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デマールがステージ2連勝、フランス人ジロ最多勝利記録を更新|ジロ・デ・イタリア

ジロ・デ・イタリア第6ステージが現地5月12日に行われ、スプリントによるステージ優勝争いをアルノー・デマール(グルパマ・エフデジ、フランス)が制した。前日も勝っており、ステージ2連勝。ジロ通算7勝目を挙げ、フランス人ライダーのジロ最多勝利記録を更新した。個人総合首位はフアン・ロペス(トレック・セガフレード、スペイン)がキープし、引き続きマリアローザを着用して走る。

超スローペースからのスプリント、激戦はデマールに軍配

ハンガリーで3日間、シチリア島で2日間走ったジロ一行は、この日からいよいよイタリア本土へ。パルミからスカーレアまでの192kmは、地図で見るとイタリア半島のつま先から足の甲までを行くイメージ。常時海沿いを進行する。平坦ステージにカテゴライズされ、序盤の4級山岳以外はほぼフラット。前日に続いて、スプリント勝負になることが予想された。

リアルスタートからしばし一団のまま進んだプロトン。フェイクでアタックしておどける選手も現れるほど、リラックスムードの序盤を過ごした。その後、ディエゴ・ローザ(エオーロ・コメタ、イタリア)が単独で飛び出すと、これを追う選手は現れず。ローザのひとり逃げのまま、レース全体が超スローペースになった。

各ポイントは、34.5kmに置かれた4級山岳頂上をローザが通過後、メイン集団では山岳賞のマリアアッズーラを着るレナード・ケムナ(ボーラ・ハンスグローエ、ドイツ)が前へ出て2位通過。2ポイントを加算している。40.6km地点には1回目の中間スプリントポイントが設けられ、もちろんローザが1位で通過。メイン集団からはドローンホッパー・アンドローニジョカトリ勢が3人で飛び出し、2~4位を確保。その後ビニヤム・ギルマイ(アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ、エリトリア)が5番手でポイント収集を行っている。

©︎ LaPresse

その後もゆっくりのまま100km以上を走行。フィニッシュまで50kmを切ってロット・スーダルが集団のペースを上げ始めると、4分前後で推移していたローザとのタイム差がようやく縮まっていった。

この間に2回目の中間スプリントポイントに到達。ローザの後、再びドローンホッパー・アンドローニジョカトリ勢が先行し、これをケムナが追走。個人総合2位につけるケムナは3位通過で1秒のボーナスタイムをつかんだ。

追走ムードが徐々に高まった集団は、残り28kmでローザを吸収しふりだしへ。それからは各チームがトレインを組んで、最終局面へ向けてのポジショニングを進めた。

©︎ LaPresse

大きなトラブルもなくレースは最終盤へ。長く続いた横並びの状態から、残り3kmでアンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオが先頭へ出ると、逆サイドからはグルパマ・エフデジもスピードアップ。さらにはイスラエル・プレミアテック、クイックステップ・アルファヴィニル、コフィディスも上がってきて混戦に。

©︎ LaPresse

そして残り1km。再び最前線へ顔を見せたのはグルパマ・エフデジ。これでデマール有利かとみられたが、クイックステップ・アルファヴィニルがミケル・モルコフ(デンマーク)の牽引でマーク・カヴェンディッシュ(イギリス)のスプリントポジションを確保。そのままフィニッシュへ向けて勝負が始まると、番手につけたカレブ・ユアン(ロット・スーダル、オーストラリア)が先頭へ。フィニッシュ前の緩やかな左カーブ外側から伸びてきたのはデマール。フィニッシュライン上でデマールとユアンが並んだが、写真判定の結果、デマールに軍配が上がった。

©︎ LaPresse

最後の局面で周囲を囲まれながらも、スプリントラインを修正して見事に勝ち切ったデマール。前日に続く2連勝で、ジロ通算では7勝目。ジャック・アンクティルとベルナール・イノーを超えて、フランス人選手のジロ最多勝利記録を更新。マリアチクラミーノ争いでも快調にトップを走る。

©︎ LaPresse

ほんのわずかに届かなかったユアンが2位、カヴェンディッシュが3位、ギルマイが4位で続いた。個人総合成績では上位陣の順位変動はなく、ロペスがマリアローザをキープしている。

