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コーヒーの自家焙煎|キッチンでできる基本のロースト方法をマイスターに教わった

おいしいコーヒーが飲みたい! その思いがさらに強くなったなら、一歩踏み込んで自分なりの焙煎法にチャレンジしてほしい。 細かな設定でより自分好みの新しい味わいに出会えるはずだ。

風味・香りを生む最大のポイントは温度と時間の管理

「おいしいコーヒーを自分で淹れたい」。その気持ちが高じて、自宅でコーヒーの生豆から焙煎を始める人が増えているという。そこで、全国のコーヒーのプロから慕われるコーヒーマイスター『ワイルド珈琲』の天坂信治氏に話を伺った。

「焙煎の理想形はもちろん、業務用の焙煎機に他なりません。もちろんマシンの性能だけでなく、プロが様々な条件や環境に気を配ることも大切です」と天坂氏。しかし一般の家庭にあるものでも、焙煎は可能だとか。

「家庭で焙煎するなら、まずは手網焙煎器を手に入れるだけ。あとは一般的な道具で十分できますよ」と言う。

「家庭で焙煎をするのに最も気を配るポイントは、主にふたつ。温度の管理と時間の管理です」これが天坂理論の要である。

まずは温度の管理について、「カリッと香ばしく焙煎するためには、相当の火力が必要です。ハイパワーのコンロを使い、その炎を無駄なく豆に当てるために、七輪のカバーを使うといいでしょう。炎のカーテンを作るイメージで」

次に、時間の管理について、「焙煎がうまくいった場合、6分半ですべての豆が均等にきれいな黄色になっていれば成功です。焙煎する時は必ず6分半をきっちりと計るようにしましょう。きれいな黄色になった時の条件を覚えて、自分なりのマニュアルにしていくといいでしょう。うまくできた焙煎を、何度も再現できるようになることが、焙煎上達への道です」

また、いくら焙煎がうまくいっても口に合わない、おいしく感じない、ということだってもちろんある。

「自分が飲んでおいしいと思った品種の生豆を選んで焙煎することも大切ですね。コーヒーとは、最高の嗜好品ですから。世界最高のコーヒーとは、自分で豆から選びぬいて、焙煎して挽いて淹れた一杯。その味を覚えたら、もう二度と戻れません」

用意するもの

練炭用のカバー

コンロの五徳のツメに合わせて、切り込みを入れると安定度が増す。 ホームセンターなどで購入可。

厚手のアルミホイル

天ぷら油カバーなどの厚手のもの。手網の直径に合わせてカットし、パンチで穴を開けておく。

扇風機

焙煎後、豆の熱でさらに焙煎が進まないようになるべく早く冷やす。ドライヤーの冷風でも代用できる。

手網焙煎器

直径16cm・深さ5cmのものが適当。2,000円前後で市販されている。ワイルド珈琲でも販売中。

ドリッパーとサーバー

焙煎がうまくいったかどうか、必ず確認する。同じ条件でテイスティングできるように、いつも使っているものを。

カセットコンロ

炎の出口の直径が、手網の直径と同じものを選ぶ。火力はなるべく大きいものがよく、4000kcal以上出せるものが望ましい。

キッチンタイマー(2つ)

1秒単位で計れるデジタルのものが望ましい。焙煎時間を通しで計測し、もうひとつで焙煎の進捗を確かめる「6分半」を計測。

ミカンなどのネット

ミカンやニンニクなどが入っているネット(網)。生豆を洗うときこれに入れると、豆がバラバラにならずきれいに皮が取れる。

クリップ

文具のクリップを用意する。手網にアルミホイルをしっかり固定するために使う。熱や水に強いステンレス製がオススメ。

焙煎の流れ

〜8分

豆の状態

豆の水分を抜いている状態、豆が全体的に黄色っぽくなる。

9分〜

豆の状態

豆がパチパチ弾け始める。これが1ハゼ。

焙煎度

ハゼ最中……ライト〜シナモン

ハゼ後……ミディアム

10分〜

豆の状態

一度静かになった豆が、再びピチピチと弾け、2ハゼが来る。

焙煎度

ハゼはじまり……ハイ〜シティ

ハゼ最中……フルシティ

焙煎の手順

1. 豆を洗う

125g程度をスケールで計量して、薄皮を流水で洗い流す。ネットに入れ豆同士をこすり合わせるようにするといい。1分半が目安。

2. 水気を取る

洗った豆をタオルの上に広げ、水気をしっかりふき取る。こうすることでムラのない仕上がりに。欠点豆を見つけたら必ず取り除く。

3. 豆を手網に移す

水気を取り終わったら、豆がふやけてしまわないよう、手網に素早く豆を移し焙煎をスタ ート(水気を取ってから5分以内が望ましい)。

4. 焙煎を開始

軍手をはめ、手網をコンロにかざす。火力を最大にする。焙煎中の手網の高さは、炎の出口から底面まで16〜20cmに保つ。

ポイント

右手で手網を持ち、手首を左手で固定する。焙煎中はずっと左右に振り続けるように。中の豆がよく転がり、すべての豆の表裏に熱が届くように意識しながら焼いていく。

5. 豆が黄色くなったらダンパーをめくる

手網を左右に振りながら焼くと、6分過ぎぐらいから豆がきれいな黄色になってくる。この変化を合図に、ダンパーを半分めくる。

ポイント

豆の黄色は下の写真が参考。ダンパーを半分開いた後、「パチパチ」という1ハゼの音がしたら80%めくる。その間2、3分程度。

6. 2ハゼが来たら火から遠ざける

2ハゼは「ピチピチ」という音がする。この音がしたら手網を火から遠ざけ、ダンパーを30〜50%閉めてコクを閉じ込める。

ポイント

ダンパーの閉めすぎは生臭さや煙臭さが残るので注意。また、手網がコンロに近過ぎると煎りムラ、遠過ぎは渋みやえぐみの原因に!

7. ザルにあけて冷ます

好みの焙煎度合いになったら、手網を火からおろし、豆をザルにあける。ドライヤーの冷風か扇風機の風を当て、熱を素早く冷ます。

8. ハンドピックで豆を選り分ける

豆の熱がとれたら、きれいに焼けていない豆(焙煎が弱すぎるものや強すぎるものなど)や、大きさが不揃いのものなどを取り除く。

9. 豆を挽いてテイスティング

一定の条件(2人分で18〜20g、湯温83°Cで240ml抽出が目安)でコーヒーを淹れて味をみる(いぶり臭、青臭さ、渋みや雑味)。

教えてくれた人

ワイルド珈琲 天坂信治さん

ワイルド珈琲
住所/東京都台東区浅草橋4-20-6
TEL/03-3865-8318
営業/9:00〜18:00
休み/土・日・祝日
http://www. wild-coffee.com/

出典

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PROFILE

buono 編集部

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使う道具や食材にこだわり、一歩進んだ料理で誰かをよろこばせたい。そんな料理ギークな男性に向けた、斬新な視点で食の楽しさを提案するフードエンターテイメントマガジン。

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