フルモデルチェンジしたエアロロード「オルベア・オルカエアロ」を初試乗|ORBEA
Bicycle Club編集部
- 2021年12月23日
2021年のスポーツバイク界は例年よりも不安定な状況にあったかもしれない。しかし来るべき2022年に向けて、新たに産声を上げたモデルも多数ある。今回は4年ぶりにフルモデルチェンジを果たした「ORBEA・ORCA AERO(オルベア・オルカエアロ)」を紹介。ベテランライダー管 洋介がその試乗レビューをお届けする。
4年ぶりに刷新のエアロロード
オルベアのフラッグシップエアロロードバイクであるオルカエアロが、2018年以来4年ぶりのフルモデルチェンジを果たした。
前作が登場した4年前はリムブレーキが主流で、ハンドルまわりのケーブル完全内装化も難しかった時代。前作のオルカエアロも例に漏れずリムブレーキであり、ハンドルまわりのケーブルは露出していた。わずか4年だがされど4年、ロードバイクの機材は大きく進化した。
新型のオルカエアロは、時代の流れに合わせディスクブレーキ専用モデルとなり、ケーブルも完全内装化。フレーム形状もコンピューターシミュレーションと風洞実験によって導き出された形状に一新して、前作に対して時速40km走行時で15W、時速50kmでは28Wの空気抵抗軽減に成功。
また、標準で装備されたストレージボックスは、ツールやスペアチューブを収納できるだけでなく、空気抵抗の軽減にも貢献している。
エアロロードにとって空気抵抗は性能を決定する大きな要素だが、それと同等に重量や剛性が与える影響も大きい。とくにクライミングパートでは後者の影響が顕著で、最適な重量剛性比がカギとなる。新型オルカエアロではこの部分にも着目し、エアロ性能に加えて重量を増やすことなく動力伝達性能を最適化。2022年のエアロの最先端をいくのはこのオルカエアロかもしれない。
数々の実験や解析を経て、重量剛性比を最適化
カーボン素材は高剛性のOMXカーボンを採用。エアロだけでなくレースバイクとして反応に優れた動力伝達性能のために、重量剛性比を最適化。
CFD解析と風洞実験で各部形状を最適化
バイク全体でのエアロ性能を最適化して開発されたオルカエアロ。新設計のハンドル、ステム、シートポストでも空気抵抗を2%軽減。ホイールはハイプロファイルの使用を前提に最適化された。
製品情報
ORBEA・ORCA AERO
(オルベア・オルカエアロ)
82万2800円(新型アルテグラ完成車)
SPEC
■フレーム:カーボンOMX ■フォーク:カーボン ■カラー:マイオー(カラーオーダーシステム)
■サイズ:47、49、51、53、55、57、60 ■フレーム重量:1150g(55)
高速巡航を可能にした、エアロダイナミクスが際立つ1台
管 洋介がインプレッション
個性的なデザインが随所で際立っている。特徴的なフォーククラウンからハの字にベンドしたフォーク、ダウンチューブのデザイン、エンドからドロップした BB まわりなど凝った造形に唸ってしまう。重心が低めで、安定感抜群の巡航性能にエアロダイナミクスが包括されている。とくに直進走行時は、正確にタイムを刻むようなスピーディーなライディングが楽しめるギヤを踏み込むとウイップがペダリングを助け、長時間のトルクフルな走りでも疲労を最小限に踏んでいける印象だ。
ハンドリングは穏やかで、インパクトあるフォークは意外にもバランスのいい立ちまわりで驚かされた。急加速で攻めるような走りよりも巡航でまとめていく走りに特化している。ダウンチューブはもはやタイヤの太さと同じ30mmほどの横幅があり、ボトルケージ含めてエアロにこだわっている。風抜けのよさも見た目にも納得させられる1台だ。
インプレッションライダー
管 洋介
バイシクルクラブおなじみのインプレッションライダー。スポーツ自転車の講師、チーム監督、フォトグラファー、ライターとさまざまな面でかかわるマルチライダー。身長168cm。
最新オルカエアロが見られる
ワイズロード御茶ノ水店でオルカ エアロ M20iLTDを展示
期間:2022年1月5日〜1月15日
http://ysroad.co.jp/ochanomizu/
オルベアの取り扱い店舗一覧
https://www.orbea.com/jp-ja/dealers/
問:サイクルクリエーション
www.orbea.com
- BRAND :
- Bicycle Club
- CREDIT :
- TEXT:管洋介/浜田幸紀(編集部) PHOTO:猪俣健一
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PROFILE
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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。
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