残していきたい味! 60年以上愛されるレジェンド餃子『餃子荘ムロ』

かつて中国から海を渡ってきた餃子も、いまや日本の国民食。中華料理店のみならず、コンビニ惣菜や冷凍食品などでも、高いクオリティーが求められている。こうした急速な餃子の進化がある一方、何十年も変わらぬ味を守り、愛され続ける店が高田馬場にある。今回はそんな愛しいレジェンド餃子とも言える銘店を紹介しよう。

60年以上愛され続ける街に欠かせない味

60年以上jpg

高田馬場の老舗『餃子荘ムロ』の餃子は、昭和29年の創業以来、皮も餡も家族で手作りしている。「もう身体に染み付いているから、大きさとかいちいち測ってないんですよ」紐状に延ばした生地を金太郎飴のようにトン、トン、トンと小気味よく切り分ける。驚くのは、機械のように均一な一つひとつの大きさだ。半世紀以上、皮作りを担当している岩室捷士(いわむろまさし)さん。古希を過ぎているとは思えない所作に、思わず引き込まれてしまう。

個性溢れる餃子と滲み出る昭和情緒

昭和情緒jpg

家族4人で営む店は、60年以上通う人や家族で二代、三代通い続ける常連客も少なくない。「お客さんとの距離感が近くて楽しい」と捷士さんの息子・健治さんが話す味わい深いカウンターは、移転当時から使い続けているもの。2階には昔ながらの円卓のテーブル席も配されている

パチパチパチ……という乾いた音とともに出来上がる餃子

パチパチパチjpg

酢醤油とラー油にマスタードをたっぷり入れたタレに付けてひと口噛むと、カリッと軽快な歯ざわりの後、中の餡からジューシーな旨味がジュワッ。口の中に五香粉の香りが広がる独特の味は他に類を見ない。皮同様、餡も昔から変えておらず、豚挽肉と白菜、セロリ、ネギ、ショウガにヤマサの醤油と白絞油、ゴマ油、酒、自家製の豚ガラスープ、五香粉、塩をその日に合わせ仕立てている。

「父からは白菜の水分を徹底的に搾れと教わりました。肉と野菜のバランス、それに油が大事なんです」と捷士さん。

餃子荘ムロには「ふつう」以外にも4種類のレジェンド餃子がある

かわりだね1-2jpg

かわりだね3-4jpg

餃子は定番の「ふつう」の他に4種類。ピザ作りにヒントを得てオランダ産のエダムチーズを入れた「チーズ」、一球ニンニクを一片使い、中に包んで火を入れることで辛味と臭みを飛ばした「にんにく」、カレー粉を忍ばせた「カレー」、唐辛子パウダーを油で練ったペーストを入れ「紅」。それぞれに根強いファンを持つ。

1、シャキッとした食感で香り高い「にんにく」(700円)
2、コク深いエダムチーズが餡と一体化し、とろけ出す「チーズ」(700円)
3、鼻に抜けていく「カレー」(650円)
4、唐辛子の辛味が利いた「紅」(650円)

注文が入ってから一つずつ包むとという丁寧な仕事が格別な味を生み出す

丁寧な仕事jpg

1、生地を紐状に延ばしてから切って麺棒で広げる。
2、生地は前日に仕込んで寝かせ、当日餡をのせる。
3、水は一切付けずに、丁寧に包まれた餃子。

餃子だけにとどまらない、『餃子荘ムロ』の魅力

餃子以外の魅力jpg

餃子以外の料理を担当する純子さんは、御年83歳で毎日店に立ちながら、4年前からDJの勉強を始め、「SUMIROCK」の名で、都内やパリのクラブでプレイしている。しかも、フランスの著名なアーティストの来日公演で、前座も務めたというバイタリティには脱帽する。

時代は刻々と変わる。その激流の中で『餃子荘ムロ』は、変わらない人間味と確かな味が、時を超えて多くの人を魅了している。

「DATA」
●餃子荘ムロ
住所:東京都新宿区高田馬場1-33-2
電話番号:03-3209-1856
営業時間:17:00~22:00(L.O.21:30)
定休日:日曜、ほか不定休あり

(出典:『#餃子部』

(ヤマダタケシ)

SHARE

PROFILE

FUNQ

趣味の時代に読むメディア

FUNQ

趣味の専門誌を届けてきた私たちが世界中の人に向けて、趣味の世界への入り口をつくりました。彩りに満ちた人生の新たな1ページが、ここから始まります。

FUNQの記事一覧

趣味の専門誌を届けてきた私たちが世界中の人に向けて、趣味の世界への入り口をつくりました。彩りに満ちた人生の新たな1ページが、ここから始まります。

FUNQの記事一覧

No more pages to load