2日間平坦ステージが続いたが、13日に行われる第7ステージはアペニン山脈を行く196km。上っては下り……の連続で、丘陵ステージにカテゴライズされながらも獲得標高は山岳ステージ並みの4510m。大きな山越えはないものの、10%を超える急勾配がいくつも待ち受けているほか、テクニカルなダウンヒルもあり、最後まで気が抜けない1日となる。

ステージ優勝、ポイント賞 アルノー・デマール コメント

©︎ LaPresse

「後方からのスプリントは得意ではないが、勝利に導いてくれたチームメートに感謝したい。モルコフとカヴェンディッシュが残り500mで前へ出てきて、私は少し対応が遅れてしまった。彼らがコース左側を閉めたので、ユアンと私は反対側を狙うしかなかった。

ヤコポ・グアルニエーリとラモン・シンケルダムのリードアウトには感謝しかない。今日のように2人がそろっているとチャンスが膨らむ。今大会の目標はポイント賞だが、グランツールは長い戦いなので、落ち着いてレースを進めていきたい」

個人総合時間賞、ヤングライダー賞 フアン・ロペス コメント

©︎ LaPresse

「ジロは日々展開が変わっていくので、明日はマリアローザのために全力を尽くしたい。今日の朝はアレハンドロ・バルベルデと話をしたり、子どもが生まれたホセホアキン・ロハスを祝福しにモビスター チームのバスへ行ったりもした。彼は帰宅せず、レースを続けると話していたよ」

ジロ・デ・イタリア2022 第6ステージ結果

ステージ結果

1 アルノー・デマール(グルパマ・エフデジ、フランス) 5’02’33”
2 カレブ・ユアン(ロット・スーダル、オーストラリア)ST
3 マーク・カヴェンディッシュ(クイックステップ・アルファヴィニル、イギリス)
4 ビニヤム・ギルマイ(アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ、エリトリア)
5 ジャコモ・ニッツォーロ(イスラエル・プレミアテック、イタリア)
6 フィル・バウハウス(バーレーン・ヴィクトリアス、ドイツ)
7 アンドレア・ヴェンドラーメ(アージェードゥーゼール・シトロエン チーム、イタリア)
8 シモーネ・コンソンニ(コフィディス、イタリア)
9 アルベルト・ダイネーゼ(チーム ディーエスエム、イタリア)
10 エドワード・トゥーンス(トレック・セガフレード、ベルギー)

個人総合時間賞(マリアローザ)

1 フアン・ロペス(トレック・セガフレード、スペイン) 23:23’36”
2 レナード・ケムナ(ボーラ・ハンスグローエ、ドイツ)+0’38”
3 レイン・タラマエ(アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ、エストニア)+0’58”
4 サイモン・イェーツ(チーム バイクエクスチェンジ・ジェイコ、イギリス)+1’42”
5 マウリ・ファンセヴェナント(クイックステップ・アルファヴィニル、ベルギー)+1’47”
6 ウィルコ・ケルデルマン(ボーラ・ハンスグローエ、オランダ)+1’55”
7 ジョアン・アルメイダ(UAEチームエミレーツ、ポルトガル)+1’58”
8 ペリョ・ビルバオ(バーレーン・ヴィクトリアス、スペイン)+2’00”
9 リッチー・ポート(イネオス・グレナディアーズ、オーストラリア)+2’04”
10 ロマン・バルデ(チーム ディーエスエム、フランス)+2’06”

ポイント賞(マリアチクラミーノ)

アルノー・デマール(グルパマ・エフデジ、フランス)

山岳賞(マリアアッズーラ)

レナード・ケムナ(ボーラ・ハンスグローエ、ドイツ)

ヤングライダー賞(マリアビアンカ)

フアン・ロペス(トレック・セガフレード、スペイン)

チーム総合

ボーラ・ハンスグローエ

 

▼【保存版】ジロ・デ・イタリア2022スタートリスト&コースプレビューはこちら

ジロ・デ・イタリア2022

 

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PROFILE

福光俊介

福光俊介

サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。

福光俊介の記事一覧

サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。

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