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サイモン・イェーツが山頂ゴールを制し優勝、首位ベルナルは区間3位|ジロ・デ・イタリア

ジロ・デ・イタリアは現地5月28日に第19ステージを実施。山岳最終2連戦の初日はサイモン・イェーツ(チーム バイクエクスチェンジ、イギリス)が、1級山頂フィニッシュを独走で制して今大会初勝利を挙げた。個人総合争いではエガン・ベルナル(イネオス・グレナディアーズ、コロンビア)が区間3位でまとめ、リーダージャージのマリアローザをキープしている。

コースが変更、総合ポイント賞のサガンに罰金

この日はアッビアテグラッソを出発し、アルペ・ディ・メーラ(ヴァルセズィア)に至る166kmで行われた。当初の予定では中盤にマジョーレ湖を望むモッタローネの1級山岳を登る予定だったが、同地で先週日曜、14人が亡くなるロープウェイ事故が起きたことから、主催者はコースの変更を決定。代わりに4級山岳を通過することになった。またこの日の賞金が、事故の影響を受けた人々に寄付されることが決まった。

ラストに待ち受けるアルペ・ディ・メーラは、距離9.7kmで平均勾配は9.0%。中腹から勾配が増し、ラスト3kmでは最大勾配14%に達する難関だ。

また審判団は、前日の第18ステージで集団に対して威圧的な行動をした、ポイント賞首位のペテル・サガン(ボーラ・ハンスグローエ、スロバキア)に罰金を科することを決定。サガンは最終的に23分先行した逃げが形成された際、追走する動きを制圧す動きをメイン集団先頭で見せていた。ちなみにこの日集団スプリントへの展開を潰したことで、サガンは最終的な総合ポイント賞の座を実質的に確定させている。

©︎ LaPresse

レース序盤は逃げを巡る小競り合いが繰り広げられた。ステージを狙うアタックの動きに、アシスト選手を先行させて前待ちさせたい総合勢の動きも乗じて、一時は大きな逃げ集団が形成されかかる。しかしリーダーチームのイネオス・グレナディアーズがこれを嫌い再び集団は一つに。結局40km付近で総合上位チームの選手を含まない6人の逃げが形成された。

メイン集団はイェーツを擁するチーム バイクエクスチェンジがけん引。途中からはドゥクーニンク・クイックステップが集団けん引の中心となり、逃げからのタイム差を大きくは開かせずにコントロールした。最後の登り口に向けペースアップしたメイン集団は、逃げから30秒弱の差でラスト10km、アルペ・ディ・メーラの上り坂へと突入した。

©︎ LaPresse

逃げ集団から最後まで粘ったマーク・クリスティアン(エオーロ・コメタ、イギリス)もラスト7.5kmで吸収されると、ここから本格的なバトルが開始。ゴールまで7kmを切ったところで総合8位のジョアン・アルメイダ(ドゥクーニンク・クイックステップ、ポルトガル)がまずアタックして抜け出すと、しばらくして総合3位のイェーツも追走を開始。総合2位のダミアーノ・カルーゾ(バーレーン・ヴィクトリアス、イタリア)、総合4位のアレクサンドル・ウラソフ(アスタナ・プレミアテック、ロシア)もこれに追随するが、総合首位のベルナルはアシスト2人に追走を任せてペースを保つことを選択した。

©︎ LaPresse

アルメイダ、イェーツ、カルーゾらが合流した先頭グループからは、残り5.5kmでイェーツがアタックして独走に持ち込んだ。これを追うカルーゾのグループに、ベルナルらがアシストのダニエル・マルティネス(イネオス・グレナディアーズ、コロンビア)に引かれて追いつき、2位グループとなる。30秒弱先行するイェーツに対し、マルティネスがけん引を終えた残り2.5kmで、ついにベルナルが自ら追走をスタート。アルメイダのみがこれに付き、カルーゾは若干遅れてしまう。

©︎ LaPresse

フィニッシュまで続く急勾配で、ステージ優勝争いと総合争いが絡んだ熾烈な我慢比べが続いたが、最後はイェーツがタイム差を守り切って、独走逃げ切りに成功。2018年以来のジロ区間勝利を挙げた。くしくも3年前の2018年第19ステージは、イェーツが総合首位のマリアローザを着ながら、クリス・フルームによる大逆転劇を許した因縁のステージ。3年ぶりのカムバック勝利は、総合首位とのタイム差も30秒余り縮める、新たな希望の一日となった。

©︎ LaPresse

アルメイダは最後追い込んだものの、あと一歩届かず11秒差の2位。ベルナルはアルメイダからは遅れたが、総合2位のカルーゾから4秒先行する区間3位でフィニッシュ。カルーゾとのタイ差を、ボーナスタイムを含めて8秒広げることに成功した。個人総合上位10人の順位に変動はないが、タイム差には若干変化が生じている。

