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変則レイアウトのスプリントはメルリール勝利|ティレーノ~アドリアティコ第2ステージ

イタリアで開催されているステージレース、ティレーノ~アドリアティコは現地38日に第2ステージを実施。ステージ優勝争いはスプリントになり、ティム・メルリール(アルペシン・フェニックス、ベルギー)が勝利。自身この大会では2勝目とした。個人総合争いはまだ大きな変化はなく、第1ステージを勝ったフィリッポ・ガンナ(イネオス・グレナディアーズ、イタリア)がリーダージャージの着用を続ける。

メルリールは2年ぶりのステージ優勝

イタリア半島を横断する総距離1133.9kmの旅は、前日の個人タイムトライアルを経て、ここからアドリア海を目指して進んでいく。第2ステージはカマイオーレからソヴィチッレまでの219km。主催者は丘陵ステージにカテゴライズしており、中盤から後半にかけて急坂区間も控える。ただ、最終盤は平坦基調とあり、それまでのアップダウンをうまく乗り切ればスプリンターにとってチャンス到来。メイン集団や各チームの思惑がどうレース展開に反映されるかが焦点となった。

集団に対して最大で6分以上のリードを築いた逃げグループ。レース半ばからのアップダウンによって人数が変動し、やがてダヴィデ・バイスとフランチェスコ・ガヴァッツィ、エオーロ・コメタのイタリア人2人が先行する形となる。

189.5km地点に置かれた中間スプリントポイントでは、1位と2位での通過を分け合った逃げ2人に続いて、メイン集団から猛然と飛び出した個人総合3位のタデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ、スロベニア)が3位通過。先々の総合争いを意識した動きで、1秒のボーナスタイムをゲットした。

©︎ LaPresse

長時間にわたって最前線を走り続けた2人だが、タイム差の調整を行いながら進めてきたメイン集団から逃げ切ることはできず。代わって、残り20kmからはマルク・ソレル(UAEチームエミレーツ、スペイン)が飛び出し、集団に対して30秒ほどのリードを奪う。

その差を保ちながら独走を続けたソレルだが、これもメイン集団は逃さず。残り10kmを切ってから完全にスピードに乗った集団は、粘るソレルを射程圏にとらえて残り3kmとなったタイミングでキャッチした。

そのまま勝負はスプリントにゆだねられることに。イスラエル・プレミアテックとアルペシン・フェニックスが主導権争いをしながら、残り1kmのフラムルージュを通過。ここからはクイックステップ・アルファヴィニルのトレインがトップに躍り出て最終局面へ。

ステージ優勝をかけた勝負は、最終コーナーを抜けたのを合図にスプリンターたちが腰を上げる。クイックステップ・アルファヴィニルの動きをチェックしていたペテル・サガン(トタルエナジーズ、スロバキア)が絶好の位置から飛び出したが、メルリールがすぐさまチェック。スピードに勝ったメルリールがそのままトップへと駆け上がり、一番にフィニッシュへ。

©︎ LaPresse

フィニッシュラインがコーナーがかりで、コース幅も狭い変則レイアウトだったが、その影響は全く感じさせなかったメルリールのスプリント。2年前の第6ステージ以来となる、この大会でのスプリント勝利を挙げた。なお、2位には猛追したオラフ・コーイ(ユンボ・ヴィスマ、オランダ)、3位にカーデン・グローブス(チーム バイクエクスチェンジ・ジェイコ、オーストラリア)が続いた。

156位までがメルリールと同タイム扱いとなったこともあり、個人総合では大幅な変動はなし。ガンナもきっちりトップの座を守って、引き続きリーダージャージ「マリアアッズーラ」を着用する。

9日に行う第3ステージは、ムルロからテルニまでの170km。平坦ステージにカテゴライズされ、2日連続でスプリンターが主役となる可能性が高い。フィニッシュ前3kmはコーナーが連続し、各チームのリードアウトトレインのポジショニングが勝負を分けることになってくるか。あと少し、スピード自慢の選手たちによる競演を楽しめそうだ。

ステージ優勝 ティム・メルリール コメント

©︎ LaPresse

「ロバート・スタナードが私をリードアウトしてくれた。最終局面でとても良い位置に送り込んでくれたことが勝因。レース前のミーティングでは、最後の4kmが重要だと話していた。風をうまく避けながら進み、最後の最後も難しかったが何とか実行できた。残り500mではペテル・サガンを見ながら走って、スプリントタイミングを計った。狙いどおり彼を追い抜いてステージ優勝ができたので良かった」

個人総合時間賞 フィリッポ・ガンナ コメント

©︎ LaPresse

「寒い中だったが激しいレースだった。ポガチャルが中間スプリントポイントで動くことは予想していた。1秒でも無駄にしない姿勢は重要だ。最終局面に向けてはエリア(ヴィヴィアーニ)との連携を図ったが、今日は失敗に終わった。明日は違ったレースになるし、ベストを尽くしてみるよ」

ティレーノ~アドリアティコ2022 第2ステージ結果

ステージ結果

1 ティム・メルリール(アルペシン・フェニックス、ベルギー) 5:25’23”
2 オラフ・コーイ(ユンボ・ヴィスマ、オランダ)ST
3 カーデン・グローブス(チーム バイクエクスチェンジ・ジェイコ、オーストラリア)
4 ペテル・サガン(トタルエナジーズ、スロバキア)
5 シモーネ・コンソンニ(コフィディス、イタリア)
6 フィル・バウハウス(バーレーン・ヴィクトリアス、ドイツ)
7 ダヴィデ・バッレリーニ(クイックステップ・アルファヴィニル、イタリア)
8 ジャコモ・ニッツォーロ(イスラエル・プレミアテック、イタリア)
9 ジャコポ・グアルニエリ(グルパマ・エフデジ、イタリア)
10 アンドレア・ベンドラーメ(アージェードゥーゼール・シトロエン チーム、イタリア)

個人総合時間賞

1 フィリッポ・ガンナ(イネオス・グレナディアーズ、イタリア) 5:40’40”
2 レムコ・エヴェネプール(クイックステップ・アルファヴィニル、ベルギー)+0’11”
3 タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ、スロベニア)+0’17”
4 カスパー・アスグリーン(クイックステップ・アルファヴィニル、デンマーク)+0’24”
5 アレックス・ドーセット(イスラエル・プレミアテック、イギリス)+0’25”
6 テイメン・アレンスマン(チーム ディーエスエム、オランダ)+0’28”
7 トビアス・ルドヴィグソン(グルパマ・エフデジ、スウェーデン)+0’32”
8 ヨス・ファンエムデン(ユンボ・ヴィスマ、オランダ)+0’33”
9 マッテオ・ソブレロ(チーム バイクエクスチェンジ・ジェイコ、イタリア)+0’39”
10 ローソン・クラドック(チーム バイクエクスチェンジ・ジェイコ、アメリカ)ST

ポイント賞

フィリッポ・ガンナ(イネオス・グレナディアーズ、イタリア)

山岳賞

ダヴィデ・バイス(エオーロ・コメタ、イタリア)

ヤングライダー賞

レムコ・エヴェネプール(クイックステップ・アルファヴィニル、ベルギー)

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PROFILE

福光俊介

福光俊介

サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。

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サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。

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