日大が1kmTTでワン・ツー!500mTTは沢登が自己ベストで制す|インカレトラック初日
Bicycle Club編集部
- 2024年08月24日
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8月23日から25日にかけて、インカレ・トラックレースが千葉県千葉市のTIPSTAR DOME CHIBA(千葉JPFドーム)にて開催。初日はタイム系種目の予選を中心に、女子500mTTと男子1kmTTについては決勝が行われ、それぞれ沢登香里(順天堂大学)と吉川敬介(日本大学)が優勝を飾った。
2024年度のインカレ開催日程について
8月23日から25日にかけて、文部科学大臣杯第79回全日本大学対抗選手権自転車競技大会(以下、インカレ)のトラックレースが、千葉県千葉市のTIPSTAR DOME CHIBA(千葉JPFドーム)にて開催されている。
2024年度のインカレは、昨年同様にトラックレースとロードレースが分離された日程で行われ、以下の日程で実施される。
- トラックレース
8月23日-25日:千葉県千葉市 TIPSTAR DOME CHIBA(千葉JPFドーム) - ロードレース
9月1日:長野県大町市美麻地区公道周回コース
大会初日となる8月23日は、タイム系種目の予選を中心に行われ、女子500mTTと男子1kmTTの決勝が実施された。
女子500mTTは沢登香里(順天堂大学)が自己ベストのタイムで制す
今大会最初の決勝種目となった女子500mタイムトライアル。先日開催されたパリオリンピックではチームパーシュートおよびマディソンに出場した垣田真穂(早稲田大学)が4組目で出走すると、37秒134のタイムで暫定トップのタイムを出す。
続けて、7月に同会場で開催された全日本学生選手権トラック自転車競技大会で同種目2位に入っている沢登香里(順天堂大学)が5組目で出走し、36秒557の自己ベストのタイムを出して暫定トップタイムを更新。
最終出走となる6組目では7月に同会場で開催された全日本学生選手権トラック自転車競技大会で同種目優勝を果たしている中西美央(鹿屋体育大学)や実績のある大野風貴芽(日本体育大学)が出走するも、トップタイムを更新することはできず、沢登がインカレで初優勝を飾ることとなった。
沢登は「自己ベストを0.4秒更新することができたのはうれしかったですが、目標は36秒5を切ることだったので、そこまでは出せなかったのが。」と、自己ベストは更新しつつも目標タイムに届かなった点を少し悔やむような言葉を口にする。
「(最終組に実績のある選手がまだいたが)他の選手のことは考えず、自分のベストな走りができればと考えていました。」と沢登はあくまで自分の走りに集中していたと語り、「大学生になってから自転車競技を始め、トラックレースでのインカレ出場は2年生からの3回目。優勝を目指して練習してきたので、優勝できて良かったです。」と喜びの言葉を口にする。
明日はチームスプリントが、そして今日の予選を勝ち上がったことで明後日にはスプリント1/2決勝に出場予定の沢登。「明日以降も全力で走り切りたいと思います。」と明日以降の意気込みを語ってくれた。
男子1kmTTは日本大学がワン・ツーを決め、大会初日に好発進を決める
女子500mTTに続いて開催された男子1kmTT。3組目で出走した山里一心(早稲田大学)が1分5秒135のタイムで暫定トップに立つと、5組目で出走した片岡遼真(明治大学)が1分4秒800のタイムでトップタイムを更新、中距離種目で実績を残している選手たちが好タイムを記録する。
その後、7月に同会場で開催された全日本学生選手権トラック自転車競技大会では男子ケイリンで優勝している田村一暉(京都産業大学)が1分4秒747でトップタイムを更新すると、続く組で横溝貫太(法政大学)が1分4秒415、さらに昨年のインターハイで同種目優勝している山下翔太郎(日本大学)が1分3秒499でトップタイムを更新する。
そんな中、最終組出走となった吉川敬介(日本大学)が山下のタイムを上回り、今大会唯一となる2秒台となる1分2秒144で優勝を飾った。日本大学は吉川、山下とワン・ツーを決め、大学対抗でも優位な立場で大会2日目を迎えることとなった。
優勝した吉川は「タイム自体は想定内。午前中にチームパーシュートを走っているので疲労はありましたが、そんな中では自分の走りができたかなと思います。」と、自身のタイムを振り返る。
「明日はチームスプリント、明後日はスプリントの対戦(1/4決勝から)とメンバーに選ばれればチームパシュートを走る予定ですが、ベストな走りで大学対抗に少しでも貢献できるよう頑張ります。」と明日以降の抱負を語ってくれた吉川。大学対抗において幸先の良いスタートを切れた点についても伺うと、「(吉川が)大学に入学してから日大は大学対抗を3連覇しているので、4年生の今年もしっかりと4連覇目指したいと思います。」と語ってくれた。
