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京都産業大学・谷内健太がインカレロード初優勝!大学対抗は逆転で日本大学が制す

8月13日から8月22日にかけて日本学生自転車競技連盟主催で文部科学大臣杯第76回全日本大学対抗選手権自転車競技大会(以下、インカレ)が開催。

8月21日から22日にかけては群馬県の群馬サイクルスポーツセンター(以下、群馬CSC)で男女の個人ロードレースを実施。

ロード2日目でインカレ最終日となる8月22日は男子個人ロードレースが開催され、谷内健太(京都産業大学)がスプリントで勝利し、インカレロード初優勝を飾った。

1周目の落車で再スタート

雨や濃霧の関係でスタート時間が30分遅れ、周回数も30周(180km)から25周(150km)へ短縮されるなど、スタート前は天候が不安定な状態で、多くの選手がレインウェアを着込んだり、オイルを塗るなど雨対策を取っていた。

さらに路面が濡れた影響か、スタートしてすぐの1周目に落車が発生し、ニュートラルからのスタートやり直しとなってしまう。

しかし、再スタート以降は天候がどんどんと回復していき、1周目完了時には路面が乾き始めるほどまでに。

さらに、前日の女子と同様に強い日差しが照りつけはじめ、急激な温度上昇に伴って路面から水蒸気が上がるほど快晴の中でのレースとなった。

優勝候補山本哲央(中央大)がレース序盤で姿を消す

前述の通り、再スタートとなったレースはまたしても1周目からトラブルが発生。

5月に群馬CSCで開催された全日本実業団自転車競技連盟(JBCF)主催のレースで優勝した山本哲央(中央大学)が下りで前を走る選手と接触し、スポークを飛ばしてしまう。山本は何とかメイン集団に復帰しようと必死でペダルを踏み込むが、復帰に手間取ってしまってことと、メイン集団のペースが上がったこともあり、レース序盤でDNFとなってしまう。

7名の逃げ集団がレース序盤をリード

メイン集団では1周目からアタックがかかるもののタイム差を開くまでには至らず、アタックしては吸収を繰り返す形で活性化した状態が続く。

レースが落ち着いたのは5周目。5名の選手が抜け出すと、日本大学の選手をチェックするためか中央大学の選手がメイン集団から追い付き、さらに日本体育大学の選手も飛び出して、最大7名の先頭集団を形成。

メンバーは鹿屋体育大学2名(古谷田貴斗/津留崚)、日本大学1名(北宅柊麻)、慶應義塾大学1名(西村行生)、中央大学1名(五十嵐洸太)、日本体育大学1名(藤井涼介)、愛媛大学1名(武智光)。

この逃げ集団は50秒程度の差をつけて逃げるが、9周回目から10周回目にかけてメイン集団もペースを上げ、レースを振り出しに戻す。

中盤から後半にかけて再び逃げ集団を形成

逃げ集団をキャッチすると、再度メイン集団からアタックをかける選手が現れる。11周目で6名の選手が先行すると、12周目には9名の逃げ集団を形成するが、この逃げは14周目から15周目でメイン集団に吸収。

すると今度は小村悠樹(金沢大学)のアタックをきっかけに、3名の逃げ集団が形成され、遅れて津留が追い付く形で4名の逃げ集団を形成。タイム差は1分まで開くものの、19周目にキャッチされ、レースは振り出しに戻る形で後半戦に突入する。

レース後半で日大と京産大などが決定的な先頭集団を形成

20周目には片桐東次郎(日本大学)、佐藤宇志(明星大学)、上野颯斗(京都産業大学)が逃げ集団を形成。さらに21周目には心臓破りの坂で兒島直樹(日本大学)や仮屋和駿(日本大学)、谷内健太(京都産業大学)、武智、古谷田がメイン集団でペースを上げると、22周目から23周目にかけてレースを決定づける14名の先頭集団が形成される。

メンバーは日本大学3名(片桐東次郎/兒島直樹/仮屋和駿)、明星大学2名(佐藤宇志/松井夢源)、京都産業大学2名(谷内健太/上野颯斗)、鹿屋体育大学2名(古谷田貴斗/大河内将泰)、順天堂大学1名(園田大智)、立教大学1名(中島渉)、金沢大学1名(小村悠樹)、立命館大学1名(高本亮太)、愛媛大学1名(武智光)。

11名での集団スプリントを谷内が制す!

