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袖ヶ浦でQNリーグ第4戦 Qリーグは山田菜月が、Nリーグは工藤 健太がポイントリーダーに

7月23日(土)、千葉県袖ケ浦市・袖ケ浦フォレストレースウェイで「そでがうらサマーサイクルロードフェスタ」が開催された。この大会は夏の恒例レースとして人気が高く、今回は夏休み最初の週末ということもあり、レースと併せて多くのブース出展も行われた。今回の記事では女子リーグ「クイーン・リーグ(Q リーグ)」と、中学生リーグ「ニュー・エイジ・リーグ(N リーグ)」のレースレポートを、プレスリリースよりお届けする。

幅広いカテゴリが魅力のそでがうらサマーサイクルロードフェスタ

夏の強い日差しのなか、スタートを待つ中学生レース出場選手たち

袖ケ浦フォレストレースウェイは、1周2.4kmのサーキットコース。普段は車のサーキットとして開放している一方で、自転車レースのコースとしてもおなじみ。特に1周があまり⻑くないので、大人から子どもまで幅広いクラスに対応できるのが魅力だ。さらに安全対策とレース攻略として吉井功治氏が特別講師を勤め、レースの合間におこなわれるコース試走中に随時クリニックを実施する形でレース直前の対策を学べる体制となっていた。

ブース出展のなかには、Q・N リーグ協賛社もいくつか展開。Bioracer は、東京五輪ロードレースでも話題を呼んだ新素材ジャージ「グラフェン」などが実際に触れられたり、試着ウエアを着られたりしてカスタムオーダーに対応していた。株式会社 隼のアスリチューン・ブースでは、製品開発者でもある三上慶将氏から直接、アドバイスを受けられてレース前後やレース中の補給に利用されていた

中学生レースは野嵜然新が優勝、バトルマリンジャージは工藤健太へ

朝から快晴で非常に気温が高いなか、120分エンデューロからレースがスタート。その後カテゴリー別レースが開始し、昼前の10時35分に中学生Nリーグ男子Nが対象となる中学生レースがスタート。今回は33人のエントリーとなった。スタートラインの中央には、前回のリーグシリーズ第3戦でNリーグポイントリーダーとなった宮嵜博己(チームBMレーシング)がポイントリーダーの証「バトルマリンジャージ」を着て陣取る。じつは朝から筆者は会場にいたのだが、コース試走の前からうれしそうに宮嵜選手がバトルマリンジャージを着ている姿が微笑ましく、リーグ側としては誇らしくありがたい。

そんな宮嵜選手を先頭に12km=5周のレースはスタート。最初の周回までは大きな集団が1つとなっていたが、周回を重ねていくうちに集団の人数が少しずつ絞られていく。朝から猛烈な暑さによる消耗の激しさ、加えて風がゴール方向に向かって追い風となっていたこともあり、ゴールスプリントのようにギリギリに持ち込むより、少し早めに思い切って飛び出す選手が出るのでは?と予想していた。

そして残り1周に入るときには17人にまで集団は人数を減らし、ゴール前の⻑いホームストレートを早めに抜け出した野嵜然新(RACING TORQUE)が頭1つ抜け出して先着し優勝を決めた。その後ろでの集団ゴールスプリントで頭を取り2位となった工藤 健太(ブラウ・ブリッツェン U15)が、リーグ登録選手の中ではトップとなり大量ポイントを獲得。宮嵜選手からバトルマリンジャージを奪い初のポイントリーダーに輝いた。なおリーグ登録選手は全員、ゴールまでメイン集団に残り素晴らしい走りを魅せた。

ポイントリーダー授与式では少し照れながらもうれしそうにバトルマリンジャージに袖を通した工藤選手。「リーグのポイントリーダーになれたのはうれしいけどレースでの2位は悔しい。もっと思い切って行きたかった。この後のレースでも勝ってリーダーを守りたいので、もっと練習します!」と力強いコメントをくれた。

さらに授与式には前ポイントリーダー宮嵜選手も来てくれたので、マイクを振ると「リーダー奪われて悔しいです! また奪います!」とコメント、今後のNリーグポイントリーダーを巡る良きライバル対決がますます楽しみになってきた。

