BRAND

  • FUNQ
  • ランドネ
  • PEAKS
  • フィールドライフ
  • SALT WORLD
  • EVEN
  • Bicycle Club
  • RUNNING style
  • FUNQ NALU
  • BLADES(ブレード)
  • flick!
  • じゆけんTV
  • buono
  • eBikeLife
  • HATSUDO
  • Kyoto in Tokyo

STORE

MEMBER

  • EVEN BOX
  • PEAKS BOX
  • Mt.ランドネ
  • Bicycle Club BOX

ワウトがマイヨジョーヌ! ユンボ・ヴィスマが2度目のワンツースリー|パリ~ニース第4ステージ

フランスで開催中のUCIワールドツアー、パリ~ニースは現地39日に第4ステージを行った。13.4kmの個人タイムトライアルで争われ、第1ステージに続いてユンボ・ヴィスマ勢が3位までを独占。ここまでのステージで好調な走りを見せていたワウト・ファンアールト(ベルギー)が勝利して、そのまま個人総合首位に浮上。大会初制覇を目指すプリモシュ・ログリッチ(スロベニア)も2位と続いて、総合争いのライバルから大きなアドバンテージを得ている。

絶好調ユンボ勢、山岳区間を前にワウトとログリッチが総合上位に

大会は中盤戦へ。この日は13.4kmの個人タイムトライアル。序盤から細かなアップダウンが続き、最後の700mは一気の上り。平均勾配8.6%を駆け上がる。選手間でのタイム差が明確になるが、特に個人総合争いにおいては重要なステージとなる。

©︎ A.S.O./Alex Broadway

競技開始を前に、昨年まで個人総合2連覇していたマキシミリアン・シャフマン(ボーラ・ハンスグローエ、ドイツ)と、総合系ライダーで注目の1人だったベン・オコーナー(アージェードゥーゼール・シトロエン チーム、オーストラリア)が出走を断念している。

迎えたレースは、やはり独走力と登坂力を兼ね備えた選手たちが上位に顔を見せることとなる。まず、ローハン・デニス(ユンボ・ヴィスマ、オーストラリア)が出した1626秒が基準になった。しばらくはこれに迫るタイムが出なかったが、この種目のヨーロッパ王者であるシュテファン・キュング(グルパマ・エフデジ、スイス)が7km地点に置かれた中間計測ポイントをデニスから1秒差で通過。後半も好ペースを維持したが、フィニッシュタイムは3秒届かず。ただ、ここから好記録が見られるようになっていく。

©︎ A.S.O./Alex Broadway

続いて好走したのが、サイモン・イェーツ(チーム バイクエクスチェンジ・ジェイコ、イギリス)。中間計測を3秒更新すると、後半はペースを少し落としたものの、それでもデニスから4秒の遅れにとどめる。この先に控える総合争いへ、弾みとなる走り。

©︎ A.S.O./Alex Broadway

その後もトップタイム更新はなく、デニスが長くホットシートに座り続けた。しかし、個人総合トップ3の登場で、状況は一変。同3位のログリッチは、中間計測こそ5秒遅れたが、後半もハイペースを維持したあたりはさすが。最終盤の上りでも強さを見せ、フィニッシュタイムは1622秒。デニスを4秒上回って、ついに均衡が破られた。

©︎ A.S.O./Alex Broadway

さらに、同2位につけるファンアールトも序盤から飛ばした。中間計測は1秒遅れたが、こちらも後半にかけてスピードアップ。大声援の中で最後の上りをこなし、フィニッシュタイムは1620秒。ステージ優勝と個人総合首位浮上を決定づけた。

©︎ A.S.O./Alex Broadway

1ステージ以降マイヨジョーヌを着続けたクリストフ・ラポルト(フランス)もまずまずの走りを見せたが、ファンアールトからは29秒遅れ。この瞬間、ファンアールトのステージ優勝と個人総合首位浮上が決定。ステージ順位はファンアールト、ログリッチ、デニスの順で、ユンボ・ヴィスマの独壇場とした。

ファンアールトは、これで今季2勝目。個人タイムトライアルでは、世界選手権で2年連続2位となり、昨年のツール・ド・フランスでもステージ優勝を挙げるなど、今のプロトンでは有数のTTスペシャリスト。今大会に入ってからは、ここまでの4ステージすべてで3位以内と好成績。現時点では文句なしのマイヨジョーヌ着用だ。