その後、トラブルなどで4名の選手が脱落し、10名の選手を先頭に最終周回へ入るが、兒島のみ先頭に追い付き、11名での優勝争いとなる。

残り1km地点で仮屋と佐藤が先行するも、フィニッシュ地点に姿を見せた時点ではキャッチされており、11名でのゴールスプリントに。

後続に1車身程の差をつける見事なスプリントを見せ、谷内がインカレロードを初めて制した。

優勝した京都産業大学の谷内健太コメント

「残り2~1周で他の選手が脚にきていることが分かっていたので、最後の心臓破りの坂を耐えて自信のあるスプリント力を生かす走りをしようと思っていました。ラスト1kmで2名の選手が逃げていましたが、そんなに焦らずに冷静に対応することができたので、スプリントでいい形に持って行けたのではないかと思います。(大学対抗のために3名の日本大学の選手たちが激しく動いているように見えた点については)京産は人数が少なかったので主導権は日大の選手たちに取られてしまいましたが、総合争いのための動きだということは分かっており、自分たちの総合順位を一つでも上げるためにもしっかりとゴールスプリントに備えていました。(上野選手たち3名が先行している中での心臓破りの動きについては)上野や日大の選手が入っていることは把握していたので、あまり力を使わないようにはしていました。上りに入った時点で前が見えており、泳がしてもいいかなと思ってはいましたが、キャッチしたという形です。(日本大学や明星大学、鹿屋体育大学が複数名の選手を残していた点については)上野に合流したタイミングで上野に力が残っているか確認したところキツイということだったので、お互いキツイ状況ではありましたが、アタック合戦や波状攻撃にならなかったので落ち着いていけたかなと思います。(6月に行われた学生選手権でのスクラッチと合わせて2つ目のタイトル獲得については)ロードレースはあまり得意としていなかったのですが、練習の中で自分ができることを考えてきた結果が今日の結果につながったと思います」

日本大学が逆転で3年ぶりに大学対抗を制す

トラック競技を終了した時点で中央大学が日本大学に対して17点差をつけていた大学対抗のポイント。

日本大学が逆転するには2019年のインカレと同等以上の結果を残す必要があり、かなり厳しい条件となっていた。

それでもトラック競技を終了した時点で中央大学の高島監督は「日本大学さんはロードもとても強いので、できればトラック競技で20点以上差をつけておきたかった」とコメントするほど、日本大学のロードの強さに脅威を感じていた。

そんな状況で迎えたロードレースは、日本大学が2位、3位、10位と上位でゴールしたのに対し、中央大学はトラブルなども重なり完走者0と、対照的な結果となった。

この結果をもって日本大学は8点差で逆転し、2018年以来3年ぶりに大学対抗を制す形となった。

逆転で大学対抗総合優勝となった日本大学の片桐東次郎コメント

「インカレ前には、トラックで10点差以内に差を抑え、ロードで確実なものにしようと考えていました。しかし、実際にはトラックで計画以上に離されてしまったので、ロードでは中央大学をしっかりとマークし、大逆転を狙って最初から展開していました。(スタート直後に中央大学の山本選手が遅れてしまった点については)中央大学で一番マークしていたのは山本選手で、2番目に岩田選手をマークしていました。そんな中で山本選手が遅れたので、覚悟が決まったようなそんな心境でした。山本選手が遅れたという情報は選手間でも共有しており、山本選手が遅れた状態でメイン集団のペースが上がってしまったので、山本選手には申し訳ない展開になってしまったと思っています。(終盤で3名が先頭集団に残った状態でも井上監督が激を飛ばしていた点については)日頃から監督さんは激を飛ばしてくれていて、その声援が後押しになり、最後までみんなでここまできたらやろうという気持ちでいけました。監督さんのおかげは大きいです。(2018年以来3年ぶりの総合優勝となった点をトラック含めて振り返ると)大学1年の時に総合優勝し、2年時はあと一歩のところで届かず、3年時は新型コロナウィルスの影響で大学対抗がなくなってしまったので、今年は勝って終わりたいとレース前から皆で目標を共有し、優勝に向けて取り組むことができました。トラックでもロードでも後輩たちが活躍してくれているので、来年以降も連覇に向けて頑張ってほしいです」

2年ぶりのインカレ開催にあたって

昨年は新型コロナウィルスの影響でインカレという形式での大会開催はなかったため、2年ぶりの開催となった今年のインカレ。

昨年も個々の種目での優勝や独自集計による大学対抗での優勝というのは各校が目指していたと思うが、今年は大学対抗が結果に残るためか、昨年以上に各校が各種目での順位というのも気にしていたように見受けられた。

特に最終日となった男子個人ロードレースでは、中央大学と日本大学によるトップ争いだけでなく、3位を争う姿なども見受けられ、インカレは大学対抗を争う特別な大会という印象を改めて与えられた。

昨年の代替大会で「来年こそはインカレという形で」という話を伺ったが、今年の大会がインカレという形で開催され、一個人としても本当によかったと思う。

新型コロナウィルスの影響で各種大会が延期、中止となっている国内の自転車競技だが、来年以降もインカレが無事開催されることを祈るばかりだ。

リザルト

男子個人ロードレース

1位:谷内健太(京都産業大学) 3時間54分59秒

2位:仮屋和駿(日本大学) +1秒

3位:片桐東次郎(日本大学) 同

高木秀彰賞(男子)

京都産業大学

男子ロード総合成績

1位:日本大学 25ポイント

2位:京都産業大学 20ポイント

3位:明星大学 12ポイント

男子総合最終成績

1位:日本大学 101ポイント

2位:中央大学 93ポイント

3位:京都産業大学 53ポイント

 

 

レースに関する問い合わせ:日本学生自転車競技連盟
https://jicf.info/

 

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Bicycle Club編集部

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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