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2023年シーズン UCIワールドツアー・プロチーム決定 昇降格のゆくえは!?|ロードレースジャーナル

vol.47 アルペシンとアルケアがワールドチームに。
B&B崩壊で所属選手と加入予定だったカヴェンディッシュがピンチ

国内外のロードレース情報を専門的にお届けする連載「ロードレースジャーナル」。2022年シーズンは劇的ドラマが多数あった一方で、オフシーズンの話題がいささか停滞気味の印象だ。シーズン中から動向が注目されたUCIワールドチームとプロチームの昇降格がなかなか確定せず、12月に入ってようやく発表に。時期を同じくしてツール・ド・フランス常連チームの体制崩壊も明るみに。落ち着かない状況が続いたロードレース界のオフをここで整理していくことにする。

ワールドチーム・プロチームの顔触れ

UCI(国際自転車競技連合)は12月12日、ロードレースにおける最高峰チーム群(第1カテゴリー)である「UCIワールドチーム」を18チームに付与すると発表。今季を含む過去3シーズンの獲得UCIポイントの合計により、アルペシン・ドゥクーニンクとアルケア・サムシックがワールドチームに昇格。下位に沈んでいたイスラエル・プレミアテックとロット・スーダル(2023年よりロット・ディステニー)が第2カテゴリー「UCIプロチーム」に降格することが決まった。

ヤスパー・フィリプセン擁するアルペシン・ドゥクーニンクがワールドチーム入り ©️ A.S.O./Charly Lopez

昇格組のうち、アルペシン・ドゥクーニンクはスーパーエースのマチュー・ファンデルプール(オランダ)やヤスパー・フィリプセン(ベルギー)らを擁し、ビッグレースを席巻。ここまでの3シーズンにおけるUCIポイントランキングでは堂々8位となり、文句なしのトップカテゴリー入り。アルケア・サムシックは、総合エースのナイロ・キンタナ(コロンビア、すでに退団)のツール2022個人総合6位が抹消されるトラブルがあったものの、他選手の奮起もありトップカテゴリー圏内ギリギリの同ランキング18位で踏みとどまった。

ナイロ・キンタナの離脱で揺らいだアルケア・サムシックだったがギリギリで踏みとどまってワールドチームに昇格(写真はマティス・ルーヴェル) ©️ GettyImages

惜しくも19位となり降格のロット・スーダルは、絶対的スプリンターのカレブ・ユアン(オーストラリア)や新星のアルノー・デリー(ベルギー)が勝ち星を量産したが、その多くがUCIポイント付与が少ない1クラスのレースにとどまり、付与ポイントが大きいUCIワールドツアーでは上位チームほどのインパクトを残せなかった。20位のイスラエル・プレミアテックも、タレントぞろいながらポイント加算がうまくいかず。今季終了後には「昇降格のシステムに問題がある」として、UCIを相手に係争する意思を見せていたが、状勢は変わらず降格することが決まった。

2023年からロット・ディステニーとして走るチームはプロチームへと降格する Photo: Maxime Van der Wielen

このほか、ウノエックス・プロサイクリングチームもUCIワールドチームへの申請を行っていたが、同ランキングでは22位に終わっており、トップカテゴリー入りは認められず。

第2カテゴリー「UCIプロチーム」も18チーム。降格の2チームに加えて新たに、ファビアン・カンチェラーラ氏がメンターに名を連ねるチューダー・プロサイクリングチーム、ニュージーランドからボルトンエクイティ・ブラックスポーク、若手育成チームから年々強化をしてきたチーム コラテック、今季で現役を退くヴィンチェンツォ・ニバリがアドバイザーに就任したQ36.5プロサイクリングチームが仲間入り。Q36.5プロサイクリングチームは、昨年で事実上の解散状態となったチーム クベカ・ネクストハッシュと同じ運営会社がベースにあり、引き続きダグラス・ライダー氏がチームを率いる。ただし、アフリカでの自転車振興を主とする団体・クベカへの参画は行っていないとみられる。

これらと同時に発表された女子ワールドチームは、14チームで構成される。

2023年UCIワールドチーム(18チーム)

アージェードゥーゼール・シトロエン チーム
アルペシン・ドゥクーニンク(昇格)
アスタナ・カザクスタン チーム
バーレーン・ヴィクトリアス
ボーラ・ハンスグローエ
コフィディス
EFエデュケーション・イージーポスト
グリーンエッジサイクリング(2022年チーム名:バイクエクスチェンジ・ジェイコ)
グルパマ・エフデジ
イネオス・グレナディアーズ
ユンボ・ヴィスマ
モビスター チーム
スーダル・クイックステップ(2022年チーム名:クイックステップ・アルファヴィニル)
チーム アルケア・サムシック(昇格)
チーム ディーエスエム(2023年シーズン終了後に再審査)
トレック・セガフレード
UAEチームエミレーツ

2023年UCIプロチーム(18チーム)