翌29日は今大会最後の山岳となる第20ステージ。164kmという短めの距離ながら、後半に3つの1級山岳が詰め込まれ、ラストはやはり頂上フィニッシュ。2000m級の峠を2つこなした後に、標高1723mのアルペ・モッタに挑む。登坂距離は7.3km、平均勾配7.6%で、途中7カ所にトンネルが点在。フィニッシュ前2.3kmは最大13%を含む10%級の急勾配だ。しかもこの直前に中間スプリントポイントが置かれ、ボーナスタイムも設定。最終日の個人タイムトライアルを前に、激しい争いが繰り広げられることになる。

上位勢では調子を上げてきているイェーツが、タイムをさらに稼ぐことができるかが一つの焦点。ベルナルはイェーツらの攻撃をしのぎつつ、タイムトライアル能力に優るカルーゾに対して、十二分なリードを得ることが目標となる。

ステージ優勝 サイモン・イェーツ コメント

©︎ LaPresse

「今日はチームが素晴らしい仕事をした。序盤から集団をコントロールし、私を導いてくれた。それを最後うまく締めくくることができ、本当にうれしい。(最初のアタックをしたとき)イネオス勢が一定で走ることを選んだのを見て、今日は私を行かせてくれると感じた。今日は最も難しいステージではなく、さらに標高が高くなる明日は違う結果になると思う。今大会最初の1週間は若干の問題を抱えていたが、できる範囲で最善を尽くしたので後悔はない。マリアローザとの差はまだあるが、2位のカルーゾには近付いてきている」

個人総合首位 エガン・ベルナル コメント

©︎ LaPresse

「私にとって最も重要なのは、ミラノでマリアローザを着ること。脚があれば攻撃するのが好きだ。しかし今は私より強いライダーが1人いて、それはサイモン・イェーツだ。私は大会前半で得たリードを守りたい。これは素晴らしいチームワークの成果であり、すべてを台無しにするミスは犯したくない。

今日は最終的な勝利に向けて一歩を踏み出した。2日前の出来事があり、今日は私たちにとって重要な一日だった。これで明日のステージに向けて自信が持てるようになったので、高地でのライディングを楽しむよ。個人タイムトライアルに向けてリードを広げておきたい」

ジロ・デ・イタリア2021 第19ステージ 結果

ステージ結果

1 サイモン・イェーツ(チーム バイクエクスチェンジ、イギリス)4:02’55”
2 ジョアン・アルメイダ(ドゥクーニンク・クイックステップ、ポルトガル)+0’11”
3 エガン・ベルナル(イネオス・グレナディアーズ、コロンビア)+0’28”
4 ダミアーノ・カルーゾ(バーレーン・ヴィクトリアス、イタリア)+0’32”
5 アレクサンドル・ウラソフ(アスタナ・プレミアテック、ロシア)ST
6 ダニエル・マーティン(イスラエル・スタートアップネイション、アイルランド)+0’42”
7 ダニエル・マルティネス(イネオス・グレナディアーズ、コロンビア)+0’49”
8 クーン・ボウマン(チーム ユンボ・ヴィスマ、オランダ)+1’25”
9 トビアス・フォス(チーム ユンボ・ヴィスマ、ノルウェー)ST
10 ロマン・バルデ(チームDSM、フランス)ST
67 新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス、日本)+15’48”

マリアローザ(個人総合成績)

1 エガン・ベルナル(イネオス・グレナディアーズ、コロンビア) 81:13’37”
2 ダミアーノ・カルーゾ(バーレーン・ヴィクトリアス、イタリア)+2’29”
3 サイモン・イェーツ(チーム バイクエクスチェンジ、イギリス)+2’49”
4 アレクサンドル・ウラソフ(アスタナ・プレミアテック、ロシア)+6’11”
5 ヒュー・カーシー(EFエデュケーション・NIPPO、イギリス)+7’10”
6 ロマン・バルデ(チームDSM、フランス)+7’32”
7 ダニエル・マルティネス(イネオス・グレナディアーズ、コロンビア)+7’42”
8 ジョアン・アルメイダ(ドゥクーニンク・クイックステップ、ポルトガル)+8’26”
9 トビアス・フォス(チーム ユンボ・ヴィスマ、ノルウェー)+10’19”
10 ダニエル・マーティン(イスラエル・スタートアップネイション、アイルランド)+13’55”
78 新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス、日本)+3:03’22”

マリアチクラミーノ(ポイント賞)

ペテル・サガン(ボーラ・ハンスグローエ、スロバキア)

マリアアッズーラ(山岳賞)

ジョフリー・ブシャール(アージェードゥーゼール・シトロエン チーム、フランス)

マリアビアンカ(ヤングライダー賞)

エガン・ベルナル(イネオス・グレナディアーズ、コロンビア)

チーム総合成績

イネオス・グレナディアーズ

ジロ・デ・イタリア スタートリスト&コースプレビュー

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