その他各種予選レースの模様
大会初日は男子チームパーシュート、男女およびタンデムのスプリント、男女インディヴィデュアルパーシュートの予選も開催。
大会最初の種目となった男子チームパーシュート予選では中央大学が4分7秒491の好タイムでトップタイムとなり、予選2番手となる4分9秒194のタイムを出した鹿屋体育大学との1-2位決定戦へ進出。同3位となる4分10秒291のタイムを出した早稲田大学と、同4位となる4分11秒063のタイムを出した日本大学が3-4位決定戦への進出を決めた。
女子スプリント予選では、7月に同会場で開催された全日本学生選手権トラック自転車競技大会において同種目優勝を果たしている中西美央(鹿屋体育大学)が唯一11秒台となる11秒608のタイムで1位通過を決め、女子500mTTで優勝を果たした沢登香里(順天堂大学)、大野風貴芽(日本体育大学)、松下彩也香(八戸学院大学)も明後日行われる1/2決勝へと駒を進めた。
男子スプリントでは、代替大会としての開催となった2020年以来4年ぶりに9秒台のタイムが出る結果となり、男子1kmTTで優勝した吉川敬介(日本大学)が9秒981のタイムで1位通過を決め、7月に同会場で開催された全日本学生選手権トラック自転車競技大会において吉川を破って同種目優勝を果たしている井出晃太郎(中央大学)が2位で、伊藤京介(日本大学)や宮崎太志(明治大学)、中島康征(法政大学)、熊谷海飛(中央大学)、中野大詞(早稲田大学)、福永隼人(鹿屋体育大学)が明後日行われる1/4決勝へと駒を進めた。
タンデムスプリントでは、日本大学(井上凌玖/町田颯)が周長が250mの競技場における大会新記録となる12秒708のタイムで1位通過を決め、7月に同会場で開催された全日本学生選手権トラック自転車競技大会において同種目優勝を果たしている明治大学(吉田唯斗/本田音輝)が2位で、日本体育大学(清水敦希/小川純平)、鹿屋体育大学(香西高良/谷口慶志郎)、法政大学(鈴木来音/井上功志)、中央大学(植松史弥/金子颯)、同志社大学(前田大騎/和氣丈一朗)、慶應義塾大学(平井健三/寺田伊織)が明後日行われる1/4決勝へと駒を進めた。
女子3kmインディヴィデュアルパーシュート予選では、先日開催されたパリオリンピックではチームパーシュートに出場した池田瑞紀(早稲田大学)が1組目で出走して大会記録となる3分37秒568でトップタイムとなり、こちらも大会記録で予選2番手となる3分42秒398のタイムを出した水谷彩奈(日本体育大学)との明日行われる1-2決定戦へ進出。同3位となる3分48秒646のタイムを出した石田唯(早稲田大学)と、同4位となる3分49秒142のタイムを出した岩元美佳(鹿屋体育大学)が明日行われる3-4位決定戦へ進出を決めた。
男子4kmインディヴィデュアルパーシュート予選では、7月に同会場で開催された全日本学生選手権トラック自転車競技大会において同種目2位となった大仲凜功(早稲田大学)が4分23秒680でトップタイムとなり、予選2番手となる4分24秒172のタイムを出し、また同大会・同種目において優勝を果たしている伊藤恭(中央大学)との明日行われる1-2位決定戦へ進出。同3位となる4分32秒625のタイムを出した矢萩悠也(京都産業大学)と、同4位となる4分34秒265のタイムを出した塩出皓成(順天堂大学)が明日行われる3-4位決定戦へ進出を決めた。
リザルト
女子500mTT
- 1位:沢登香里(順天堂大学) 36秒557
- 2位:中西美央(鹿屋体育大学) 36秒764
- 3位:垣田真穂(早稲田大学) 37秒134
- 4位:大野風貴芽(日本体育大学) 37秒441
- 5位:松下彩也香(八戸学院大学) 38秒202
- 6位:年見穂風(鹿屋体育大学) 38秒274
男子1kmTT
- 1位:吉川敬介(日本大学) 1分2秒144
- 2位:山下翔太郎(日本大学) 1分3秒499
- 3位:横溝貫太(法政大学) 1分4秒415
- 4位:福地 晶(法政大学) 1分4秒578
- 5位:田村一暉(京都産業大学) 1分4秒747
- 6位:片岡遼真(明治大学) 1分4秒800
- 7位:植松史弥(中央大学) 1分4秒876
- 8位:山里一心(早稲田大学) 1分5秒135
女子トラック総合成績(1日目終了時点)
- 1位:順天堂大学 7点
- 2位:鹿屋体育大学 6点
- 3位:早稲田大学 4点
男子トラック総合成績(1日目終了時点)
- 1位:日本大学 16点
- 2位:法政大学 11点
- 3位:京都産業大学 4点
- BRAND :
- Bicycle Club
- CREDIT :
- 編集◎バイシクルクラブ編集部 文と写真◎三井至
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