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ニバリが引退を表明、デマールがスプリントでステージ勝利|ジロ・デ・イタリア

ジロ・デ・イタリアの第5ステージが現地5月11日に行われた。イタリア南部・シチリア島を走る1日は、途中の2級山岳で一部の有力スプリンターが脱落。前に残った選手たちによるステージ優勝争いとなり、集団スプリントをアルノー・デマール(グルパマ・エフデジ、フランス)が制した。デマールは今大会初勝利、通算では6勝目。また、この日のレース後、ジロで過去2度個人総合優勝しているヴィンチェンツォ・ニバリ(アスタナ・カザクスタン チーム、イタリア)が今季限りで引退することを表明した。

デマールは上りで遅れるも集団復帰してスプリント勝利

前日から続くシチリア島でのステージ。第4ステージは名峰・エトナ山を登頂したが、今度は174kmの平坦ステージ。カターニアからメッシーナまでのコースは、主催者発表では難易度が星2つ。ただ、中間地点を前に控える2級山岳は、手前からの上り基調も含めると40km近いクライミングになる。その後の約100kmは下りと平坦になるが、このカテゴリー山岳を攻略することが、このステージをモノにするための絶対条件になってくる。そして、その見立てどおりに2級山岳で有力選手たちの明暗が分かれることになる。

まず、リアルスタート直後にアタックを決めた5選手がレースをリード。メイン集団もすぐにコントロールが入り、先頭との差を3分台で推移させる。55.7km地点に設けられた、この日1つ目の中間スプリントポイントは先頭5人の通過後、メイン集団からビニヤム・ギルマイ(アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ、エリトリア)が飛び出して、全体の6番目で通過。3ポイントを獲得している。

©︎ LaPresse

2級山岳を迎えて、逃げメンバーには大きな変動がないものの、メイン集団では一部の有力スプリンターが長い上りに耐え切れず後方へと下がっていく。登坂を終える頃には、マーク・カヴェンディッシュ(クイックステップ・アルファヴィニル、イギリス)が2分以上、カレブ・ユアン(ロット・スーダル、オーストラリア)が4分以上の遅れとなり、ともに複数のアシストを配備して前線復帰を図った。

©︎ LaPresse

先頭ではミルコ・マエストリ(エオーロ・コメタ、イタリア)が山岳ポイントを1位通過。このころにはメイン集団もペースを上げて、45秒ほどの差まで迫っていた。その後の下りではアンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオが中心となって集団を牽引。下りを終えて平坦区間に入った直後に、逃げていた選手を全員吸収した。

©︎ LaPresse

それからのメイン集団は、グルパマ・エフデジ、アルペシン・フェニックス、イスラエル・プレミアテックが主にペーシング。カヴェンディッシュやユアンの集団復帰を阻止すべく、ハイペースでフィニッシュを目指し続けた。この間には、2回目の中間スプリントポイントに達し、ボーナスタイムを狙ったジョアン・アルメイダ(UAEチームエミレーツ、ポルトガル)の1位通過を嫌ったベン・スウィフト(イネオス・グレナディアーズ、イギリス)が先着。トップ通過はならずも、アルメイダは2位で2秒のボーナスを獲得している。

山岳で遅れた選手たちの復帰はほぼ不可能になって、焦点は誰がステージ優勝するかへ。残り20kmを切ってからは、各チームがトレインを組んでのポジション争いが活発に。その形成が保たれたままフィニッシュまで10kmを切り、いよいよスプリントへ向けた本格的な主導権争いに。

メッシーナの市街地に入った残り5kmで先頭に出たのはコフィディス。集団を縦長にすると、これに対抗したのはボーラ・ハンスグローエ。さらに、鋭角コーナーで減速するのを利用してアルペシン・フェニックスも上がってくる。残り2kmを切ったところでは、チーム ディーエスエム、イスラエル・プレミアテックも出てきて、情勢は混沌。再びコフィディスが上がってきたが、残り1kmの鋭角コーナーでグルパマ・エフデジが先頭へ出て主導権を確保した。

©︎ LaPresse

先頭付近で一瞬中切れが生まれるが、ラモン・シンケルダム(グルパマ・エフデジ、オランダ)がその差をうまく埋めると、最後の200mでデマールを発射。これに合わせる形でフェルナンド・ガビリア(UAEチームエミレーツ、コロンビア)とジャコモ・ニッツォーロ(イスラエル・プレミアテック、イタリア)も動いたが、不利な番手から早めの加速で前へ出た両者に対し、デマールは万全の態勢からのスプリント。トップを譲ることなくフィニッシュラインへ飛び込んだデマールがステージ優勝を決めた。

歓喜のデマールは、意外にもこれが今季初勝利。2年前のジロでは4勝を挙げてマリアチクラミーノをゲットしているが、相性の良いイタリアのレースで今回は復調をアピール。2級山岳では一時メイン集団から離れていたが、テンポで上り切って、下りでしっかり再合流していた。上りで消耗することなく、スマートに乗り切ったあたりもスプリントでのキレに生かされた印象だ。このステージを終えてポイント賞でも首位に立った。

©︎ LaPresse

個人総合首位のマリアローザはフアン・ロペス(トレック・セガフレード、スペイン)が問題なくキープ。終始集団の前方に位置して、アシスト陣に守られながら1日を終えている。上位陣では、中間スプリントでのボーナスを得たアルメイダが1つ順位を上げて7位としている。