©︎ A.S.O./Alex Broadway

個人総合では、トップのファンアールトから10秒差でログリッチが2位浮上。このステージまでマイヨジョーヌを着用したラポルトは、ジャージこそチーム内移動となったが同3位につけている。また、総合系ライダーではイェーツが49秒差の同4位、さらに2秒差でピエール・ラトゥール(トタルエナジーズ、フランス)が同5位と続いている。

10日に行われる第5ステージから、いよいよ山岳区間へ。サン=ジュスト=サン=ランベールからサン=ソヴァール=ド=モンタギュまでの189kmの間に、1級から3級までの5つのカテゴリー山岳が控える。また、山岳にカテゴライズされない上りもそびえ、登坂への対応力が問われそうだ。個人総合争いに変化が起きるかも見ものとなる。

ステージ優勝、個人総合時間賞 ワウト・ファンアールト コメント

©︎ A.S.O./Alex Broadway

「マイヨジョーヌに袖を通すことは、多くのことを意味する。今年はこのような機会がたくさんめぐってくることを期待している。

チームはここまで完璧。選手それぞれのモチベーションがとても高いことが結果にも表れているのだと思う。個人的には今日のコースが気に入っていて、リズムよく走ることができた。最後の上りに備えて、下りはあまり攻めないことを心掛けた。結果的にその判断が良かった。

きっとどこかのタイミングでプリモシュ(ログリッチ)にマイヨジョーヌを渡すことになると思う。ハードなステージが控えていて、やるべきことはまだまだある」

パリ~ニース2022 第4ステージ結果

ステージ結果

1 ワウト・ファンアールト(ユンボ・ヴィスマ、ベルギー) 16’20”Ave.49.224km
2 プリモシュ・ログリッチ(ユンボ・ヴィスマ、スロベニア)+0’02”
3 ローハン・デニス(ユンボ・ヴィスマ、オーストラリア)+0’06”
4 シュテファン・キュング(グルパマ・エフデジ、スイス)+0’10”
5 サイモン・イェーツ(チーム バイクエクスチェンジ・ジェイコ、イギリス)+0’11”
6 イーサン・ハイター(イネオス・グレナディアーズ、イギリス)+0’14”
7 ピエール・ラトゥール(トタルエナジーズ、フランス)+0’19”
8 シュテファン・ビッセガー(EFエデュケーション・イージーポスト、スイス)+0’21”
9 マッズ・ピーダスン(トレック・セガフレード、デンマーク)+0’25”
10 ダニエル・マルティネス(イネオス・グレナディアーズ、コロンビア)+0’28”

個人総合時間賞

1 ワウト・ファンアールト(ユンボ・ヴィスマ、ベルギー) 11:51’05”
2 プリモシュ・ログリッチ(ユンボ・ヴィスマ、スロベニア)+0’10”
3 クリストフ・ラポルト(ユンボ・ヴィスマ、フランス)+0’28”
4 サイモン・イェーツ(チーム バイクエクスチェンジ・ジェイコ、イギリス)+0’49”
5 ピエール・ラトゥール(トタルエナジーズ、フランス)+0’51”
6 マッズ・ピーダスン(トレック・セガフレード、デンマーク)+0’53”
7 ダニエル・マルティネス(イネオス・グレナディアーズ、コロンビア)+1’06”
8 アレクサンドル・ウラソフ(ボーラ・ハンスグローエ、ロシア)+1’09”
9 シュテファン・ビッセガー(EFエデュケーション・イージーポスト、スイス)+1’13”
10 セーアン・クラーウアナスン(チーム ディーエスエム、デンマーク)+1’19”

ポイント賞

ワウト・ファンアールト(ユンボ・ヴィスマ、ベルギー)

山岳賞

マシュー・ホームズ(ロット・スーダル、イギリス)

ヤングライダー賞

シュテファン・ビッセガー(EFエデュケーション・イージーポスト、スイス)

SHARE

PROFILE

福光俊介

福光俊介

サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。

福光俊介の記事一覧

サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。

福光俊介の記事一覧

No more pages to load