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1時間で54㎞を自転車で走ったアレックス、記録更新には失敗したがチャリティーに成功

2021年10月、自転車競技タイムトライアルスペシャリスト、アレックス・ドーセット(イスラエル・スタートアップ・ネイションズ)が1時間で自転車で走る距離を競う「アワーレコード」への挑戦を表明した。そして2021年11月3日にメキシコ、アグアスカリエンテスにてこのアワーレコードに挑んだ。

アレックスは血友病の持病をもつプロ選手

アレックスには持病がある。それは生後18カ月で発覚した血友病だ。男児の1万人に1人が発症する遺伝性の難病で(女性も発症例あり)、血液凝固因子の異常で止血が難しく、ケガすることが命取りになりかねない病気だ。

詳しくは↓

血友病と戦い、走り続ける自転車選手ドーセットがメキシコでアワーレコードに挑戦

血友病と戦い、走り続ける自転車選手ドーセットがメキシコでアワーレコードに挑戦

2021年11月02日

記録保持者カンペナールツは五分五分と予想

11月3日現地時間16時にアレックスの挑戦の幕が上がった。現在のアワーレコード記録保持者は2019年4月にここ、アグアスカリエンテスで記録を叩き出したビクトル・カンペナールツの55.089kmだ。2019年同じくここアグアスカリエンテスでアワーレコードを叩き出したカンペナールツが、自身のユーチューブでアレックスの成功確率は五分五分と言及した。

カンペナールツ「まずは失敗する確率が五分である理由から。アワーレコード挑戦のタイミング、カンペナールツ自身が挑戦したときはティレーノアドリアティコ直後、そのシーズンは十分レースで調子を高めていた最高の時期だった、今アワーレコードやっても記録は出せないかな。今期のアレックスはあまりレースに出ていないし、彼の最高の時期は2012年くらいじゃないかな、トレーニングは積んでいただろうけど調子はどうなんだろうね。そして、成功する確率五分の理由は元記録保持者だということ、そして彼には経験がある。それと技術が格段に進歩しているし、彼のバックアップチームは最高だからさ」

今回、アレックスのアワーレコード同行チームの中には意外なメンバーも参加している。

ミシェル・ハッチンソン。通称「ドクター」と呼ばれる元自転車選手だ。というのも2014年当時、絶好調だったアレックスが10マイルタイムトライアルでハッチンソン氏の記録を破っており、まさに因縁の敵だ。しかし、今回はそのハッチンソン氏というイングランドのTTスペシャリストが今回は強い味方となった。

残念ながらアワーレコードとはならず

気になるアワーレコード結果は、惜しくもカンペナールの記録に500m届かぬ54.555㎞となった。

アレックス「30分までは調子よかった。そこからかなりきつかったが、袖に刻んでいた家族の名前が最後まで走りきる原動力となった。歴代2位の記録、前回の自分を超えたことには満足しているし、失敗とは思っていない。関わってくれた方たち、応援してくれた人たち、UCI(国際自転車競技連合)、家族にとにかく感謝したい」

今回のアレックスのアワーレコード挑戦について、観戦をしていた元メキシコプロロードレーサー、前回のアシュトンの記録に携わったレプブリカの店長アルトゥーロ・ペニャに話を聞くとこうコメントしている。

「前半からサドル位置のずれが気になっているようだった。何度か踏んだ後に腰の位置を戻しているようだったので、もう少しポジション出しがうまくできたのではないだろうか。また後半の疲れがかなり目立ったので内側の路側を踏む場面も見られたので、記録を出せるポテンシャルは持っていたと思う」

もう一つの結果、チャリティー380万円

惜しくもワールドレコードには届かなかったアレックスの挑戦だったが、今回のもう一つのストーリーがある。

彼の持病、血友病のアワーレコードチャリティー・リトルブリーダーで25,000ポンド(380万円)が集まった。これは紛れもなく彼が生み出した結果である。かく言う筆者も今回の取材で血友病について、彼の戦いの歴史について学ぶきっかけとなったわけだが、この記事を読んで彼の戦いについて知っていただく機会となればうれしい限りである。

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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