レディースレース優勝は渡部春雅、アメジストジャージは山田菜月が獲得

午後からは高校生以上女子対象のQリーグと中学生Nリーグの女子NW対象のレディースレースがスタート。こちらは16人がエントリー。スタートにはQリーグのポイントリーダー岡本彩那(ブラウ・ブリッツェン U15)が前シリーズ戦で初めて獲得したポイントリーダーの証「アメジストジャージ」を着用しスタンバイ。昨年までは中学生選手としてNリーグポイントリーダーとして活躍したが、今年からは高校生選手としてのさらなる活躍も楽しみだ。

レース前、招集で写真撮影に応じるアメジストジャージ姿のQリーグ岡本(右)とNリーグ篠塚(左)。リーグの垣根を越えた活躍にも期待!

そんな岡本選手を先頭にして、9.6 km=4 周のレースがスタート。最初の周回から数名が集団から遅れ9 人に。さらにレース半分を過ぎたところで渡部春雅(明治大学)が1人で飛び出す展開に。彼女は現役大学生選手としてロードやMTBで活躍、シクロクロスでは2021年・全日本選手権女子エリートチャンピオンでもある。朝の120分レースも走り、その時にはチームマトリックス監督の安原氏が引くペースに喰らいつける段違いの走力。これには申し訳ないが誰も付いていけない。ゴールでは追いかける後続集団に23秒という大差をつけて優勝を果たした。

優勝を決めた渡部選手を追いかける集団は6人でのゴールスプリントとなり、先着で2位となったのはNリーグの篠塚萠依(AVENTURA)。リーグには遅れての登録となったため初のポイント獲得がうれしい28ポイントの大量獲得となった。さらに、Qリーグでは前回のシリーズ戦「わたらせクリテリウム」でも善戦していた山田菜月(Team 一匹狼)が5位となり、Qリーグではトップ。チームメイトの根本香織が7位、前リーダーの岡本が8位となったためポイントを分け合う形となり、合計で48ポイントに山田と根本、僅差43ポイントで岡本が続く結果となった。そして、リーグのランキングルール「同点の場合は最終戦を除き最新レース上位を優位」のため、今シリーズ戦の順位が上となった山田選手が初のQリーグポイントリーダーに決定した。

Qリーグポイントリーダー授与式では、笑顔で愛車とともに登場した山田選手。初めて袖を通すアメジストジャージに緊張しながらも、仲間からの祝福に応えて、「リーダージャージを着るのは初めてでうれしい。もっと起伏のあるコースのほうが得意なので、8 月のツール・ド・はなわで頑張りたいと思います!」と今後のリーグ戦に意欲を見せた。

現在のポイントリーダー

写真左よりQリーグ山田、Nリーグ工藤、NW大矢の各・現ポイントリーダー

なお、Nリーグの中学生女子 NW ポイントリーダーは、前回に続き大矢 彩雲(ブラウブリッツェン U15)が合計76 ポイントとなり防衛した。今後もポイントリーダージャージのチカラを発揮しながらレースでの活躍に期待している。

須藤むつみ(スドウムツミ)プロフィール

ミュージシャンを目指すなかで自転車と出会い、のちに実業団チーム所属選手となりレース活動を本格化。1997年1月、オランダで開催されたシクロクロス女子ワールドカップ「CYCLO-CROSS HEERLEN」に参戦、完走。1999年、第6回全日本シクロクロス選手権大会・優勝。2003年に現役を引退後、NPO法人および女子レースチームを設立。その後、2014年から自身のチーム所属として選手活動に復帰。
現在は女子エリート選手として、国内外のシクロクロスレース活動をおこないながら、「MC牛」としてもレースMCや大会運営活動を通して、シクロクロスを中心とした自転車レース普及を実施。2020年からは女子とジュニアのための自転車リーグ「Qリーグ・Nリーグ」を発足した。

PHOTO:Takashi Saito

Qリーグ・Nリーグ公式サイト
http://www.jbrain.or.jp/q-n-league

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Bicycle Club編集部

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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