12日に走る第6ステージから、いよいよイタリア本土へ。パルミからスカーレアまでの192kmで争われ、序盤に4級山岳を越えてからは海沿いの平坦ルートを走る。ステージ優勝は、この日もスプリントで決まることになりそうだ。

ニバリが2022年限りでの引退を表明

第5ステージ終了後、ニバリが2022年シーズン限りで引退することを表明した。

生まれ故郷のメッシーナに到達したこの日、フィニッシュ後にイタリアのテレビ局が制作するジロ関連番組に出演し、引退の意向を明かした。

©︎ LaPresse

引退について問われ、「ここで発表するのは偶然ではない。数年前からメッシーナにフィニッシュするステージがあることは把握していた。長かったキャリアの終わりを発表する最適な場所だと思っていたし、今日その瞬間がやってきた」とコメント。

ニバリは2013年と2016年にジロを制覇。2010年にブエルタ・ア・エスパーニャ、2014年にはツール・ド・フランスをそれぞれ制し、3つのグランツールすべてで個人総合優勝を果たしている史上6人目の選手となっている。

このほか、イル・ロンバルディア2回、ミラノ~サンレモ1回の優勝など、獲得したタイトルは数えきれない。稀代のイタリアンオールラウンダーにとって、ジロはこれがキャリア最後になる。

©︎ LaPresse

ステージ優勝、ポイント賞 アルノー・デマール コメント

©︎ LaPresse

「スプリンターである以上はいつだって勝ちたい。昨年のパリ~トゥールから勝てておらず、今シーズンは体調が良いにもかかわらず、うまくいっていなかった。だから、今日は勝って5秒後には安堵していた。

一部のチームがスプリンターを消耗させようとしていることは分かっていたが、チームメートと乗り切ることができた。カヴェンディッシュやユアンが遅れていたことは把握していたので、下りや平坦でペースを上げた。最終局面はシンケルダムが走路を開けるところだけ慎重になったが、スプリントを開始してからは脚の状態が良かったのでフィニッシュまで走り切ることができた」

個人総合時間賞、ヤングライダー賞 フアン・ロペス コメント

©︎ LaPresse

「マリアローザを楽しんでいる。いまだに実感が湧かず、これほどまでのインタビューを受けたことはなかったが、それも含めて満足している。サイクリストとしてすべてを成し遂げているニバリまでもが私を祝福してくれて、本当にうれしい。彼とチームメートだった時間は貴重な経験だった。彼がシーズンの終わりまで力を尽くし、素晴らしい形でキャリアを終えられることを願っている」

ジロ・デ・イタリア2022 第5ステージ結果

ステージ結果

1 アルノー・デマール(グルパマ・エフデジ、フランス) 4’03’56”
2 フェルナンド・ガビリア(UAEチームエミレーツ、コロンビア)ST
3 ジャコモ・ニッツォーロ(イスラエル・プレミアテック、イタリア)
4 ダヴィデ・バッレリーニ(クイックステップ・アルファヴィニル、イタリア)
5 ビニヤム・ギルマイ(アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ、エリトリア)
6 フィル・バウハウス(バーレーン・ヴィクトリアス、ドイツ)
7 アルベルト・ダイネーゼ(チーム ディーエスエム、イタリア)
8 ナトナエル・テスファツィオン(ドローンホッパー・アンドローニジョカトリ、エリトリア)
9 エドワード・トゥーンス(トレック・セガフレード、ベルギー)
10 シモーネ・コンソンニ(コフィディス、イタリア)

個人総合時間賞(マリアローザ)

1 フアン・ロペス(トレック・セガフレード、スペイン) 18:21’03”
2 レナード・ケムナ(ボーラ・ハンスグローエ、ドイツ)+0’39”
3 レイン・タラマエ(アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ、エストニア)+0’58”
4 サイモン・イェーツ(チーム バイクエクスチェンジ・ジェイコ、イギリス)+1’42”
5 マウリ・ファンセヴェナント(クイックステップ・アルファヴィニル、ベルギー)+1’47”
6 ウィルコ・ケルデルマン(ボーラ・ハンスグローエ、オランダ)+1’55”
7 ジョアン・アルメイダ(UAEチームエミレーツ、ポルトガル)+1’58”
8 ペリョ・ビルバオ(バーレーン・ヴィクトリアス、スペイン)+2’00”
9 リッチー・ポート(イネオス・グレナディアーズ、オーストラリア)+2’04”
10 ロマン・バルデ(チーム ディーエスエム、フランス)+2’06”

ポイント賞(マリアチクラミーノ)

アルノー・デマール(グルパマ・エフデジ、フランス)

山岳賞(マリアアッズーラ)

レナード・ケムナ(ボーラ・ハンスグローエ、ドイツ)

ヤングライダー賞(マリアビアンカ)

フアン・ロペス(トレック・セガフレード、スペイン)

チーム総合

ボーラ・ハンスグローエ

 

▼【保存版】ジロ・デ・イタリア2022スタートリスト&コースプレビューはこちら

ジロ・デ・イタリア2022

 

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PROFILE

福光俊介

福光俊介

サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。

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