【調味料研究】その発想は無かった! マイ七味、作ってみない?
buono 編集部
- 2020年07月20日
唐辛子だけじゃない! 定番を破壊するミラクルな七味
日本伝統の混合スパイス「七味」。かけ蕎麦なんかには欠かせないという人も多いことだろう。だがしかし、この発想をほかの何かにも応用できないものか……。料理に偏った愛を捧げるbuonoはそんなことを考えていた。唸っていると、ここで仮説が浮かぶ。もしかして麺類は全体的に七味のような混合スパイスと相性が良いのではないか、と。例えばパスタにも、フォーにも……。ならばシェフのところに行って相談してしまおう、ということで、本誌が白羽の矢を立てたのは独自のスタイルで料理を創造する鬼才、OGASAWARA RESTAURANTの小笠原シェフである。
「7つの風味ということで、4種にはそれぞれ“塩味”と“コク”の要素をまず加えました。そしてその2要素を軸にそれぞれの麺に合う味を追加するという順序で仕上げています。ひとつの具材の香りが強すぎると、他の具材が負けてしまうので、意外とバランスが難しい。トマトパスタ用とフォー用は、あえてミキシングしないで食感が残るように仕上げているのもポイントです」
なるほど、ロジックがわかると想像を掻き立てられる。ミラクル七味の世界に足を踏み入れてみてはいかがだろうか? ここでは、様々な麺料理と抜群の相性を誇るオリジナル七味を小笠原シェフに提案してもらった。
七味 for トマトパスタ
「トマトの酸味にコクを与える味変七味です」
材料
ニンニク…1/2個
あられ…10粒
ポップコーン…10粒
サラミスライス…5枚
アンチョビフィレ…3枚
ギンディリアス(酢漬け唐辛子)…3本
クミン…1つまみ
作り方
1
スライスしたニンニクを米油(分量外)で揚げてニンニクチップを作る。粗熱をとったうえで細かく砕く。
2
あられはキッチンペーパーに包んで細かく潰す。
3
ポップコーン、サラミスライスはそれぞれ細かくみじん切りに。
4
アンチョビフィレは油をできるだけ抜いてからみじん切りに。
5
ギンディリアスは薄く千切りにする。
6
最後にカットした材料と細かくみじん切りにしたクミンを合わせる。
七味 for フォー
「押し寄せる乾物の芳ばしさと爽やかなハーブ感がポイント」
材料
桜エビ…20g
シラス…20g
カラスミ…適量
レモングラス(茎)…1本
タイム…適量
パクチー(茎)…適量
ミント…適量
作り方
1
生の桜エビとシラスを60℃のオーブンで30分加熱。水分が飛んだらキッチンペーパーに包んで細かく潰す。
2
カラスミは適量を卸し金で細かくしておく。
3
レモングラス、タイム、パクチー、ミントはそれぞれ細かくみじん切り。
4
最後に細かくした材料を合わせてできあがり。
七味 for ざる蕎麦
「絶妙な塩加減と納豆の風味で斬新な仕上がりに」
材料
納豆…0.5パック
ふきのとう…1個
塩昆布…5g
クルミ…5粒
コシアブラ…適量
実山椒…適量
金胡麻…適量
作り方
1
納豆半パック分をクッキングシートに敷き詰め、60℃のオーブンで30分加熱して水分を抜く。
2
ふきのとう1粒をハサミで細かくカット。
3
塩昆布、クルミ、コシアブラ、実山椒は包丁で細かくみじん切りに。キッチンペーパーの上で作業するとまとめやすい。
4
カットした材料と金胡麻を混ぜ合わせたらできあがり。
七味 for 焼きそば
「鼻に抜けていくキノコとココナッツのさりげない風味が抜群」
材料
ココナッツロング…1つまみ
鰹節…1つまみ
サフラン…1つまみ
モリーユ茸…10g
ポルチーニ茸…10g
鮪生ハム…10g
ウコン…1つまみ
作り方
1
ココナッツを170℃のオーブンで2分加熱して水分を飛ばす。
2
水分が抜けたココナッツ、鰹節、サフランはそれぞれキッチンペーパーに包んで細かく砕く。
3
モリーユ茸とポルチーニ茸をそれぞれミキサーにかけ粉末状にする。
4
鮪生ハムを細かくみじん切りにする。
5
粉末状のキノコとカットした鮪生ハム、細かく砕いたココナッツ、鰹節、サフラン、ウコンをあわせてできあがり。
教えてくれた人はこちら!
小笠原圭介さん
『アロマフレスカ』、『カンテサンス』と渡り歩き2010年に『エクイリブリオ』で独立。人気を博すも突如閉店、2015年に自身の名を冠した3卓の店をオープン。
OGASAWARA RESTAURANT
住所/東京都新宿区荒木町6-39ガーデンツリーB1
TEL/03-3353-5035
http://ogasawara-restaurant.tokyo/
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PROFILE
buono 編集部
使う道具や食材にこだわり、一歩進んだ料理で誰かをよろこばせたい。そんな料理ギークな男性に向けた、斬新な視点で食の楽しさを提案するフードエンターテイメントマガジン。
使う道具や食材にこだわり、一歩進んだ料理で誰かをよろこばせたい。そんな料理ギークな男性に向けた、斬新な視点で食の楽しさを提案するフードエンターテイメントマガジン。