シクロクロスチャンピオン決定戦! 今週末に土浦で開催される全日本選手権プレビュー
Bicycle Club編集部
- 2021年12月10日
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12月10日~11日に開催が迫った第27回全日本自転車競技大会シクロクロス。今年は茨城県土浦市にあるりんりんポート土浦/川口運動公園での開催となり、最寄りのJR土浦駅からも徒歩約5分というアクセスの良い会場での開催。
今回は大会の実施概要や注目度の高い3カテゴリーのレースをプレビューする。
土浦駅から歩いて5分という好立地での都会型シクロクロス
同会場でのレースは例年茨城シクロクロスのレースが行われているが、昨シーズンの3月21日に開催された土浦ステージとはコースレイアウトが変更されている。
具体的には以下の2点が変更されている。
- スタート地点が陸上競技場内のトラックエリアへ変更
- 陸上競技場および運動広場の外周が追加
上記外周の追加により、昨シーズン1,800m/Lapだったコースから2,700m/Lapまでコース長が伸びている。
昨シーズンまで利用されていたコースから上記以外の変更点がなければ、昨シーズンの全日本選手権が行われた飯山のコースのような大きなアップダウンがないため、かなりのハイスピードなレースが展開されると予想される。
唯一の不安要素としては今シーズンJCXのレースではマッドコンディションのレースがなかったこと。
天気予報は晴予報となっているため、マッドコンディションになる可能性は低いが、マッドコンディションになった場合は注意が必要だろう。
男子エリートは沢田 時と織田 聖の争いか
ここからは各カテゴリーの注目選手をプレビューしていく。
まずは男子エリート。
こちらは織田 聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)と沢田 時(チームブリヂストンサイクリング)の2強によるマッチレースが予想される。
今シーズン、織田と沢田が同じレースを走ったのは、JCX開幕戦の茨城シクロクロス取手ステージ、JCX第3、4戦のスーパークロス野辺山、JCX第6戦の能登シクロクロスの合計4戦。
開幕戦と第4戦は織田が、第3戦と第6戦は沢田が勝利しており、勝率は五分五分。
ただ、大きなトラブルなく最後まで争ったレースは第3戦のみで、他の3戦については落車もしくは機材トラブルが原因で差がついている状況。
恐らくトラブルの有無が勝敗を分ける一番大きな要因となりそうだ。
その他の注目選手では、2017年の全日本チャンピオンである小坂 光(宇都宮ブリッツェン)や、第4戦で後方スタートながら4位まで浮上した竹之内 悠(ToyoFrame)、今シーズン好調を維持している加藤健悟(臼杵レーシング)らを挙げる。
女子エリートは福田咲絵と渡部春雅の争いか
続いては女子エリート。
女子エリートについてはU23とエリートが同一カテゴリーでの出走となる。
こちらは福田咲絵(AX cyclocross team)と渡部春雅(明治大学)の争いが予想される。
今シーズンJCXレースで出走した5戦で3勝を挙げている渡部春雅。
直近のレースであるJCX第6戦能登シクロクロスでは力が足らなかったと本人が語っていたとおり、パンクトラブル以外で今シーズン初めて優勝を逃しているが、力的には優勝候補筆頭だろう。
不安要素としては12月10日(金)から開催される全日本トラックにもエントリーしていることが挙げられる。
ただ、出走は10日(金)と13日(月)であり、10日の疲労がなければほぼ影響はないだろう。
対して福田咲絵は今シーズンJCXレースで6戦中2勝。
また、UCIレースであった第4戦で2位、第5戦では優勝を飾っており、UCIランキングでは国内女子トップに立つ。
そのためJCFランキングでは渡部に次ぐ2位であるが、ゼッケン番号はUCIランキングが優先されるため、ゼッケン1番をつける。
福田は2016年と2019年にインカレロードで優勝しているが、就職を機に一度競技を引退。
今シーズンから本格的に復帰し、復帰早々トップ争いに戻ってきている。
渡部とは、パンクトラブルを除くと4戦中1勝と、力的には厳しいという見方もあるが、今シーズン上り調子で来ているだけに、優勝の可能性は十分にある。
