LAPIERRE・AIRCODE Series【ハシケンのロードバイクエクスプローラー】
ハシケン
- 2021年06月19日
2014年に誕生したラピエール初のエアロロードは、今作で第3世代へと進化。
空力性能の向上とともに、数々の変化を遂げてきたエアコードの変遷を振り返る。
OLD VS NEW 新旧比較
空力性能向上を主眼にスプリンターの要望をくむ
ラピエール初のエアロロードとして誕生したエアコードの初代モデルは2014年にデビュー。空力に優れるカムテール形状をベースにしつつも、複雑な造形を特徴とした。ブレーキはダイレクトマウント式で、ストレートタイプのブレードフォークを採用。前年に発表のTTバイク「エアロストーム」の空力技術を生かし開発された。
年々、カーボン積層をブラッシュアップするなど、初代モデルから剛性レベルは維持しつつ軽量化も推進。2016モデルではフレーム重量を90g軽量化し、およそ960gを達成。モデル名も「エアコードSL」へと変更。使用するカーボンには前作より品質を高めた3種類のカーボンを採用。最上位モデルのアルティメットモデルでは40tカーボンを配して、860gの軽さを実現した。
フレーム設計に大幅な変更が施された第2世代のデビューは2017年(2 018モデル)。シート集合部とヘッドチューブエリアのインテグレーションを実施。空力性能を向上。時速50km走行で5〜10Wのパワーセーブを達成。
そして今作の第3世代ではDRSと名付けられ、ディスクブレーキ専用設計ならではのさらなる空力性能の向上を果たしている。
2014年 AIRCODE
デビューイヤーのデビューレースとなったジロで、スプリンターのナセル・ブアニのジロ区間勝利。その後のツール・ド・フランスでは、エースのティボー・ピノの総合表彰台と新人賞獲得に貢献するなど、華々しくデビュー。チームモデルは、赤白青に彩られたデザインでプロトンの中でも目を引いた
2018年 AIRCODE SL
フランスナショナルチャンピオンでFDJのスプリンターであるアルノー・デマールは、フランス選手権で初代モデルに続き第2世代でも勝利。シート集合部はリアホイールとのすきまを埋めるような形状が特徴だった。またヘッドとフォークとのインテグレーションが進み、エラストマー入りの専用シートポストが採用された
2021年 AIRCODE DRS
第2世代をベースとしたディスクブレーキは前年に登場したものの、第3世代としては初のディスクブレーキとなるエアコードDRS。2020年フランス選手権では、デマールが3度めの勝利。リーチを長く設計する「フォワードジオメトリー」を新たに採用するなど、スプリンターの要望をくみながら熟成を重ねている
OTHER MODEL
LAPIERRE/XELIUS SL DISC
ラピエールのオールラウンドモデルであるゼリウスは、グルパマFDJの主戦機として山岳ステージを中心に
数々の戦績をあげてきた名機だ。エアコードと双璧をなすもうひとつのレーシングモデルをインプレッション。
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