しもふさクリテリウムで岡田愛裕來と落合 隼が優勝|QNリーグ
Bicycle Club編集部
- 2023年09月07日
9月3日(日)、千葉県成田市・下総運動公園で「しもふさクリテリウム MATRIX ヒヤリハンター杯 9月」が開催された。QNリーグの対象となる今回のレースでは、レディースクラスで岡田愛裕來が、中学生クラスでは落合 隼がそれぞれ優勝。ポイントリーダーはQリーグが根本香織、Nリーグが落合、NWリーグが岡田という結果に。以下、プレスリリースよりレースレポートをお届けする。
豊富なカテゴリーで人気のしもふさクリテ
今大会はサイクルロードレース協会東日本(MATRIX)主催で下総運動公園内にある1周回・約1.5kmの常設サイクリングコースで開催。トップクラスはもちろん、ジュニアやキッズ、女子にも人気が高く“しもふさクリテ”の通称で親しまれているレースだ。今回もリーグ対象レースはQリーグとNリーグ中学生女子NWはレディースクラス、Nリーグ中学生男子Nは中学生クラスを走り、順位に基づくポイントを獲得しランキングを競う。
『福島復興サイクルロードレース』のうち、先月の8月に開催が予定されていた19日・QNリーグシリーズ第6戦「ツール・ド・かわうち(かわうちヴィンヤード山岳タイムトライアル)」、そして20日・同シリーズ第7戦「小野こまちロードレース」の連戦が延期となったため、久しぶりのリーグシリーズ戦開催となった今レース。当日は事前の天気予報を覆して、朝から素晴らしい晴天。残暑が厳しい蒸し暑いコンディションとなったが、風はあまり強くなくて選手たちは思い切った走りを各クラスで展開した。
レディースクラスは岡田愛裕來が優勝
朝7時からのサイクルクリニックを挟みながら、8時過ぎスタートの120分エンデューロ、そしてキッズ選手達が活躍する年齢別レースが終了し、昼12時過ぎからスタートとなったのが「レディースクラス」のレース。WALKRIDEロードシリーズとマトリックス主催チャレンジリーグ東日本地域大会を対象とした小学生ランキング制度の対象となる「小学生チャンピオン」と1分の時差スタートとなった。
コース5周のレディースクラスは10名のエントリー。最初の1周目を終えてすぐのコントロールライン通過時点で、早くも先頭集団が7名に絞られる。コントロールラインがあるホーム側では篠塚萠依(AVENTURA)が集団の先頭を走っていたが、Nリーグ中学生女子NWの現ポイントリーダーである岡田愛裕來(ブラウ・ブリッツエンU15)のゴール後コメントによると「周回を重ねて4名の集団になってから、追い風基調のホームでは篠塚選手が先頭を引き、コース裏側にあたるサッカーゴールの近くは向かい風だったので、根本さんが引いてくれて助かりました」と教えてくれた。確かに、残り2周回となった時点で岡田と篠塚、そしてQリーグ現ポイントリーダーの根本香織(Team 一匹狼)、昨シーズンNリーグ中学生NW年間総合ポイントリーダー⻄山千智(High Ambition女子サイクリングアカデミー)の4名に絞られてからは集団のスピードが上がり、岡田の走りを根本がフォローしていたようだ。
そんな根本は「お母さんの気持ちで下りまでは前を引いて(笑)、ゴール手前の上りからは岡田選手を前方にするローテーションで走りました」とリーグ登録選手同士で集団内をローテしてくれたようだ。この状態で残り1周回は4名のまま、そしてゴールスプリントとなり、「先頭選手の後ろに控えて、冷静に動きを見られた」という岡田が先着。5月の同レースで優勝した篠塚を抑え優勝を手にし、笑顔でガッツポーズを見せた。
さらに、⻄山が粘って3位となり表彰台を獲得。以前のスタミナ不足や集団での固い動きが練習とレース参戦を重ねて改善したようで、今回の結果につなげることができた。一方、4位でレースを終えた根本は「次回の9/16 わたらせクリテリウムは得意の平坦コースで、岡田選手を追い越して勝ちたい!」と先輩ライダーとしての意欲を見せた。
ジュニア強化レースも実施
