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ヒルクライムやロングライドの坂道が苦手な人におすすめ、上り攻略のコツとは?

ビギナーの多くが苦手意識をもっている坂道は、必ずしも体力勝負ではない。走り方や適正なギヤを選ぶことで解消できることが多い。今回はツール・ド・おきなわ市民210kmなどでの優勝経験も豊富なプロサイクリスト、紺野元汰さんが上りのコツをレクチャー。今すぐできる坂道対策を実践して、長年の悩みを解消しよう。

坂を上り続けられる限界値を知る

坂道でつらくなると、ついつい上半身に力みが生じてしまう。一度、ペースをゆるめて上体をリラックスさせよう。呼吸はしっかりと吐くことが大切だ

誰でも限界値は同じであることを理解することが大切

坂道にさほど苦手意識がなくスイスイ上っていける人は、自分自身の限界値を知って、ペースをコントロールできている。一方で「坂道が苦手だ」と感じている人の多くは、自身の限界値を超えて走ってしまっていることが多い。坂道を上っているときの苦しさは誰でも同じで、頑張れる限界値も同じということを理解し、限界を超えないで走るスキルを身につけることが大切だ。

パワーや心拍数の客観的な数値によって、ヒルクライムでオーバーペースにならないための限界値を知ることができる。最大心拍数の85〜90%の範囲、FTPパワーを超えないペースを指標にしよう
長い登坂が続くヒルクライムは休みどころがないため、一度限界を超えてしまうと脚を回復させることができない。上り始めからマイペースを意識して無理をしないことで、結果的に速く走ることができる

登坂に対応できるギヤにカスタマイズする

坂をラクに上るためにはバイクの軽量化も大切だが、初心者がまずすべき対策のひとつが、坂道に対応したギヤ選びだ。適正なギヤで上ることで、身体への負荷を減らしてラクに上れるようになる、費用対効果も高い機材対策だ。一般的に登坂に推奨のスプロケットは、最大歯数が28T以上のモデル。そして、ケイデンスが70回転を下まわるようなら、それより大きなギヤのあるモデルへ変更していきたい。シマノの場合、リア11速ならアルテグラと105グレードに32T、34T、さらに12速ならデュラエース、アルテグラ両方ともに34Tのビッグギヤがラインナップされている。

32Tや34Tのスプロケットを装着する際には、ギヤのキャパシティが対応するリアディレイラーかどうかを確認しよう。ディレイラーの取り付けは専門のショップに相談したい

費用対効果の高い高性能タイヤ

走りの軽さに直結する回転体の外周部であり、路面抵抗にも影響するタイヤは、転がり抵抗が少なくグリップ力もあるモデルが、走りの性能を高めてくれる。チューブレスモデルの転がりのよさは登坂でも効果的。

高性能ホイールで足まわりを軽量化

完成車でバイクを選ぶとき、ミドルグレード価格帯(およそ30万円〜)であれば走りも軽いハイスペックなホイールがアッセンブルされている傾向にある。セミディープのカーボンモデルがオススメだ。

坂で練習することで上り坂に適した身体になる

「もともと坂道はかなり苦手だったので、よく箱根の峠へ通って少しずつ上れるようになっていきました。苦手を克服するためには、苦手なものを避けていてはいけませんね」と話す紺野さん。走りに行く峠はアクセスのよさで選ぶことで、気軽にアタックすることができるようになる。また、距離や勾配の変化などが自分のリズムに合う峠を選んだり、山頂などにスイーツなどごほうびがある峠も「行きたくなる」要素が加わるのでオススメだ。このように走りに行く理由を作ることも苦手克服のひと工夫だ。

上りを克服するためのトレーニング例

峠を走るときに、毎回走り方を変えることでトレーニング効果が高まる。タイムトライアルだけでは鍛えられない、より高い運動強度(Menu2)や高トルク運動(Menu3)を組み合わせよう。

全力でタイムトライアル

現状の最大パフォーマンスを知ることができ、年間を通して定期的に実施することで成長を確認できる。序盤はやや抑え気味に走り出して、中盤以降はキツさを感じつつも、最後まで耐えながら力を出し切る走り方が理想的。

途中で負荷を変化させる

毎回一定ペースで走るのではなく、スタートから意識的にハイペースで走ってキツイ状況を作ったのち、中盤以降は強度を落としつつ最後まで耐えるメニュー。逆に、終盤にかけて負荷を上げて最後はオールアウトするメニューもオススメだ。

ギヤ比を固定して走る

勾配の変化に対してギヤを変えないことで、急勾配ではつねにトルクが高まり筋力強化につながる。30秒ほどで走り切れる短い距離の緩斜面をケイデンス40~50回転ほどのギヤ比でシッティングで走ろう。

イベント感覚で月1回の個人TTへ

いわゆる「My峠」を作って、1カ月に1回程度のタイムトライアルを実施することで、タイムという目にわかる数字で、自分自身の成長を確認できる。峠に通えば、苦手を克服できるレベルまでパフォーマンスを高めることは十分可能だ。

教えてくれた人

グランフォンド プロサイクリスト
紺野元汰

高校時代から競技を始め、実業団国内トップカテゴリーで活躍。2018年、ツール・ド・おきなわ市民210km優勝。2019年、UCIグランフォンド世界選手権3位。

 

※この記事はBiCYCLE CLUB別冊「ロードバイクのトラブル解決マニュアル」からの転載であり、記載の内容は誌面掲載時のままとなっております。

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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