BRAND

  • FUNQ
  • ランドネ
  • PEAKS
  • フィールドライフ
  • SALT WORLD
  • EVEN
  • Bicycle Club
  • RUNNING style
  • FUNQ NALU
  • BLADES(ブレード)
  • flick!
  • じゆけんTV
  • buono
  • eBikeLife
  • HATSUDO
  • Kyoto in Tokyo

STORE

  • FUNQTEN ファンクテン

MEMBER

  • EVEN BOX
  • PEAKS BOX
  • Mt.ランドネ
  • Bicycle Club BOX

ヤン・ヒルトがグランツール初勝利の大金星、総合争いも白熱|ジロ・デ・イタリア

ジロ・デ・イタリアの第16ステージが行われ、ヤン・ヒルト(アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ、チェコ)が優勝を飾った。終盤の1級山岳、6人の逃げから先にアタックスする選手が出たものの、冷静に対応。マイペースを守った落ち着いた走りでグランツール初勝利を手にした。

総合トップのカラパスは4位でフィニッシュ。マリアローザをキープするも、総合2位のジャイ・ヒンドレー(ボーラ・ハンスグローエ、オーストラリア)とのタイム差はわずか3秒。マリアローザの行方は、まだまだ分からない。

1級山岳パッソ・デル・モルティローロを含む5つ星の16ステージ

休息日明けの第16ステージは、難度星5つの山岳コース。距離202km、1級山岳が3つ詰め込まれている。終盤は1級山岳、ヴァルヴィーコ・ディ・サンタ・クリスティーナ(13.5km、8%、13%)の山頂を越え、5km弱の下りとわずかな上りをこなしてフィニッシュ。ここまでにどれほどの選手が生き残っているだろうか。

マチューなど有力どころが入った逃げ

スタート後は、マチュー・ファンデルプール(アルペシン・フェニックス、オランダ)やトーマス・デヘント(ロット・スーダル、ベルギー)を含む6人の逃げが完成するも、後ろはそれを許さず。ワウト・プールス(バーレーン・ヴィクトリアス、オランダ)やアレハンドロ・バルベルデ(モビスター チーム、スペイン)、テイメン・アレンスマン(チーム ディーエスエム、オランダ)、山岳ジャージを着用するクーン・ボウマン(ユンボ・ヴィスマ、オランダ)、15ステージを制したジュリオ・チッコーネ(トレック・セガフレード、イタリア)などがジョインし、約20人の逃げになる。そのまま最初の1級山岳ゴレット・ディ・カディーノに突入。頂上はチッコーネ、ボウマンの順で通過した。

先頭集団から7人が先行。ヒルトも動く

下りになっても逃げとメインの構図は変わらず。2つ目の1級山岳パッソ・デル・モルティローロ(登坂距離12.6km、平均勾配7.6%、最大勾配16%)に向かう。メイン集団とのタイム差は3分前後。メイン集団はベン・スウィフト(イネオス・グレナディアーズ、イギリス)を中心にイネオスがコントロールしていた。

レースが動いたのは、2級山岳の上り途中。逃げ集団からプールス、ボウマン、バルベルデ、レナード・ケムナ(ボーラ・ハンスグローエ、ドイツ)、ロレンツォ・ロータ(アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ、イタリア)、テイメン・アレンスマン(オランダ)、クリス・ハミルトン(ともにチーム ディーエスエム、オーストラリア)、ダリオ・カタルド(トレック・セガフレード、イタリア)の7人が先行。その1分程後ろに残された逃げ、さらに後ろにイネオスやヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア)擁するアスタナ・カザクスタン チームがコントロールするメイン集団と続いていた。

パッソ・デル・モルティローロの頂上へ向かう途中、先頭から数人が脱落したかと思えば、ヒルトやヒュー・カーシー(EFエデュケーション・イージーポスト、イギリス)がジョインするなど、細かな動きが発生。入れ替わり立ち代わりを繰り返し、一行は先へ進んでいく。その中でアタックを仕掛けたのが、ボウマン。山岳ジャージ獲得に向けて山頂をトップ通過、この日もポイントを重ねた。一方、メイン集団からも遅れる選手が続出していたが、カラパスもニバリも後ろの集団にしっかり残る。ニバリに関しては得意の下りで先行するなど、存在感ある走りをしていた。

先頭によるステージ争いとメイン集団の総合争い

パッソ・デル・モルティローロの下りで先行したのはボウマン、ケムナ、カーシー、ヒルト、バルベルデ、プールス、アレンスマンの7人。3分ほど後ろに追走、さらに後ろにカラパスやニバリを含むメイン集団という構図。ステージ争いと総合争い、それぞれの狙いがクッキリ分かれるレース展開となっていた。

残り32kmでボウマンは脱落。先頭6人で30km地点のスプリントポイントを通過する。この頃になるとメイン集団もペースアップし、遅れた逃げを吸収。バーレーン・ヴィクトリアスもコントロールに加わり始めていた。逃げとメインのタイム差は約3分。ステージ優勝は6人から出ることが濃厚となった。