レディースレースの後には、今年から実施されている「ジュニア強化レース」となる。このレースは大会参加者で中・高校生の男女は無料で参戦できる、文字通り“強化育成”を目的としたレースで、Nリーグの中学生男女も参戦した。その中には昨シーズンのNリーグを盛り上げ、今年から高校生となったNリーグ卒業組も活躍。そのため着順による表彰の代わりに、チームMATRIX POWERTAGの安原昌弘監督が選出する「敢闘賞」の対象にNリーグ登録選手やNリーグ卒業選手たちも多く選ばれ、安原監督との「自撮り記念撮影」に笑顔で加わっていた。安原監督は「今後の自転車レースの発展には、ジュニア強化育成の機会作りが大事。チームMATRIX POWERTAGの活躍もジュニア選手たちの目標になるから、ワシも選手たちに活を入れていくで!」と授与式後にコメントを寄せた。
中学生クラスではポイントリーダー落合 隼が優勝
そして最終ブロックとなる午後3時近くに、Nリーグ中学生男子Nの対象レースとなる「中学生クラス」がスタート。33名がエントリーするコース6周回のレースは序盤に大きな集団を形成していたが、2周回目で昨シーズンのNリーグ年間総合ポイントリーダー稲葉恵人(Team BFYRacing)がアタック。
次の3周回目でも再度アタックをするも、現ポイントリーダー落合 隼が素早くチェックし再び1つの大きな集団に戻る。その後も今レースからNリーグに加わった大藤優作(Team 一匹狼)もアタックするが全てを落合が落ち着いてチェック。そのたびに集団のスピードが上がり、最終周回に入る直前のコントロールライン通過時点で当初25名近くいた集団は15名に絞られた。
残り1周回に入った直後に落合が満を持して渾身のアタック!「1人逃げをしたかったので、早めに仕掛けた」とポイントリーダー授与式でコメントしたように、力強い走りで後続を突き放し、ラストの周回ラップタイムは2分を切る1分58秒で逃げ切り単独でゴール。今回もレース優勝でリーグ最高ポイントを積み上げリーダー防衛に成功した。この後のシリーズ戦に向けては「全戦で勝ちたいと思います!」と宣言。このレースゴールで天に向かって大きく拳を突き上げた。力強い走りであった。Nリーグシリーズ後半戦もぜひご注目いただきたい。
さらに、この中学生クラスでは表彰台をNリーグ登録選手が独占した。まず2位となった成瀬謙太(FECT)は中学2年生。「集団の人数が減っていくのは、ある意味チャンスにつながるので、最後の上りに向かうコーナーをイン側から差しました。惜しくも2位でしたが、完全燃焼できてうれしかったです」と満足気にコメントしてくれた。そして3位に入った中学1年生の渡邉公太(ブラウ・ブリッツエンU15)は「最終局面では体力が足りなかったんですが、何とか最後にゴールスプリントができて良かったです」と安堵の笑顔。
次戦「わたらせクリテリウム第2戦」に向けての抱負を聞くと、前回のわたらせクリテで惜しくも落車してしまった成瀬は、Nリーグ絶対王者となりつつある現ポイントリーダー落合と同じクラス出走になることも意識して「今度こそ落車しないで1位を目指して頑張りたい」とコメント。中学1年生のため、次戦は成瀬と違うクラスでの出走となる渡邉は「前回のわたらせクリテ該当クラスレースで優勝をしていますが、もっと体力を上げて後続を大きく離して優勝したい」と意気込みを語った。
次のリーグシリーズ戦は9月16日(土)、栃木県栃木市・藤岡渡良瀬運動公園内わたらせサイクルパークで開催の「わたらせクリテリウム第2戦」となる。予想以上に残暑が続いており、またNリーグ登録選手たちのなかには中学3年生となって、高校受験の準備が本格的となるライダーもいる。しかし自転車レースに向けた情熱や練習、レース参戦の日々は、受験でも大いに役立つはずだ。引き続き体調に気をつけながら、リーグ登録選手たちには引き続きポイントリーダーを目指して頑張ってほしい。
今大会のポイントリーダー授与式では、Bioracerさまより「アメジストジャージ」「バトルマリンジャージ」各リーダージャージのご提供をいただきました。また、Qリーグは株式会社隼さまより「アスリチューンQリーグポイントリーダー賞」、Nリーグ中学生男子Nは武田レッグウェアー株式会社さまより「RxLNリーグ中学生男子ポイントリーダー賞」、Nリーグ中学生女子NWはアイリス株式会社さまより「EXLUBNリーグ中学生女子NWポイントリーダー賞」を、それぞれご提供いただき授与されました。改めて厚く御礼申し上げます。
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