その他の注目選手としては2018年、2019年の全日本チャンピオンである松本璃奈(RIDE MASHUN SPECIALIZED)や、赤松 綾(AYA BIKES)、矢吹優夏(B.B.Q)、小林あか里(信州大学)、そして今年の全日本ロードチャンピオンである植竹海貴(Y’sRoad)らを挙げる。
男子U23は4強に注目が集まる
最後は男子U23。
こちらは鈴木来人(Team S1NEO LOUDEAC)、副島達海(Limited Team 846)、村上功太郎(松山大学/TOYOFRAME)、村上裕二郎(明治大学)の4名によるトップ争いが予想される。
ディフェンディングチャンピオンである鈴木来人は今シーズン活動の場をフランスに移した。
序盤はスタートグリッドが後ろだったこともあり苦戦を強いられていたが、帰国前にはシングルリザルトも獲得。
また、帰国後に参戦した12月5日のシクロクロスミーティング第7戦では沢田 時に17秒差の2位と、帰国後もコンディションは崩していないことを証明。力的には4強のなかで一番か。
今シーズン、JCXでは2回の表彰台、そして関西シクロクロスではC1で3勝、さらにはMTB全日本選手権XCOのジュニアで優勝と、着実に実績を残す副島達海。
今シーズンからU23での出走となるが、一年目からチャンピオンジャージを狙っていくだろう。
今シーズンここまで優勝はないものの、10月30日および31日に開催されたシクロクスミーティング第3戦および第4戦ではこちらも沢田に続く2位に入っており、JCX第3戦および第4戦である野辺山では後方グリッドスタートながらも連日5位に入っている村上功太郎。
直近で開催された12月5日の関西シクロクロス第5戦マキノでは副島に敗れているものの、2018年の全日本チャンピオンだけに3年ぶりの奪還を狙っているだろう。
昨シーズン、ジュニアカテゴリーで全日本チャンピオンとなった村上裕二郎。
今シーズンは10月30日のシクロクロスミーティング第3戦でC1へ昇格すると、JCX第3戦ではこちらも後方グリッドスタートながら4位に入っており、力は十分。
ただ、今シーズン出走した4戦中2戦がDNFとなっており、トラブルがないかが心配される。
その他の注目選手としては津田悠義(CCF)や、松本一成(RIDE MASHUN SPECIALIZED)、中村龍吉(acu-power RACING TEAM)、香山飛龍(弱虫ペダルサイクリングチーム)、そしてMTB全日本選手権のXCEで優勝した森下尚仁(Click八幡)らを挙げる。
実施概要
スケジュール
12月11日(土)
9時30分~ シングルスピード
10時40分~ 男子マスターズ60+、女子マスターズ
11時50分~ 男子マスターズ50-59
13時00分~ 男子マスターズ35-39、男子マスターズ40-49
12月12日(日)
8時30分~ 男子U17、男子U15、女子U17&U15
9時40分~ 男子ジュニア、女子ジュニア
11時00分~ 男子U23
13時00分~ 女子エリート
14時30分~ 男子エリート
会場
会場となるのは茨城県土浦市にあるりんりんポート土浦および川口運動公園。
霞ヶ浦を1周する通称「かすいち」の拠点ともなっている同会場は、最寄駅であるJR土浦駅から徒歩約5分、さらにはJR東京駅からJR土浦駅まで常磐線(上野東京ライン)特別快速で約1時間10分と、非常にアクセスがよい。
また、自動車で会場入りする場合もコースすぐ近くにある土浦市営駐車場が利用可能となっている(コース北側や野球場付近にある駐車場は選手もしくは関係者用の駐車場となっているため、注意が必要だ)。
さらにはさまざまな飲食店や協賛メーカーがブースを展開する予定となっており、近年ではかなり観戦しやすい条件となっている。
観戦にあたっての規制は12月10日(金)時点では特に出ていないが、会場へ入場する方は全員以下の条件が必要となる。
- 会場内でのマスクまたはフェイスシールドの着用
- 入場当日に指定のURL(https://entry.jcf-system.jp/check_sheet/sheet_person.html?id=17)へアクセスし、健康状態チェックシートへ入力
- 健康チェックシート入力後発行されるQRコードを主催者へ提示
無観客開催となった全日本ロードなどで必要だったPCR検査は今回は不要となっているが、上記条件を守っての観戦をお願いしたい。
問い合わせ:JCF
https://jcf.or.jp
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