クライマックスの一級山岳に突入、ヒルトがステージ優勝

ステージ優勝を狙い、先頭6人中から一番に動いたのはケムナ。

21km地点で先行する。15km地点で後ろのタイム差は約1分に。ケムナは軽快なペダリングで山を上る。だが、そこに待ったをかけたのが、アレンスマンとヒルト。特にヒルトはタイムトライアルのような安定した走りで、徐々にケムナとのタイム差を縮めていく。8km地点でとうとうケムナをキャッチ。そのままケムナをかわし、頂上をトップで通過する。ここまでくれば勝ったも同然。5kmの下りとわずかな上りを落ち着いてこなし、フィニッシュラインを通過した。31歳のヒルトはグランツール初勝利。

キャリアハイともいえる結果を手に入れた。2位はアレンスマン。最初に勝負を仕掛けたケムナは7位でレースを終えた。

一方のメイン集団。すでに遅れた逃げ集団をキャッチし、総合争いをしているカラパスとヒンドレーが3位フィニッシュに与えられるマイナス4秒のボーナスタイム争いを繰り広げる。8.5kmでヒンドレーがスピードアップ。そこにカラパスもつき、最後は2人を含む4人のスプリント争いに。ヒンドレーが3位争いを制し、カラパスとのタイム差をわずか3秒にまで縮めた。

第17ステージは4つ星の山岳ステージ

明日の第17ステージも山岳ステージ。難易度は星4つだが、16ステージでの疲労がどれほど影響してくるか。エースのみならず、それを支えるアシスト陣の調子も勝負を左右しそうだ。

ステージ優勝 ヤン・ヒルト コメント

走っている途中にチェーンが落ちたり脚が痙攣したりトラブルもあったけれども、諦めなかった。最後の上りで他の選手を引き離して、単独で行くことができてよかったよ。これまで私の最大の目標は「ジロでステージ優勝をすること」と言ってきたが、それが達成できてうれしいよ!

総合1位 リチャル・カラパス コメント

大変なステージだったけれども、結果的には良かったと思う。できれば、3位争いに勝ってボーナスタイムを獲りたかったけれどね。ヒンドレーとのタイム差は縮まったけれども、アルメイダとのタイム差は広がったので、よかったよ。

ジロ・デ・イタリア2022 第16ステージ結果

ステージ結果

1 ヤン・ヒルト(アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ、チェコ)5:040’45”
2 テイメン・アレンスマン(チーム ディーエスエム、オランダ)+0’07”
3ジャイ・ヒンドレー(ボーラ・ハンスグローエ、オーストラリア)+1’24”
4 リチャル・カラパス(イネオス・グレナディアーズ、エクアドル)
5 アレハンドロ・バルベルデ(モビスター チーム、スペイン)
6 ミケル・ランダ(バーレーン・ヴィクトリアス、スペイン)
7 レナード・ケムナ(ボーラ・ハンスグローエ、ドイツ)+1’38”
8 ジョアン・アルメイダ(UAEチームエミレーツ、ポルトガル)
9 ヴィンチェンツォ・ニバリ(アスタナ・カザクスタン チーム、イタリア)+2’06”
10 ヒュー・カーシー(EFエデュケーション・イージーポスト、イギリス)+2’13”

個人総合時間賞(マリアローザ)

1 リチャル・カラパス(イネオス・グレナディアーズ、エクアドル) 68:49’06”
2 ジャイ・ヒンドレー(ボーラ・ハンスグローエ、オーストラリア)+0’03”
3 ジョアン・アルメイダ(UAEチームエミレーツ、ポルトガル)+0’44”
4 ミケル・ランダ(バーレーン・ヴィクトリアス、スペイン)+0’59”
5 ヴィンチェンツォ・ニバリ(アスタナ・カザクスタン チーム、イタリア)+3’40”
6 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ、イタリア)+3’48”
7 ペリョ・ビルバオ(バーレーン・ヴィクトリアス、スペイン)+3’51”
8 エマヌエル・ブッフマン(ボーラ・ハンスグローエ、ドイツ)+4’45”
9 ヤン・ヒルト(アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ、チェコ)+7’42”
10 アレハンドロ・バルベルデ(モビスター チーム、スペイン)+9’04”

ポイント賞(マリアチクラミーノ)

アルノー・デマール(グルパマ・エフデジ、フランス)

山岳賞(マリアアッズーラ)

クーン・ボウマン(ユンボ・ヴィスマ、オランダ)

ヤングライダー賞(マリアビアンカ)

ジョアン・アルメイダ(UAEチームエミレーツ、ポルトガル)

チーム総合

ボーラ・ハンスグローエ

▼【保存版】ジロ・デ・イタリア2022スタートリスト&コースプレビューはこちら

ジロ・デ・イタリア2022

SHARE

PROFILE

Bicycle Club編集部

Bicycle Club編集部

ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

Bicycle Club編集部の記事一覧

ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

Bicycle Club編集部の記事一覧

No more pages to load