イスラエル・プレミアテック(降格)
ロット・ディステニー(降格)
ウノエックス・プロサイクリングチーム(現状維持)
ビンゴールWB(2022年チーム名:ビンゴール・パウェルスソースWB)
ボルトンエクイティ・ブラックスポーク(新規)
ブルゴス・BH
カハルラル・セグロスRGA
エオーロ・コメタ
エキポ・ケルンファルマ
エウスカルテル・エウスカディ
グリーンプロジェクト・バルディアーニCSF・ファイザネ(2022年チーム名:バルディアーニCSF・ファイザネ)
ヒューマンパワードヘルス
Q36.5プロサイクリングチーム(新規)
チーム コラテック(新規)
チーム フランダース・バロワーズ(2022年チーム名:スポートフラーンデレン・バロワーズ)
チーム ノボノルディスク
トタルエナジーズ
チューダー・プロサイクリングチーム(新規)

UCI女子ワールドチーム(14チーム)

キャニオン・スラムレーシング
EFエデュケーション・TIBCO-SVB
FDJスエズ(2022年チーム名:FDJスエズ・フチュロスコープ)
グリーンエッジサイクリング(2022年チーム名:バイクエクスチェンジ・ジェイコ)
ヒューマンパワードヘルス
リヴレーシング・テックファインド(2022年チーム名:リヴレーシング・エクストラ)
モビスター チーム ウィメン
チーム ディーエスエム
ユンボ・ヴィスマ
チーム SDワークス
トレック・セガフレード
UAEチームADQ
ウノエックス・プロサイクリングチーム
フェニックス・ドゥクーニンク(新規)

※チーム名はUCIの発表に基づく

ツール常連のB&BホテルズKTMがチーム継続断念。カヴェンディッシュの動向は?

来季の第1・第2カテゴリーのチームが固まったわけだが、当初は11月中に決めることを予定していた。それが約1カ月遅れる形に。その大きな理由の1つと考えられるのが、B&BホテルズKTMのチーム事情である。前記した来季の登録チームから名が外れているが、つまりは申請が受理されなかった、ということである。

B&BホテルズKTMは2022年シーズンで活動が終了する ©️ Saudi Tour/Pauline Ballet

同チームは当初、大規模スポンサー獲得が決定的であるといわれていた。とりわけ、2024年五輪を控えているパリ市がチームを支えると見られていたが、10月に入って情勢が一変。チームとの交渉担当者と最終決裁者との意見相違があったとされ、結果としてパリ市はバックアップしないことを決定。これを受けて、フランスの大型スーパーマーケットチェーンのカルフール社や、インターネット小売の世界最大手・アマゾンのフランス法人が手を差し伸べるとの見方があったものの、結局スポンサー契約は結ばれなかった。

同チームは「パリサイクルシティ」名義でUCIへプロチームライセンスの申請を行い、違約金を支払うことを条件にUCIの最終決定・発表を遅らせてきたが、12月上旬にチーム継続を断念。かつて選手として活躍した現GMのジェローム・ピノー氏が、所属する選手たちに移籍先探しの許可と来季チーム継続の断念を通達した。

これによって、チームだけでなく所属選手たちも大混乱。12月ともなれば大多数のチームが来季の陣容を固めており、静観を余儀なくされていた来季所属選手ならびに加入予定選手たちは移籍先探しが難航するのは必至である。

チームの活動終了を受けて、ピエール・ロランは引退を発表 ©️ A.S.O./Aurélien Vialatte

本記執筆時点で、今季所属の24人中、マウンテンバイク兼任のヴィクトル・コレツキー(フランス)がボーラ・ハンスグローエへ、若手スプリンターのルカ・モッツァート(イタリア)がアルケア・サムシックへそれぞれ“個人昇格”を果たしたほか、彼ら含め4選手が移籍を決めたが、かたやピエール・ロラン(フランス)ら5人が引退を決意。アマチュアチームでの活動にシフトすることを決めた選手も存在する。

移籍加入予定だった選手たちも大急ぎでの軌道修正を強いられているが、一流リードアウトマンのラモン・シンケルダム(現グルパマ・エフデジ、オランダ)がアルペシン・ドゥクーニンクへの合流が決まった程度にとどまっている。

この事態で大きな注目を集めているのが、マーク・カヴェンディッシュ(現クイックステップ・アルファヴィニル、イギリス)の動向だ。すでに現チームからの退団が発表され、B&BホテルズKTMへの加入発表を待つだけだったが、次の行く先が白紙に。本人は「あと2シーズンは走りたい」としており、その受け入れ先を大急ぎで探している状況だ。

カヴェンディッシュの移籍先として数チームが噂に上ったが、そのいずれもが陣容を確定させているとして受け入れを否定。ここへきて、アスタナ・カザクスタンチームがオファーしたことを欧州のサイクルメディアが報じ、同チームのアレクサンドル・ヴィノクロフGMもそれを認めた。

アスタナ・カザクスタンチーム入りが急浮上しているマーク・カヴェンディッシュ。動向は果たして… © Soudal Quick-Step / Getty Images

アスタナ・カザクスタンチームは現在、スペイン国内で来季に向けたトレーニングキャンプ中。カヴェンディッシュと、同じくB&BホテルズKTMへ移る予定だったケース・ボル(現・チーム ディーエスエム、オランダ)が同国内でトレーニングしていることが分かっており、両者が今後アスタナ・カザクスタンチームと進展があるのかに世界中の目が注がれている。

福光俊介

サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。

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