総合優勝候補に挙げられていたミケル・ランダ(スペイン)の落車負傷による離脱は、今大会のここまでを通しても大きな影響を与えているといえる。
新城自身、このジロへは「シーズンインから予定通りのレーススケジュールをこなすことができ、順調に今大会に入ることができた」といい、第1週についても「平坦ステージと丘陵ステージが交互に組み込まれるような構成だったので、気分的にはあっという間に大会の半分を終えた感覚」だと振り返った。
やはり自らの走り以上に、ランダのリタイアはチームにとっても衝撃的な出来事だったと振り返り、「あの時は彼の近くを走っていながら守ることができなかった」と悔やむ。そして、ランダのリタイアは起きてしまったこととして受け入れるとしながら、「道路事情に即したコースセッティングとするべく、UCI(国際自転車競技連合)や主催者は考える時期が来ているのではないか」との意見も口にした。
今後のステージに向けては、総合タイム差46秒で7位につけるダミアーノ・カルーゾ(イタリア)での上位進出がチームの目標になるという。もともとは走りのタイプや相性を重視したランダによってアシスト指名された新城だが、この先はカルーゾのために力と経験を注いでいくことになる。新城の目から見たカルーゾは好調そのもので、「経験は十分だし、展開次第では総合表彰台も狙えるのではないか」とも。「第2週はタイムを失わないこと。そして第3週で勝負をかけて上位を目指していく」ことが当面のチームのテーマになると語った。
ステージ優勝を期待する声もあるが、チーム事情やステージ構成から「自分が勝ちに行ける日は基本ないと考えている」と苦笑い。それ以上に、チームが抱える大きな目標に貢献することを重視すると強調した。
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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。
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